退職希望者の有給休暇消化と引き継ぎについて
当社では退職の申出は、2ヶ月前に申し出ることと就業規則に定めております。民法上は2週間前の申出で退職できることは理解しております。
例えば退職を2ヶ月前に申し出たとして、当該従業員の有給休暇が40日残っていて全て使用したいと希望された場合、実際に申し出てから退職するまでの間で勤務可能な日が数日しか残りません。
実質的に引き継ぎ等を行う時間も無い状況になってしまいますが、有給休暇の取得を断る方法はありますでしょうか?
(例えば、本人が承諾すれば有給休暇を買い取る等)
よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/02/03 16:04 ID:QA-0148061
- kghjkさん
- 東京都/商社(専門)(企業規模 11~30人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
退職時の引継ぎは法令に義務として定められているわけではございません。
よって、有給休暇の取得を法令を根拠に、拒むことは難しいでしょう。
両者話し合いのもと、会社が有給休暇を買い取ることを条件に引継ぎを実行してもらうことは可能です。
その際は、後々、トラブルに発展しないよう、事前に書面での合意内容を記載した、合意書を取り交わしておくのが良いでしょう。
なお、引継ぎは会社からの業務命令であり、労働契約が有効である限りにおいては、信義則上の義務でもあり、従業員は引継ぎを行うことが必要とも考えられております。
その為、引継ぎを行わない結果、会社に大きな損害等を生じさせた場合においては、民事上での損害賠償問題へ発展するケースも可能性はございます。
こういったトラブルを回避する為には、従業員とは日頃からコミュニケーションを密にとっておくことが重要なのは勿論ですが、引継ぎは義務であることを、就業規則や雇用契約書に明記し、従業員に周知しておくことをお勧めいたします。
また、懲戒処分の対象となる点についても規定しておけば、引継ぎ拒否の予防にも繋がるでしょう。
投稿日:2025/02/03 17:01 ID:QA-0148065
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/02/05 11:19 ID:QA-0148136大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
有給取得については、原則として断ることはできませんので、
その場合は、ご認識の通り、
有休買取という選択肢を提示して、引継ぎをしてもらうしかないでしょう。
その他としましては、退職の際には、会社の承認を得るまで引継ぎを行うこと
などと規定しておくことです。
投稿日:2025/02/03 18:14 ID:QA-0148070
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/02/05 11:19 ID:QA-0148137大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
まず有給休暇は権利なので、基本として会社が介入することはできません。希望すれば取得できます。
その上で、どうしても引き継ぎをお願いしたいのであれば、買取りなど条件交渉となります。あくまで社員の合意が前提ですので、協力いただくという姿勢が必要でしょう。
引き継ぎでトラブらないためには日頃からの業務管掌が重要で、属人化させてブラックボックスにしているなどは完全に経営責任です。そうならないための組織戦略であり、日頃からの業務指示や報告、評価によってブラックボックス化を防ぐ必要があります。
投稿日:2025/02/03 18:40 ID:QA-0148076
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/02/05 11:19 ID:QA-0148138大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、当人が年次有給休暇の取得を希望されている以上、これを買取に変更する事は認められません。退職時の買取はあくまで例外的措置としまして退職日までに労働日における消化が不可能な場合に限られます。
勿論、引継ぎ等は残り数日であっても出来る範囲内で行われる義務がございます。
こうした平素の年休未消化によって起こる事態については、年休取得を推進されてこなかった会社側にも責任がございますので、これを機会に職場運営の見直しを図り年休取得促進に力を注がれる事が重要といえるでしょう。
投稿日:2025/02/03 22:09 ID:QA-0148083
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/02/05 11:19 ID:QA-0148139大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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