裁量労働制におけるみなし労働時間改定
専門業務型裁量労働制対象従業員には安全配慮義務の観点から労働時間の把握を行っていますが、タイムレコーダーの記録から推計して労使協定で定めたみなし労働時間を超えた実態があった時は、実態に応じたみなし労働時間への変更義務があるでしょうか。
投稿日:2008/10/31 14:31 ID:QA-0014158
- *****さん
- 大阪府/ゲーム・アミューズメント・スポーツ施設(企業規模 1001~3000人)
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プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
既にご周知と存じ上げますが、専門業務型裁量労働制におきましては、健康・福祉確保措置としまして勤務状況や健康状態に応じ代償休日又は特別な休暇を付与することや健康診断を実施する事等が求められています。
たまたま一時的な労働時間の増加といえる状況であれば、休暇付与等で対応すればよいものといえるでしょう。
しかしながら、みなし労働時間を常に超える勤務実態が見られる場合ですと、当初の協定時間の設定自体に問題があるものといえますので、当然協定内容の見直しを行わなければならないものといえます。
仮にそのような事態を把握しているにも関わらず改善措置を採らなければ、会社として安全配慮義務違反は免れないでしょう。
投稿日:2008/10/31 19:21 ID:QA-0014161
相談者より
明解な回答ありがとうございます。みなし労働時間と実労働時間に隔たりが出ないよう注意深く労働時間管理を行います。
投稿日:2008/11/04 08:28 ID:QA-0035612参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
裁量労働制における算定(看做し)労働時間の改訂
■ご相談に対しては、すでに適切なご回答がなされています。以下は、一般的問題点の参考コメントとして差し上げます。
■勤務時間帯は固定されず出勤・退社の時間は自由に決められ、実働時間の管理もされない代わりに、一定期間ごとの「職務成果」が評価され給与に反映されることがその本質である裁量労働制において、平成16年1月の労働時間の実態把握義務強化は、健康・福祉確保を全面に打ちだしているものの、「名ばかり管理職」と同様「名ばかり裁量労働」化することへの危惧の表れだと感じています。
■実労働時間の把握を常時行うことは、労基法上の管理者以外の社員については、通常の勤怠管理の実施と変わりがないこと、「算定される(看做し)労働時間」>=「実労働時間」の関係を維持し続けるという二つの点において、その導入効果は検証を要する事項であると思っています。これを逆手にとって、時間外労働手当て(残業代)の支給を逃れ、人件費削減を図ろうとする企業側のエゴイズムであるとする批判が根強く存在していることも事実です。
投稿日:2008/11/01 11:57 ID:QA-0014163
相談者より
掘り下げた回答ありがとうございました。成果給概念と時間給概念の共存についてじっくり学習させていただきます。
投稿日:2008/11/04 08:32 ID:QA-0035614参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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