企画型裁量労働制の適用職種範囲
企画型裁量労働制の導入を検討しております。
対象は広告のデザイナーとディレクターになります。
■デザイナーについて
「広告等の新たなデザインの考案」と規定されておりますが、
「新たなデザイン」の定義などはございますでしょうか。
現状、ゼロから新しくデザインを考える業務はもちろんありますが、
そうでないデザイン(支給原稿を流し込むだけ、前回制作の一部改変のみ等)
の業務もあり、「新しいデザインだけをする」というわけにはいかないです。
■ディレクターについて
顧客と打ち合わせを行い、広告のアイデアやキャッチコピーを考え、
デザイナーに指示をする業務です。直接的なデザイン作業は行いません。
営業専門人員がいないため、ディレクターの業務範囲として、
顧客と金額交渉を行ったり、見積書や請求書をやりとりしたり、
売り上げを計上したりするいわゆる営業的な業務もあります。
上記の2職種において、企画型裁量労働制を適用することに差し支えはないでしょうか。
特にディレクターにおいては、「放送番組、映画等」と規定されており、
広告ディレクターはありませんでしたので、適用していいか不安が残ります。
投稿日:2021/10/05 14:57 ID:QA-0108250
- 零細中間管理職さん
- 東京都/その他業種(企業規模 11~30人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
2つとも企画型裁量労働制の対象とはならないと思われます。
企画型の対象は、
経営など組織の事業運営に影響を及ぼすものであったり、事業戦略に関するものであり、
かつ、企画、立案、調査、分析業務であり、
かつ、業務遂行方法を大幅に労働者に委ねる必要があるものとされています。
ご質問の内容であれば、通常労働者と同様、労働時間管理が可能だと思われます。
投稿日:2021/10/05 22:00 ID:QA-0108278
相談者より
ご回答ありがとうございます!そして大変失礼いたしました…
企画型ではなく専業型の間違いでした。たびたびの質問で恐縮ですが、専業型としてはいかがでしょうか?
投稿日:2021/10/06 09:37 ID:QA-0108287大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
判断
企画ではなく専門業務型裁量労働制かどうかの判断となるでしょう。
その分かれ目は「裁量」があるかどうかです。つまり名称がディレクターであれデザイナーであれ、チーフの指示で作業をするようなものは裁量とはいえず、コピーライターが切り出しているのは、コピーライティングはいくら時間をかけたからといって成果が出るものではないからだろうと思います。
自らの発案ではなく作業主体のデザインは、この点で疑義があるのではないでしょうか。ディレクターも同じです。著名な映画監督のような、自らがすべてを仕切る、本当のディレクション権限があるかどうかで判断となるでしょう。
投稿日:2021/10/06 22:23 ID:QA-0108306
相談者より
ご回答ありがとうございます!
大変参考になりました。肩書きの名前の問題ではなく、実態的に裁量があるのかどうか、ということですね。
適材かどうか、よく吟味いたします。
投稿日:2021/10/07 16:12 ID:QA-0108333大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、企画業務型であれば、業務内容ではなく、事業場について要件を満たしているか否かが問われる事になります。
すなわち、
・当該事業場の属する企業等に係る事業の運営に大きな影響を及ぼす決定が行なわれる事業場
・本社・本店である事業場の具体的な指示を受けることなく独自に、当該事業場に係る事業の運営に大きな影響を及ぼす事業計画や営業計画の決定を行っている支社・支店等である事業場
のいずれかに該当している事が求められますので、注意が必要です。
ちなみに、専門業務型であれば、デザイナーについては主として新しいデザインの考案業務がなされており、ディレクターについてはスタッフの統括指揮を行っている者であれば、要件に該当しているものといえるでしょう。
投稿日:2021/10/07 17:28 ID:QA-0108338
相談者より
ご回答ありがとうございます!
ご指摘の通り、企画型ではなく専門業務型の間違いでした。
どちらもわかりやすくお教えいただき、ありがとうございました。
投稿日:2021/10/07 17:51 ID:QA-0108343大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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