海外出向者の退職時の社宅費用(違約金)について
お世話になっております。
海外出向者の退職時の社宅費用についてご相談です。
弊社では海外出向者に対して、社宅(一般的な現地のアパートの部屋)を会社で契約し
社員に住まわせていますが、
社員がアパート契約期間中に急な退職を申し出た際、
オーナーとの契約により違約金・ペナルティとして
契約期間いっぱいの家賃を払う必要があるケースが発生しています。
どこの国もだいたい1年間は契約期間とし、
例えば契約開始後2か月で退職した場合、残りの10ヶ月をオーナーから請求される
といったようなことがあります。
この違約金を出向者本人に負担させることに問題はあるでしょうか?
問題無い場合、社宅利用についての同意書内に文言を追加したいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
投稿日:2018/06/28 14:35 ID:QA-0077458
- ねこすけさん
- 海外/その他業種(企業規模 501~1000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
自己都合退職による退去故、全額本人負担が原則、但し、・・・。
▼ 当該海外出向者の自己都合退職による残存期間の家賃負担の問題ですが、レアケースの為、恐らく出向時点で取決めは無かったでしょうね。基本的には、本人の自己都合に依る退去ですので、本人負担とするのが原則です。
▼ 会社の賃貸借契約上の記載内容は分かりませんが、最悪、解約残存期間に見合う家賃全額、良くても、一定の予告期間プラスに加え、一定カ月相当の解約金の支払を求められるのが通常です。
▼ 賃貸人側との交渉で、減額可能と出来る金額を限度として、格別の定めがなければ、① 全額請求、② 一定減額、③ 負担免除、の選択肢がありますが、これは、法の定めではないので、御社次第ということになります。
投稿日:2018/06/28 15:55 ID:QA-0077463
相談者より
川勝様
ご回答ありがとうございます。法の範囲外とのこと承知いたしました。事前に通知していなかったので今回全額請求は難しいように思われますが、至急、社内で環境を整備いたします。
大変ありがとうございました。
投稿日:2018/06/28 18:13 ID:QA-0077477大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、労働者には職業選択の自由がございますので、退職の際の違約金としてあらかじめ定める事は労働基準法第16条に反する措置としまして認められない事になります。
そもそも社宅提供につきましては会社が任意で行っているものですし、海外出向につきましても会社から指示されているはずですので、社宅利用の1年契約という期間についても労働者本人には何ら責任が生じるものではないといえます。
従いまして、出向者選択において出向期間等を十分に説明された上で、退職リスクの低いと思われる社員を海外出向させるべきといえます。それでも完全に中途退職を防ぐことは困難でしょうが、リスク発生の頻度は下がるはずです。平素管理が行き届かなくなるという観点からも、まずはしっかりと人選について検討されることが重要といえるでしょう。
投稿日:2018/06/28 19:43 ID:QA-0077479
相談者より
服部様
ご回答ありがとうございます。
仰る通り、日本での説明が不足しているところがあります。日本側で説明を十分行い、リスクを減らすようにします。ありがとうございます。
投稿日:2018/07/10 12:54 ID:QA-0077681大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
損害賠償
退職は、憲法が保障した自由ですので止めることはできませんが、違約金とかペナルティではなく、損害が生じ田場合は請求可能です。本件ですが、退職や事故病気などによる赴任中断は予見できることと考えられます。全額を本人負担は難しい気がします。貴社の就業規則の退職時の申請時期などに合わせた金額を負担するように話合ってはいかがでしょうか。全額会社負担はもちろん選択肢になります。
投稿日:2018/06/28 21:41 ID:QA-0077485
相談者より
増沢様
ご回答ありがとうございます。
海外社宅で部屋のクリーニングや修繕費などが発生した場合は本人に請求しているのですが、家の契約期間途中での破棄による、大家への残りの契約期間分の家賃補償は、損害と考えられるのでしょうか?退職通知については就業規則には30日前の通知で退職可能としています。
投稿日:2018/07/10 12:59 ID:QA-0077683大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
出向者の退職届 出向者が退職する場合、退職届は出... [2009/08/24]
-
転籍出向者の出向について 弊社の子会社に転籍出向させている... [2006/03/01]
-
出向に関する注意事項 出向契約をする際、通常、出向元の... [2011/07/28]
-
出向者が一定期間 出向元で働かいていたときの労災は? 出向元から、出向者を一定期間 出... [2020/03/28]
-
出向通知の取得について 出向において、出向通知や同意書を... [2022/10/13]
-
出向契約期間中に一時的に出向元で就業させる場合 出向者を出向契約期間中に一時的(... [2022/08/26]
-
二重出向の可否について 二重出向(再出向)の可否について... [2018/12/13]
-
出向契約の解除について 出向契約について質問致します。出... [2008/08/20]
-
出向料について 在籍出向での契約を行った場合の出... [2010/03/31]
-
出向者の賞与について 出向元会社と出向先会社の間に締結... [2010/02/05]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
退職理由説明書
退職合意済みの社員に、どのような理由で退職に至ったかを記入してもらう書類です。ヒアリングは慎重に行いましょう。
出向同意書(サンプル2)
出向同意書の書式文例です。
出向命令書と出向同意書はセットで用意しましょう。また、出向命令が権利濫用にあたらないかの注意も必要です。
在籍出向・転籍出向など形態に合わせて適宜編集した上でご利用ください。
出向同意書(サンプル1)
出向同意書の書式文例です。
出向命令書と出向同意書はセットで用意しましょう。また、出向命令が権利濫用にあたらないかの注意も必要です。
退職証明書
従業員が退職したことを証明する「退職証明書」のサンプルです。ダウンロードして自由に編集することができます。