車での通勤手当をさげる
いつもお世話になっております。
現在マイカー通勤に規程では、通勤距離2Kmで4,000円を支給しておりますが
それを減額することを考えております。
①減額して問題ないか。従業員の不利益になってしまうので、法律ではどうなっているでしょうか。
②今いる従業員は減額せず、就業規則を変更して、今後入社する社員は減額した通勤手当を支給
することは、問題ないか。(既得権?)
以上、ご回答をお願いいたします。
投稿日:2018/01/24 09:49 ID:QA-0074531
- 森野熊吾朗さん
- 神奈川県/農林・水産・鉱業(企業規模 501~1000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、ご認識の通り労働条件の不利益変更となりますので、一方的に減額変更する措置は認められません。どうしても変更されたい場合には、労働者の個別同意を得る事が必要になります。
その際、同意を得る事が困難でしたら、②で示された通り既存の社員につきましては減額をされない事を確約の上、今後入社する社員についてのみ減額されるとよいでしょう。
投稿日:2018/01/24 10:24 ID:QA-0074532
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
弊社では、短期アルバイトの従業員も多く、いったん契約が終了し、翌年新たに契約する場合、減額した規程を適用することは問題ないでしょうか?
投稿日:2018/01/24 10:51 ID:QA-0074533大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
「弊社では、短期アルバイトの従業員も多く、いったん契約が終了し、翌年新たに契約する場合、減額した規程を適用することは問題ないでしょうか?」
― 一旦契約が終了したとしましても、アルバイト社員側からみれば従前の通勤手当支給内容は当然に引き継がれてしかるべきものといえます。
従いまして、全く新規の採用でない限り、減額規定の適用はなされない措置が妥当といえます。
投稿日:2018/01/24 11:10 ID:QA-0074534
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2018/01/24 12:18 ID:QA-0074536大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
法に定める合理的事由が必要
▼ 本件は重要な労働条件ではありませんが、法の定めでは、労働条件の不利益変更でることは変わりません。先ず、不利益変更は労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできません(労働契約法第9条)。
▼ 但し、変更内容が、「合理的であること」且つ「変更後の就業規則を周知させること」に依り変更は可能です。(同第10条)。こう書けば簡単そうですが、可なり、厳しい条件をクリアーしなければなりません。法の条文は長いので、合理性の判断とすべき5つの要素を列挙します。
1.労働者の受ける不利益の程度
2.労働条件変更の程度
3.変更後の就業規則の内容の相当性
4.労働組合等との交渉の経緯
5.その他の就業規則の変更に係る事情
▼ 以上を踏まえたご質問への回答
① 減額は不利益変更であり、労働契約法9条、10条に基づく条件をクリアーしなければならない。
② 通勤手当の性格上、入社時期の差を以って異なった支給基準を適用する合理的理由は存在しない。
投稿日:2018/01/24 11:17 ID:QA-0074535
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
投稿日:2018/01/24 14:32 ID:QA-0074539大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
①について
通勤手当も賃金ですから、個別合意あるいは、減額する合理的な理由と説明が必要です。
②について
通勤手当の支給について、2つの計算が混在するのは、不公平感による不満やモチベーション 低下につながるリスクがありますので、避けるべきといえます。
既得権者に対して、一定期間の経過措置等の選択肢はありますが、同一労働同一賃金の観点か らも避けるべきです。
投稿日:2018/01/24 17:08 ID:QA-0074541
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
投稿日:2018/01/25 08:52 ID:QA-0074545大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
相場
①不利益変更ですので、社員の了解を取る必要があります。
②ダブルスタンダードは社員の士気高揚の観点からも避けるべきで、行うとすれば時期を決め2年程度経過措置とした上で統一されるようなものが望ましいといえます。
さらに国税庁の「マイカー・自転車通勤者の通勤手当」によれば;
片道の通勤距離 1か月当たりの限度額
2キロメートル未満 (全額課税)
2キロメートル以上10キロメートル未満4,200円
とのことです。ご参考まで。
投稿日:2018/01/24 23:10 ID:QA-0074543
プロフェッショナルからの回答
目的により減額も可能
確かにご質問の件は減額という点では不利益変更と言えます。
が、今回の検討事項の目的は何でしょうか
2キロの通勤距離ということについて 2キロ×往復×20日=80キロ と考えた場合、月額4000円は燃料費として必要以上の額と感じました。
また駅までの距離が一定以下の場合、バスなどの移動手段は通勤手当の支給対象外にするという運用があります。
そのような公共交通機関での通勤との公平性を図るといった趣旨、あるいは2キロは決して遠距離とは言えませんので自動車通勤の利用を制限を設けるといった観点でしたら、数字のみで不利益変更とせず、目的を説明して理解を得ることは可能と考えます。
今いる従業員は減額せず、今後入社する社員のみを対象とすることも目的によると考えます。
通勤手段の違いによる不公平の是正といった背景がありましたら既得権が残さない方がよいでしょう。即時適用とならなくとも一定期間かけて減額して水準を統一するなどご検討ください。
投稿日:2018/01/28 17:54 ID:QA-0074582
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