会社都合の解雇について
お世話になります。
この度会社の方針として、業務の集約・効率化を図るために、事務職の方に退職を要請することとなりま
した。就業規則では解雇の条件として「業務の縮小、休止、廃止などやむを得ない事業上の都合により解
雇の必要があるとき」と規定しておりますが、今回のような業務の集約・効率化のために解雇することは、
社会通念上問題はございませんでしょうか?また法的に如何でしょうか?
当の事務員からは他の事業所に異動してでも仕事を続けたいと言われておりますが、現実他部署で勤務
継続頂くのは困難な状況です。ご回答のほどよろしくお願い申し上げます。
投稿日:2012/12/05 19:09 ID:QA-0052384
- ちゃぐちゃぐさん
- 東京都/食品(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
解雇について
退職を勧奨することは自由ですが、解雇することは、社会通念上、以下の要件が必要です。
1.経営上の必要性
単なる、業務の効率化だけでなく、その理由に合理性があるかどうかが問われます。
2.人選の相当性
事務職の方だけが対象なのは妥当かどうか
3.解雇回避努力
配置転換の可能性、役員報酬のカットなどはしているのか
4.手続きの相当性
社員にきちんと誠意をもって説明しているのか。
以上
投稿日:2012/12/05 21:54 ID:QA-0052387
相談者より
ご回答誠にありがとうございます。
1,経営上の必要性について
該当事務員が所属する部署で事務業務がなくなる状況です。
2,人選の合理性
1の理由により人選も必然的に該当事務員になります。
3,解雇回避努力
他部署への配置転換も協議しましたが困難と判断
4,面談を行い、誠意をもって事情をしっかり説明いたします。
以上のような状況でございます。
投稿日:2012/12/06 09:19 ID:QA-0052394大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
文面のような整理解雇につきましては、「解雇の必要性」「人選の合理性」「解雇回避の努力」「労使間での誠実な協議」といった4つの要件を満たす事が通常求められています。単に就業規則の解雇規定に該当するというだけでは、解雇という措置内容の厳しさからも社会通念上十分とはいえません。
当事案ですと、業務の集約・効率化というだけでは余りに漠然としていますし、そうした運営改善は多くの企業でも通常実施されていますので、それだけで「解雇の必要性」に結びつくとは言い切れません。他の3つの要件につきましては文面上には見られませんが、当然ながら各々実施されていなければならないものといえます。特に本人との誠実な話し合いは最重要といえるでしょう。
いずれにしましても、解雇措置の妥当性につきましては明確な法律上の具体的基準が存在しないことからも、詳細事情を踏まえて慎重に判断される事が大きな労使間トラブルを避ける上で不可欠です。判断が難しいようであれば、お近くの労務問題に精通した弁護士等の専門家に詳しい事情を話した上で対応を図られる事をお勧めいたします。
投稿日:2012/12/05 22:48 ID:QA-0052389
相談者より
ご回答誠にありがとうございます。
誠意をもって対応して参ります。
投稿日:2012/12/06 18:08 ID:QA-0052417大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
問題あり
本人の瑕疵による解雇ではありませんので、会社が「お願い」して退職していただくことになります。その理由は解雇が無ければ会社が成り立たないほどの切迫したものでなければ「問題あり」と考えるべきでしょう。解雇プロセスはたいへんな負担がかかりますが、地道に該当社員の方を説得し、自主的に退職していただくしかないといえます。解雇はそれだけの、たいへんな負荷のかかるものですから、軽々しく効率化という程度でできるものではございません。経営責任として、全社をあげて取り組むことが、これから起こるエスカレーションを低減させることになり、結局真の「効率化」となります。ぜひトップと状況認識をご共有いただき、事態に臨んでいただきたく思います。
投稿日:2012/12/06 22:28 ID:QA-0052423
相談者より
ご回答誠にありがとうございます。
該当社員に理解頂けるよう誠意を持って
説明いたします。
投稿日:2012/12/07 09:23 ID:QA-0052428大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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