未払い残業代について
先日退職した社員より未払い残業代の請求をされており、その対応についてご助言いただきたくお願いします。
【現状の残業の取扱い】
・45時間分のみなし残業代を支払っている
・45時間を超過した分の残業代は現在支払えていない
・45時間を超えた分については現在支払えていないことは、採用時に通達
・残業については会社からの命令・承認のフローは行っていない(プロジェクトごとの判断)
・あまりにも残業が多い社員についてはプロジェクトの状況を確認の上、上司より指導
【今回退職した社員】
・プロジェクトマネージャーという立場で自身がプロジェクトの管理をする立場
・組織上はマネージャーであるが、当社では非管理職という扱い(45時間分のみなし残業支払)
・社内でも残業が多くて有名であり、上司より直接残業を減らすよう指導が入っている
・プロジェクトマネージャーという立場から顧客との話し合いによりスケジュール調整は可能
・元々仕事が遅く、そのせいで残業が増えている
会社としては実際に残業代が支払われていないことは事実であり、その部分は真摯に対応すべきと
考えています。
事前に45時間以上の残業代が支払われていない旨を通達していますが、それが労基法において無効である
ことも認識しております。
その上で以下の点についてお伺いします。
1.本人がプロジェクトマネージャーとして過度な残業等が発生しないよう顧客との調整を行う立場で
あったが、そういったことをしていない。
2.残業時間を減らすよう上司から指導が入ったにもかかわらず、一向に改善されなかった。(会社全体を見ても飛びぬけて残業が多い)
上記のような状態であったとしても、実際にタイムシートなどが残っていれば、それは全額支払いを
しなければならないのでしょうか。
今後ですが、プロジェクトメンバーであればプロジェクトマネージャーの承認のもとに残業をするという
取扱は可能ですが、実際にプロジェクトの責任を負うプロジェクトマネージャーについては、
どのように残業を管理すべきでしょうか。
顧客との調整などやるべきことをやらず、自分の仕事のペースで残業をされるのは会社としても
避けたいと思います。
投稿日:2012/09/24 14:52 ID:QA-0051416
- *****さん
- 東京都/情報サービス・インターネット関連(企業規模 31~50人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
未払い残業請求について
1について
本人にそのような職務があったのであれば、会社は職務遂行するよう指導しなければならない立場です。残念ながら、あとのまつりです。
2について
指導は何回したのでしょうか?残業は本来、会社の命令でするものです。残業時間を減らすよう指示というのは、指示があいまいです。労働時間管理も会社の責務です。
タイムシート以外、労働時間を証明できないのであれば、タイムシートがそのまま、残業時間となってしまう可能性が大です。
プロジェクトマネジャーの時間管理は、御社の実情によりますが、その上司あるいは、総務部、役員、社長などがするべきでしょう。
特に残業管理は毎日、管理すべきです。
プロジェクトマネジャーだけは、自己申告制にする選択肢もありますが、その場合でも、趣旨説明、定期的な把握は不可欠です。
今回、そのような手段で請求してきているのかわかりませんが、会社としては、会社の主張もいいながら、早期に妥協案を模索した方がよろしいでしょう。
投稿日:2012/09/24 19:46 ID:QA-0051421
相談者より
ありがとうございます。参考にさせていただきます。
投稿日:2012/09/25 10:08 ID:QA-0051444大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
証拠
エスカレーションしてしまった場合には、やはり証拠を持つ方が有利となります。残業が発生している証拠がある以上、それを反証するには、それが指示通りでなかった、指示を無視していた、能力が著しく劣っていたことを証明しなければなりません。当然それらは突発的に発生するものではなく、逐次起こっていた訳ですから、それを具体的に改善できずに放置してしまった点で、会社側の落ち度と見なされる可能性が高いでしょう。言った言わない、やったやらない、ではなく、会社側には厳しい指導責任、管理責任がありますので、それを覆すには、日頃からのしっかりした管理体制を敷くしかないと考えます。
投稿日:2012/09/24 21:23 ID:QA-0051429
相談者より
ありがとうございます。参考にさせていただきます。
投稿日:2012/09/25 10:08 ID:QA-0051445大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、労働時間としての事実が存在する限り、当該時間の賃金支払義務は発生するものといえます。残業を減らすよう指導されているとしましても、厳格な残業許可制を採っておらず、またその場で注意して帰宅させる等の措置も取っていないとなれば、事実上残業を黙認されているのと同様と受け取られてしまいますのでやむを得ないでしょう。
今後の対応ですが、こうした現実問題としまして時間管理の難しいマネージャーにつきましては、
・出退勤の自由を与える等処遇を改善して労働基準法上の管理監督職とする
・業務内容等により可能であれば裁量労働時間制を導入する
・残業許可制を導入し厳格に運用すると共に、上司がきちんと労働時間を管理出来るような態勢を整える
のいずれかの方法を取られるべきといえます。
投稿日:2012/09/24 23:57 ID:QA-0051434
相談者より
ありがとうございます。参考にさせていただきます。
投稿日:2012/09/25 10:08 ID:QA-0051443大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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