就業時間変更に伴う雇用契約書変更の件
いつも大変お世話になっております。
この度、弊社にて就業時間の改訂がおこなわれることになりました。
(内容)
9時始業18時終業(休憩1時間)→8時50分始業18時終業(休憩1時間10分)
これに伴い、質問がございます。
・全正社員の雇用契約書の変更を行う必要があるでしょうか。
・短期雇用社員(アルバイト)は半年ごとに契約書の変更を行っているのですが、
それを待たずして、変更する必要がありますでしょうか。
ご教示くださいますようにお願いいたします。
投稿日:2012/03/05 20:22 ID:QA-0048621
- *****さん
- 東京都/通信(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
就業規則変更と労働契約
就業規則変更の内容が合理的であれば、個々の労働者との合意がなくとも、変更が認められます。よって、合理的な理由があれば、契約書の変更は不要です。終業時刻は変わらないのに、わざわざ休憩を10分長くしてまで、始業時刻を10分早くしている「理由」がポイントです。
合理性の判断基準は下記のとおりです。
★合理性の判断基準
1.労働者が被る不利益の程度
2.使用者側の変更の必要性
3.相当性(内容自体、代償措置、一般的状況)
4.労働組合等との交渉の経緯
投稿日:2012/03/05 21:31 ID:QA-0048622
相談者より
ありがとうございます。
さらに質問してもよろしいでしょうか。
・拘束時間は9時間→9時間10分と長くなりますが、休憩時間も応じて60分→70分へと増えることになります。
・朝礼を始業10分前から行っていますが、これが業務時間外で、参加マストが暗黙の了解となっておりましたが、
それも業務時間内になります。
・労組はありませんが、従業員代表からの合意は書面上とります。
・それに伴い就業規則の変更もいたします。
以上を鑑みて合理性があると判断することはできますでしょうか。
投稿日:2012/03/07 13:46 ID:QA-0048673大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の変更内容ですと、始業時刻が早まる為労働条件の不利益変更に該当するものといえます。また、始業・終業時刻につきましては、雇用契約書のみならず就業規則の必要記載事項にも該当する重要な労働条件の一つになります。
従いまして、まずは労働基準法に基く就業規則の改正手続きを行い、加えて正社員・短期雇用社員等の区別を問わず、雇用契約書の再交付を行う必要がございます。勿論、期の途中の変更であればその時点で即再交付する事が必要ですが、不利益変更でもありますし、当然ですが労働者の個別同意を得た上で新たな契約書を取り交わすことが求められます。
投稿日:2012/03/06 23:34 ID:QA-0048651
相談者より
ありがとうございます。
従業員合意を得た上で、就業規則の変更は行うのですが、それだけでは事足りず、
個別の雇用契約書の変更も必要ということですね。
このような変更は、頻繁にあることではないとは思いますが、
従業員数が多い企業だと、この作業は相当な時間がかかりますが、
それを行って然るべきということですね。
かしこまりました。ありがとうございます。
投稿日:2012/03/07 11:47 ID:QA-0048667大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
■合理性があるかどうかは、労基法の判断ではなく、裁判上の判断とまりますので難しい問題ではありますが、10分始業時刻を早め、その分は休憩時間を10分伸ばしているわけですから、従業員が被る不利益を甘受できないほどか考えて、不利益変更とまでは言えず、業務務命令の範疇であると考えます。(終業時刻を10分スライドできれば、さらにバランスは取れますが・・・)
■今回に限らず、不利益変更の場合であっても、雇用契約書は随時変更する必要はありません。雇用契約書として、労働条件明示が義務付けられているのは雇い入れ時のみです。個別同意の取り方として、まずは全体の説明会を開催したり、メールで通知したり、書面の場合でも変更箇所だけの同意でよろしいでしょう。
■就業規則変更に際し、添付が必要な従業員代表の意見書は、同意までは必要ありません。
以上
投稿日:2012/03/07 14:41 ID:QA-0048674
相談者より
ありがとうございます。
よくわかりました。
・不利益変更か業務命令であるか、ということに関しては、微妙なところである。
・たとえ不利益変更であったとしても、雇用契約書は雇い入れ時の契約内容なので、
契約書の変更はしなくても大丈夫
ということですね。
ありがとうございました。
投稿日:2012/03/07 15:24 ID:QA-0048675大変参考になった
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