嘱託社員の再契約と社内ルールとの整合性について
嘱託社員の契約に関しての質問になります。
【概況】
身分:嘱託社員
年齢:59歳男性
業務内容:関連商内の品質保証を主体とした専門的業務に従事
契約期間:1年毎の契約
初回契約:2007.9.1契約(今契約満了時を以って3年目の契約が終了)
その他:来期契約期間中で60歳到達(8/7生まれ)
(契約の更新について)
会社としては必要な人材であり、来期契約については更新の意思有。
今後の契約についても本人に問題が無ければ更新をする用意がある。
また、本人においては働く意思もあり働ける状況下である。
(問題点)
従来の契約社員における契約の上限は3年としているが、本件の場合、来期契約で4年目に突入してしまい、前述「上限3年ルール」に照らし合わせると、いささか整合性が取れないようにも見受けられる。
本件は、従事する業務が(社内的には)専門的且つ同等水準保持者が社内に居らず、当該社員の必要性が極めて高く、後任の目処が立っていない事もあり特例として嘱託契約をしても客観的な見方をすれば、合理的な理由は成立すると思料出来る。
【今後の対応に関して】
上記の理由により、雇用継続を図っていく予定ですが弊社として、
対応に苦慮しているのが現状です。
考えられる案として、
1.従来どおり、今後も嘱託社員として単一年度の契約と更新で対応
2.来期契約は行わず、「正社員登用」を行い60歳到達の末日で定年退職、その後、「再雇用制度」を利用して65歳までの雇用を行う
3.前述1.2の折衷案として「嘱託社員」として「単一年度の契約更新」を継続して行いながら、60歳到達後は「再雇用制度」に倣い、「65歳まで」の雇用契約を維持していく
どのような対応が現状に馴染むか、労使双方の取り決めだけで解決は可能か、社内の一般的に周知しているルールとの整合性を保つべきか、ご教授頂けたら幸いです。
投稿日:2010/08/13 09:23 ID:QA-0022335
- hakaseさん
- 東京都/商社(総合)(企業規模 51~100人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
整合性は気にすることはない、第二案が望ましい選択
.
■ 御社の嘱託契約の 「 上限3年ルール 」 は、労基法14条の定めに沿ったものだと思います。これは、「 3年以上雇用してはいけない 」 ということではなく、1回の契約期間として、3年を超えてはいけない、という意味です。法的には、更新回数の上限は、義務付けられていませんので、同ルールとの整合性を気にすることはないと思います。
■その上で、来期契約期間中で60歳 ( 社内定年? ) に到達されるとのことですが、会社のニーズ、ご本人の意思、健康状態が確認できれば、対応策 ① ~ ③ のいずれでも、問題ないでしょう。既に、継続雇用制度が確立しているのであれば、そのレールに乗れる、② が、制度との整合性、本人にとっての雇用安定度の点から、最も望ましいのではないでしょうか。
投稿日:2010/08/13 10:47 ID:QA-0022336
相談者より
川勝先生
早速のご回答ありがとうございました。
本人の意向を尊重し、対応していきたいと考えます。
投稿日:2010/08/13 15:42 ID:QA-0040947大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
契約上限の3年に関しましてはあくまで御社での取り決めですし、1年契約の更新を重ねて3年を超えても法令違反となることはございません。
従いまして、会社も嘱託社員も共に雇用継続を希望されているのであれば、相談の上そのようにされるのが妥当といえるでしょう。
また再雇用制度に関しましては、その性質上原則として有期雇用契約者に適用する義務はないものといえます。但し、任意に適用する事で労働者の利益に適うものであれば差し支えないので、①~③の中でどういった形で雇用継続されるかについても相談・合意の上で決められる事が可能です。
但し、特別な事情があるとはいえ、特定の嘱託社員のみを必要以上に契約条件面で優遇し過ぎますと社内での不公平感が高まる恐れがありますので、その辺の落とし所は御社での契約実態も踏まえた上で検討されるべきというのが私共の見解になります。
投稿日:2010/08/13 11:27 ID:QA-0022337
相談者より
服部先生
ご回答ありがとうございます。
契約実態と今後の方向性を勘案して対応していきます。
投稿日:2010/08/13 16:15 ID:QA-0040948大変参考になった
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