固定残業制度の廃止
弊社では、固定残業制度を取っております。
給与は基本給+固定残業代となっており、固定残業超過分は別途支給となっております。
職種によって時間数は違いますが、30時間~45時間の固定残業となっております。
賞与については、基本給+固定残業代に支給率を掛けて計算されます。
今回固定残業制度の廃止が検討されていますが、下記について不利益変更になるのではと懸念しております。
①賞与の計算(社内では、支給率で調整すれば良いという意見もありますが・・・)
②社員によっては固定残業相当時間を、ほぼ毎月下回っている。
特に②のケースでは、入社後2~3年が経過している社員もおり、既得権的に問題あると思っております。
もし問題があるとすれば、解決方法等もご教示をお願いします。
大阪の亀さん
投稿日:2020/12/25 13:55 ID:QA-0099464
- 大阪の亀さん
- 大阪府/機械(企業規模 11~30人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、固定残業制度について見直される事自体については、無駄な経費の削減に加えまして働き方改革の流れからしましても妥当な方向性といえます。
但し、ご認識の通り労働条件での既得権の損失に繋がる事からいわゆる不利益変更に該当しますので、ある程度慎重に進めていく事が必要となります。
賞与につきましては、支給率の調整という方法もございますし、一定の昇給や数年に渡り調整手当を支給されるといった方法も考えられます。②の観点からしますと賞与のみの問題ではない事からも後者の措置を取られる方がやりやすいものと考えられます。
いずれにしましても、一種の不利益変更に当たる以上、労使間で真摯に協議され原則同意を得られた上で決められるべきといえます。
投稿日:2020/12/25 22:02 ID:QA-0099487
相談者より
ご教示、有難うございました。
労使間でじっくり協議していきます。
投稿日:2021/01/05 08:07 ID:QA-0099573大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
余り、既得権に配慮する必要はない
▼固定残業制は、一種の「便宜的見做制度」です。分かり易くて、事務処理の省力化というメリットがある反面、常時、監視しないと、実態から遊離してしまいます。極端な場合、過労死基準の超過事態に繋がります。
▼常時監視する義務を果たすのに要する労務量は、固定残業制度を廃止し、実態に沿った支給する労務量を上回ることも十分考えられます。
▼固定残業制度の廃止によって恒常的に減給となる人は、本来の賃金を「見做し」という隠れ賃金を、会社の制度として、受給してきた方々です。
▼依って、声を大にして、不利益変更を主張する根拠がない訳ではありませんが、限りなくゼロに近いと考えてよいでしょう。本件に就いては、余り、既得権に配慮する必要はないと思います。
投稿日:2020/12/26 13:44 ID:QA-0099502
相談者より
ご回答、有難うございました。
労務管理の面からも、しっかり検討していきます。
投稿日:2021/01/05 08:09 ID:QA-0099574大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
不利益変更
固定残業の既得権者にとっては不利益変更となる可能性が高いでしょう。
しかし制度廃止は合理性がありますので、真摯な説得や経過措置などさまざまな対応を組合わせて納得を得るしかないと思います。制度設計だけで簡単に片づくものではありませんが、しっかり時間をかければ十分合意は得られるのではないでしょうか。
投稿日:2021/01/04 19:48 ID:QA-0099562
相談者より
ご回答、ありがとうございました。
経過措置等組み合わせて、検討していきます。
投稿日:2021/01/05 08:10 ID:QA-0099575大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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