コロナ対応での休業時の派遣社員の休業補償
本欄で、4/13「派遣労働者の休業補償について」という質問に対して、「コロナ対応で休業した場合、派遣社員への休業補償は派遣元が行う」との明確な回答がありました。
しかしながら、厚労省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」では、派遣先にも対応の義務があると書かれています。
さらに、派遣元が雇用調整助成金を申請しようとしても、休業率が基準に満たないために助成を受けられないケースが多いと聞きます。
当社は派遣社員を受け入れている派遣先ですが、派遣元と協議する場合、何を基準に落としどころを探ればいいでしょうか。
投稿日:2020/04/30 18:01 ID:QA-0092692
- フカヤさん
- 東京都/その他業種(企業規模 6~10人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
途中契約解除であれば、派遣先は休業補償の支払い義務があります。
コロナは派遣先の都合とは言い切れませんので、この辺は現段階では微妙ですが、
例えば、
他の派遣先を模索するなどの努力をしたか、テレワークは可能かどうか検討しかたかなども問われます。
また、途中契約解除ということでなければ、今回の件は100年に1度ということですので、派遣契約書では、明確になっていない場合には、民亊の話となりますので、派遣元先でよく話うことが肝要であるとされています。
お互い、立場も、財政状況も違うでしょうから、コロナ終息後のつき合い等も加味して上で、例えば、雇用調整助成金が受けられなかった場合、→関係ない。半分持つ、全額持つ、1ヵ月は持つなどの選択肢があります。
雇用調整助成金が貰えたとしても、それは数ヶ月後ですし、派遣契約とは関係ないとする考えの派遣元もいます。
投稿日:2020/04/30 21:55 ID:QA-0092710
相談者より
ご回答ありがとうございます。
派遣先が全面負担ということではなく、交渉によって決める事案だと解説いただいただけで心強いです。
投稿日:2020/05/01 10:53 ID:QA-0092721参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、厚労省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」で示されている通り、派遣先に求められている対応とは「自らの都合により労働者派遣契約を解除する場合」における「新たな就業の機会の確保や休業手当等の支払に要する費用の負担等の措置」となります。
さらに、「派遣料金等の取扱いについては、民事上の契約関係の話ですので、労働者派遣契約上の規定に基づき、派遣元と派遣先でよく話し合い、対応してください」と示されています。
すなわち、コロナ対応の休業のみで直ちに派遣先に対応の義務が生じるものではなく、あくまで個別の事情を考慮の上「派遣先の都合と認められる場合」におきまして補償に要する費用を派遣料金の支払いという形で負担する義務が生じるものですので、派遣社員へ直接行うべき休業補償は派遣元が行うものである事に変わりはございません。
従いまして、派遣先の義務については誤解されている会社も多いものと見受けられますので、派遣元と協議される際には、上記を丁寧に説明されできちんと協議された上で決められるべきといえます。双方共に大変な状況ですし、いずれかが全面的に必ず負担しなければならないといった一方的な主張だけは慎まれる事が相互の信頼関係を崩壊させない為にも重要といえるでしょう。
投稿日:2020/04/30 22:42 ID:QA-0092713
相談者より
ご回答ありがとうございます。
一緒に働く派遣社員の心情も考慮して、交渉にあたっては過激な主張をして派遣元と険悪な状況にならないよう心がけます。
投稿日:2020/05/01 10:58 ID:QA-0092722参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
雇用維持義務は派遣元にあり、休業補償対象者が派遣元であるのは当然のこと
▼この Q&Aは、雇用を維持するための諸措置です。本件に関しては、その対象は、派遣先が決めた休業に依って仕事をなくした派遣社員です。
▼雇用主は、派遣元です。派遣先が自分の都合で決めた休業でも、派遣社員の雇用維持義務は、派遣元にあります。従い、雇用調整助成金の特例措置の対象も派遣元となることは、蓋し、当然すぎることです。
▼派遣先が休業と決めれば、特約なき限り、派遣料支払いを打切る筈ですから、休業補償の対象にはなり得ません。(尤も、別事由で助成金請求されること無きにしも非ずですが、話は、全く別です。)
▼「派遣先にも対応の義務がある」というのは Q&A のどの辺に記載されているのでしょうか?
投稿日:2020/05/01 11:27 ID:QA-0092724
相談者より
回答ありがとうございます。
<労働者派遣契約の中途解除等について>の問1の回答に「派遣法第29条の2に基づく措置を講ずる義務がなくなるものではありません」とあります。また、問2では「よく話し合い」とあり、曖昧な表現に苦慮しています。
投稿日:2020/05/01 16:20 ID:QA-0092743参考になった
プロフェッショナルからの回答
交渉
落としどころは貴社の地域での派遣の需給バランスや貴社の人事上のニーズ(、遣社員なしで経営が成り立つのか、他の派遣会社で代替え可能かなど、状況により異なります。交渉ですから、立場の強い方に寄った金額に落ちることが多いと思いますが、商談同様にはじめから結論ありきではないでしょう。
派遣料金満額を少しでも減額するとか、派遣社員の人件費(わかる範囲あるいは平均時給など)の6割を提案するなど、「これ」という確たる基準は無く、話し合いとなるでしょう。
投稿日:2020/05/01 18:31 ID:QA-0092753
相談者より
ご回答ありがとうございます。
派遣契約の条件で交渉するならともかく、こういったことについて交渉しなければならない状況に寂しさを感じます。
とはいえ、私どもも生き残らなければならないので、道理が通る範囲で交渉いたします。
投稿日:2020/05/02 16:07 ID:QA-0092785参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
お返事確認致しました
▼お知らせ頂いた情報は、略、毎日更改されている「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」で存じ上げております。派遣先も派遣元同様、厳しい環境に追い込まれており、精神的ガイドラインを具体的に実行できる企業も極めて限定的になっています。
▼それでも、「一刻も早く助成金を」、「心が折れそうな複雑な手続き」、「万社単位の申込軍」、「数千程度の認可」、「数時間の待ちは当たり前」 ETC ・・・。過去数値管理、記録整備が希薄な零細企業、今更、言っても仕方がないものの、サポート引受手の税理士さんも、受付側の対処の忙しさも有史レベルの様です。
投稿日:2020/05/02 15:52 ID:QA-0092784
相談者より
とにかく今の状況における派遣先の現実的な対応は、派遣元の苦境も理解しつつ、しっかりと交渉するということですね。
投稿日:2020/05/03 17:59 ID:QA-0092819あまり参考にならなかった
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