退職前の有給休暇取得時のみなし残業代の支払いについて
退職希望者で有給休暇を40日間取得する社員がいます。
当社の賃金規定で基準外賃金にみなし残業代を設定しております。月30時間の残業代を含み、それ以上の残業にたいしては、時間外割り増し賃金を支払うとしています。
この場合、通常の月でしたら、何も問題ないのですが、退職前に1日も出勤しない場合ですので、会社としては2か月間にわたるみなし残業代金を支給しないと決めましたが、法的にはよくわかっておりません。
退職時の有給休暇取得の賃金規定としては、明確に定めておりません。
このような場合の賃金の決め方を教えて下さい。
投稿日:2016/12/22 16:45 ID:QA-0068548
- サリーさん
- 兵庫県/建築・土木・設計(企業規模 11~30人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
全く出勤しない場合の実労働時間はゼロ、依って所定労働時間分のみの支払いで可
ご承知だと思いますが、事業場外労働のみなし労働時間制度は、労働時間の算定が可能である場合には適用はできません。全く出勤(就労)しない場合は、実労働時間はゼロですので、これほど明確で、みなし労働時間制の対象とならないものはありません。依って、退職前か否かに拘わらず、有給休暇取得日には、所定労働時間分のみの支払いで事足りると理解致します。
投稿日:2016/12/25 20:24 ID:QA-0068562
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、みなし(固定)残業代については法令で取り決めがされておらず、会社が任意に設定して支給されるものです。
しかしながら、年休取得時の支給有無に関して規定が無い場合には、残業有無に関わらず毎月支払われるものであること、及び労働基準法第136条で「使用者は(中略)有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」と定められていることからも、支給されるのが妥当ではというのが私共の見解になります。
そもそも残業ゼロでも支払わなければならない固定残業代についてはコスト面でのデメリットが大きいですし、労働者にとりましても長時間労働の温床になるといった弊害があるものといえます。逆にメリットといえるようなものは殆どございませんので、出来れば労使間で協議の上見直しも視野に入れられる事をお勧めいたします。
投稿日:2016/12/26 09:28 ID:QA-0068565
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