定年再雇用制度のおける対象者の基準について
当社では、2013年2月に労使協定を締結し、適用対象者の基準を、業務に支障がない健康状態であることと、当該職種・職務への適性があることとしています。職種・職務への適性があるか無いかの判断ですが、その人の仕事ぶりや社内の人間関係等を鑑みて、適性が無いと判断し、再雇用契約を締結しなくても、問題はありませんか? 又、その場合、その人を転勤させてでも、適性な職種・職務を探す必要がありますか?宜しくお願い致します。
投稿日:2014/11/10 13:18 ID:QA-0060790
- *****さん
- 埼玉県/商社(専門)(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
定年再雇用の基準について
定年再雇用の労使協定の基準については、具体的かつ客観的なことが求められ、
恣意的なものは適正ではないとされます。
長年勤続した方に適性がないというのは基準としては不合理と思われますし、
具体性、客観性に欠けるおそれがあります。
労使協定を締結する際に反対はなかったのでしょうか。
人間関係については、「協調性がない」については、労使合意していれば、
適正ではないとまでは言えないとされています。
投稿日:2014/11/10 14:41 ID:QA-0060791
相談者より
ご回答、有り難うございます。「協調性がない」ことに、具体性や客観性があれば、その職種・職務への適性がないと判断し、再雇用契約を締結しなくてもよろしいでしょうか?
投稿日:2014/11/10 15:48 ID:QA-0060793大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
労使協定の基準が具体的かつ客観的である必要があります。
協調性がないだけでは、基準として具体性や客観性にかけるとされますが、
労使協議がよくなされたものであれば違反とまではされないというレベルです。
そして、職種・職務への適性があるか無いかの判断ということではなく、
少なくとも、基準として、協調性があることと明記しておく必要があります。
投稿日:2014/11/10 20:28 ID:QA-0060795
相談者より
ご回答、本当に有り難うございました。
投稿日:2014/11/11 10:18 ID:QA-0060798大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
経過措置に基づく労使協定による継続雇用の対象者基準につきましては、意欲、能力等をできる限り具体的に測るものであること(具体性)、及び必要とされる能力等が客観的に示されており該当可能性を予見することができるものであること(客観性)が求められます。
文面の場合ですと、後半の「職種・職務への適性があること」については、上記要件からしますと分かりにくく会社側の恣意による選考の可能性がある内容といえます。
従いまして、直ちに違法とまではいえませんが、仮に当該規定に基づいて適性判断をされるとすれば、出来る限り明確な理由を示されるべきといえます。出来れば、やはり労使間で協議して規定内容についてより明確な基準を盛り込まれるべきといえるでしょう。
ちなみに対象者基準から外れると判断した際には、当然ながら継続雇用義務自体が生じませんので転勤させて雇用継続を図る必要性はございません。逆に、基準は満たしているが継続雇用の為には転勤が必要という状況であれば、転勤先での継続雇用を提案する必要がございます。その際、当人が転勤に同意しなければ継続雇用をする必要はございません。
投稿日:2014/11/10 22:55 ID:QA-0060797
相談者より
ご回答、本当に有り難うございます。もし、継続雇用をするとすれば、自宅からは通えない事業所で、全く違う仕事を提案することになるのですが、その場合、転勤ということで、社員と同様の対応(単身赴任となるので借上寮を準備)が必要になるのでしょうか?それとも、違う事業所での仕事は提案するが、住宅に関する補助や手当は支給しないということで進めても、問題はないでしょうか?宜しくお願い致します。
投稿日:2014/11/11 10:40 ID:QA-0060799大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
こちらこそご返事下さいまして誠に感謝しております。
「転勤ということで、社員と同様の対応(単身赴任となるので借上寮を準備)が必要になるのでしょうか?それとも、違う事業所での仕事は提案するが、住宅に関する補助や手当は支給しないということで進めても、問題はないでしょうか?宜しくお願い致します。」
― やはり、社員と同様の対応が必要となります。仮に補助無での提案ですと、事実上継続雇用は困難になるものとしまして、一種の継続雇用義務逃れの措置と受け取られかねません。従いまして、転勤でも負担が大きくならないようにされる事が必要といえます。
投稿日:2014/11/11 11:12 ID:QA-0060800
相談者より
ご回答、本当に有り難うございました。
投稿日:2014/11/11 13:01 ID:QA-0060801大変参考になった
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