試用期間中の採用可否の基準と更新期間の変更
いつも参考にさせていただいております。
弊社は自動車部品の加工・検査をしております。3月初旬にハローワークの求人で応募された方に現在、2か月の試用期間中で働いていただいております。真面目で勤怠も問題のない方ですが、仕事への理解度と作業スピードがこれまでの試用期間中の方と比較して1/2程度となっています。そこで5月初旬までの試用期間が終了した後は契約社員(3か月更新)への採用はしない旨を、3月末に通知することにしていましたが、幼いお子さんが病気になり1週間休まれたため、その際の連絡をしませんでした。そこで、試用期間を1か月延長し、以降、作業指導やカウンセリングをおこない、5月末までに3/4程度まで達成できなければ6月初旬の試用期間終了後の契約社員への採用はできないことをご本人にお話ししました。
質問ですが①今回のように数値目標を掲げて契約社員への採用の可否を決定することに法令上の問題はないのでしょうか。②採用できなかった場合は、離職票では会社都合の退職扱いになるのでしょうか。③仕事に対する意欲を高めていただくことを期待して、仮に5月から2か月間の契約社員(ハローワークの求人票では更新期間が3か月になっていますが、本人との話し合いで2か月にしていただこうと考えています)になっていただいて、それでも生産性が上がらなければ更新せずに7月初旬に退職していただくことは可能でしょうか。
以上について、ご教示願います。
投稿日:2014/04/19 23:04 ID:QA-0058542
- 労務不成一日さん
- 静岡県/石油・ゴム・ガラス・セメント・セラミック(企業規模 51~100人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご質問の件に各々回答させて頂きますと‥
①:採用の可否基準等につきましては、例えば男女で差を設ける等直接法律違反となる内容を含まない限り特に法令上の制限はございません。従いまして、事前に明示さえしていれば特別困難な目標でない限り一定の数値目標を掲げる事も可能といえます。
②:試用期間のみでの雇用契約終了であっても辞めてもらう事に変わりはございませんので、法律上は解雇となります。従いまして、離職票上の退職理由は会社都合としましての解雇になります。
③:求人票の記載条件ですが、直ちに採用後の労働条件となるわけではございませんし、今回のようなケースを想定したものではないものと考えられます。従いまして、本人ときちんと話をされた上での対応であれば特に差し支えないものといえます。
いずれにしましても、文面のような業務適性の判断をする為の試用期間ですので、作業能率が大きく見劣る方であれば試用期間満了での解雇とされる分に通常問題はないものといえるでしょう。
投稿日:2014/04/20 10:10 ID:QA-0058544
相談者より
服部先生のご回答、とても参考になりました。一つひとつ理由をご解説いただきありがとうございました。ご本人の適性を期限いっぱいまで見させていただいたうえで判断さえていただきます。
投稿日:2014/04/21 01:43 ID:QA-0058554大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
試用期間について
①について
試用期間中は通常解雇よりはハードルが低くはなりますが、それでも合理的な理由は必要とされています。試用期間1ヵ月延長する際に、契約書を作成し、数値目標を明示しておくことは、
その数値が恣意的なものでない限り、問題ないばかりでなく、わかりやすいものとなります。
②について
3年未満の有期契約であれば会社都合でなく、「期間満了」扱いとなります。
③について
可能ですが、きちんと契約書を交わしておくことです。
投稿日:2014/04/21 12:31 ID:QA-0058560
相談者より
ご回答ありがとうございました。種々考慮した結果、5月から契約社員として採用し生産性が少しでも高まるようフォローしつつ、あと1か月様子を見ることにいたしました。具体的な文言を入れた契約書も交わします。大変参考になりました。
投稿日:2014/04/27 12:50 ID:QA-0058642大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
解雇手続き
能力不足での本採用見送りは合理的理由になると思いますが、それでも労基法の試用期間2週間は超えていますので、解雇として扱うべきでしょう。
今回はむしろ2週間で見切らずにチャンスを与えたのですから、契約時にもきちんと本人の納得や一筆取るなどして、証拠固めをしておく必要があります。本人納得の上で退職したという証拠を複数残しましょう。もちろんそのための話し合いとその記録は絶対に欠かせません。
投稿日:2014/04/21 22:59 ID:QA-0058570
相談者より
ご回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。
投稿日:2014/04/27 12:53 ID:QA-0058643大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
契約期間と試用期間の関係 期間の定めのある契約社員の、試用... [2006/12/21]
-
契約社員の試用期間について 以下、教えていただけますでしょう... [2008/10/17]
-
嘱託社員の採用について 現在、役員運転手がおりますが、退... [2017/01/12]
-
試用期間の延長 弊社では新規採用にあたり3ヶ月の... [2006/07/18]
-
有期契約社員の試用期間について いわゆる正社員の採用には試用期間... [2007/04/24]
-
パートの契約更新 3ヶ月ごとに契約更新をしています... [2009/04/16]
-
試用期間について 弊社では、試用期間が3ヶ月ですが... [2009/09/16]
-
試用期間について 早速ですが、試用期間について教え... [2012/07/24]
-
試用期間について 現在、アルバイトに対して6ヶ月間... [2007/02/28]
-
試用期間中と期間後の退職勧奨 試用期間中の退職勧奨と、試用期間... [2022/11/11]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
採用稟議書(採用決定時)
社内の関係者に、選考の進んだ応募者について、採用をするかどうかを諮るための稟議書です。
解雇予告通知書(試用期間終了後)
試用期間終了後、万が一解雇をする際の予告通知書です。
採用稟議書(募集開始時)
採用活動を開始する際に、採用条件について稟議するためのテンプレートです。
採用内定通知
採用内定通知書です。
最後の一文がポイントです。是非ご利用ください。