婦人系疾患による内定取消について
学習塾を運営する企業の人事をしております。
当社の内定者で婦人系の病気を患っているものがおります。
詳しい病名は言えませんが、疾患により自律神経の低下、体調不良がおこり、通常の生活にも支障が出るとのことです。
選考時には本人より申告がなく、内定を出しましたが、入社前研修を体調不良にて休んだため、確認すると大学以前より患っているとのことです。
その病気は完全な治療法がなく、対処療法しかないとのことで、生活のリズムが狂うと、病状がひどくなるそうです。
学習塾という業態ゆえ、夜遅くまでの勤務スタイルとなり、このままでは勤務しても本人にとって厳しいと思われます。
そこで、
1.選考時に病気の申告がなかったこと
2.実際の勤務に支障があることが予想されること
以上2点を説明して、内定を取り消そうと思いますが可能でしょうか?
ちなみに大学での健康診断書も提出してはもらってますが、そこまでの詳細が書かれていませんでした。
どうぞご教授よろしくお願いいたします。
投稿日:2013/01/16 18:36 ID:QA-0052830
- DDTさん
- 大阪府/教育(企業規模 1001~3000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
内定取消について
内定は「始期付解約権留保付労働契約」が成立した状態ですが、
(始期付→卒業後、就業できる状態になること。
解約権留保付→卒業できない、健康状態悪化し、勤務不適当など)
判例から、採用内定当時、会社は知っておらず、知らなくてもやむを得ない事情があり、また、
その理由のための内定取消が合理性・社会的相当性がある場合に内定取消できるとされています。(大日本印刷事件 最高裁S54.7.20他)
上記要件を参考に、本人から申告がなかった証拠、その病気では業務にたえられないこと、そのこと知っていたら、採用内定しなかったことの合理性が問われますが、
訴訟リスクはありますが、御社の業務に耐えられない病気であるとの判断であるのなら、
今のうちに内定を取り消した方がよろしいと思われます。
以上
投稿日:2013/01/16 19:59 ID:QA-0052833
相談者より
ご回答ありがとうございました
本人と面談のうえ、取消の方向で進めたいと思います。
投稿日:2013/01/17 11:46 ID:QA-0052852大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
まずは話し合い
満足な就業に耐えられない人間を採用することは合理性がありませんので、本人が隠匿していた以上は内定取り消しは可能だと思います。ただし、昨今の就職氷河期の環境上、内定取り消しの事実は未来永劫評判として残ります。裁判で勝ったとしても、インターネットで書き込みしたり、完全にその事実を隠すことは難しいと思われます。まず本人が「入社前研修を休んだ」事実は重大な瑕疵であり、ただちに面談を行い、勤務をする意欲と体力があるかを確認します。本人が今回初めて申し立てたのであれば、そうした重大な瑕疵を働いていることも告げ、会社組織での適性に疑問があること、自主的に内定辞退にもって行けば、例えばアルバイトで4月から雇用するなど、対案も交渉できるのではないでしょうか。いずれにしても自動的に内定取り消しで済むことではありませんので、入社時の誓約体制等、今一度採用方法も併せて見直しをされると良いかと存じます。
投稿日:2013/01/16 22:58 ID:QA-0052838
相談者より
ご回答ありがとうございます。
入社前検診による確認など、内定出しでの手続きを見直していきます。
投稿日:2013/01/17 11:48 ID:QA-0052853大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、その病気によってどの程度業務に支障を生じるかについて医学的な見地から適切な判断をされる事が求められます。
具体的には産業医に意見を求めて御社業務が当人にとってさらなる健康悪化を招く事がないか等を慎重に見極める事が重要といえます。後に大きなトラブルとならない為にも素人判断だけで決め付けないことが大切です。
あくまで客観的に見て御社での労務提供が困難であるか否かを慎重に判断した上で、困難という結論に至れば当人にも事情を説明された上で内定取消し→適職探しのアドバイスといった形を採られるとよいでしょう。
投稿日:2013/01/16 23:20 ID:QA-0052841
相談者より
ご回答ありがとうございます。
本人と面談を行いますが、産業医の診断も検討いたします。
投稿日:2013/01/17 11:50 ID:QA-0052854大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
翌日に跨ぐ勤務時間について 基本的な質問になるかと思いますが... [2005/11/10]
-
内定通知書について 間もなく10年度卒業の学生に対し... [2009/05/13]
-
内定辞退 今年になって内定辞退が急増してお... [2005/08/01]
-
内定式 この度、弊社として初めて『内定式... [2005/07/27]
-
半休の場合の割増無の時間 派遣勤務者は、本社と勤務時間が異... [2017/06/26]
-
早朝勤務者の短時間労働について 弊社では、事業のために土曜日の早... [2008/05/02]
-
勤務の区切りについて 勤務時間の区切りについて質問しま... [2007/10/03]
-
内定式と入社式の同時実施について 本年度より入社の時期(10月・4... [2009/08/03]
-
勤務地について 新卒採用の際、勤務地限定採用はし... [2005/11/16]
-
採用内定書をタイミングと10月以降の採用内定解禁時の内定書 今年度大学卒新卒者を6月に採用、... [2009/06/18]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
内定通知書
新卒採用において、内定出しをする学生に渡す「内定通知書」の一例です。
内定通知書
新卒者向けの内定通知書です。どうぞご利用ください。
内定承諾書
新卒採用において、内定出しをする学生に渡す「内定承諾書」の一例です。
内定通知書
候補者に内定を通知するためのテンプレートです。リスクに備え、法令に反しない限りで内定を取り消す場合の事由を付記しています。