解雇予告通知と解雇通知は双方必要か
当社において、無断欠勤が2週間続いている従業員がいます。家族に連絡しても所在が分からないとのことです。このままゆけば、就業規則に基づき無断欠勤初日から30日経過した時点で解雇しなければならないと考えています。解雇予告手当を支払わずに解雇する場合、まず「解雇予告通知」をして、それから30日経過後に再度「解雇通知」をする必要があるのでしょうか。
投稿日:2011/09/25 11:31 ID:QA-0046209
- S社人事係さん
- 熊本県/人事BPOサービス(企業規模 1~5人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、無断欠勤といっても当人の所在が家族に聞いても分からないというのであれば事件・事故等に巻き込まれた可能性も否定できません。従いまして、慎重な対応が必要になりますので、まずは引き続き家族とも連絡を取って本人の状況確認に努めるべきといえます。また、解雇予告通知・解雇通知共本人に直接伝わらなければ効力を持ちえませんので、全くの行方不明となった場合ですと、厳密には両文書共に最悪簡易裁判所において公示送達の手続きを取る事が求められます(勿論、通常は解雇予告通知も必要です)。但し、単に外泊している等で明らかな無断欠勤と分かれば労働基準監督署に解雇予告除外認定を行うことで即時解雇が可能になるものと考えられますので、いずれにしましても今暫く様子を見られるべきというのが私共の見解になります。
ちなみに、無断欠勤後30日経過後に「解雇」ではなく「自動退職」とされますと、こうした煩わしい手続きは不要になります。当案件への適用は無理ですがこの機会に是非規定の見直しをされる事をお勧めいたします。
投稿日:2011/09/25 13:54 ID:QA-0046211
相談者より
御回答ありがとうございます。毎回懇切丁寧な回答を頂き感謝しております。本回答に基づき、公示送達により、解雇予告通知と解雇通知を発送して処理したいと思います。
投稿日:2011/09/26 22:02 ID:QA-0046232大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
取扱いは慎重に。所轄監督署に相談を
|※| 一般的には、2週間以上の無断欠勤で、出勤の督促にも応じない場合は、「 解雇予告除外認定 」 を受けることができる可能性が大きいと思います。相談事項としてよくお聞きしますが、犯罪や事故、災害に巻き込まれて連絡が取れないことも考えられ、後日、訴えにより、解雇権濫用との判断を受けることを考え、取扱いには、慎重にならざるを得ないところです。
|※| 例えば、机やロッカーが、特に、普段と変わっていない時は、意図的、計画的欠勤ではないことも考えられますので、家族に捜索願いを出して貰うとか、解雇を通知するために、簡易裁判所において公示送達などの法的効力のある手続きをしておくべきです。
|※| 以上の諸手段を行使しても効果のない時点で、解雇予告除外認定を行うべきでしょうが、個別の事案については、労働基準監督署の判断が違うこともあり得ますので、すべての証票類を持参の上、所轄監督署にご相談されるのが賢明だと思います。
投稿日:2011/09/25 13:57 ID:QA-0046212
相談者より
御回答ありがとうございます。本回答を参考にして業務処理させていただきます。
投稿日:2011/09/26 21:58 ID:QA-0046231参考になった
プロフェッショナルからの回答
従業員が行方不明の場合
従業員が行方不明の場合、通常、以下3通りのパターンがあります。
文面の例でいうならば、
1.30日経過後、自然退職
2.30日経過後、解雇
3.行方不明になったときから、「黙示の意思表示」があったとみなし、その日を自己都合退職とする。
▼1.2.は就業規則に明記が必要ですが、3.は明記はなくとも、退職の意思表示をどこでみるかといいったところです。
2.の解雇の場合は、解雇予告が本人に伝わらなければならないため、「公示送達」などが必要ですが、手続も面倒ですので、就業規則に1.が記載していないようであれば、3をお勧めします。
以上
投稿日:2011/09/26 10:42 ID:QA-0046218
相談者より
ご回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。
投稿日:2011/09/26 21:55 ID:QA-0046230参考になった
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