契約変更後の有給付与
旧年中はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。
2025年3月28日に「契約変更があった場合の有給付与」について別の方がお問い合わせをしているところです。
今回、私も似たケースですがお伺いしたいことがございます。
本年1月10日に有給休暇が更新される従業員がおります。
弊社の勤怠は、21日はじまり翌月20日締めで給与支給期間になっています。
この従業員は、昨年の8月21日から週5日の勤務に契約を変更しています。
その前は週4日の契約でしたが、お子さんが小さいことも関係して平均すると週2日程度の出社になっていました。
この度は有給休暇の更新にあたり、当該従業員の勤怠を再確認したところ
11月度(10/21から11/20)は週5日を満たせています。
契約変更前ですが、9月度(8/21か9/20)も20日出社しているので、辛うじて週5日と見なせます。それ以外の月が週5日を満たせておらず、変更前の週4日も下回っています。
このような場合、有給休暇を付与(更新)ができないとみなしても問題ないでしょうか。
投稿日:2026/01/02 08:25 ID:QA-0162612
- にいじまさん
- 埼玉県/食品(企業規模 301~500人)
この相談に関連するQ&A
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
以下、結論を先に示したうえで、判断根拠と実務整理をご説明申し上げます。
結論
有給休暇の更新(新規付与)を「行わない」と判断するのは不適切です。
本件では、契約変更(週5日)後の勤怠実績を基準に、年次有給休暇を更新付与すべきと考えられます。
1.年次有給休暇付与の基本原則(重要)
年次有給休暇の付与・更新は、
「契約上の所定労働日数」
「その期間の出勤率(8割以上)」
によって判断します。
ここで重要なのは、
付与要件の判断は「評価期間全体を平均して見る」のではなく、
当該時点における労働契約内容を基準にする
という点です。
2.契約変更があった場合の考え方
厚労省の実務解釈では、
労働条件(所定労働日数)が変更された場合
変更後の契約内容を前提として、次回付与を判断する
とされています。
つまり、
「過去に週4日だった」
「実際の出勤日数が少なかった月がある」
という事情があっても、
→ 現在の契約(週5日)に基づく評価を行うのが原則です。
3.本件への当てはめ
(1)評価期間
年休更新日:2026年1月10日
評価対象期間:直前1年間(2025年1月11日~2026年1月10日)
(2)契約内容の変化
~2025年8月20日:週4日契約(実態は週2日程度)
2025年8月21日~:週5日契約
(3)判断のポイント
契約変更後(8/21以降)は「週5日勤務者」
契約変更前の期間まで含めて
「週5日を満たしていない月が多い」
という理由で付与自体を否定することはできません
仮に出勤率が問題になるとしても、
→ 「週5日勤務者としての評価期間」は、8/21以降の期間で判断すべき
と考えられます。
4.「付与しない」とした場合のリスク
もし、
契約上は週5日
実際にも相応に勤務している
にもかかわらず、
「過去の出勤実績が足りない」という理由で
年休更新を行わないとすると、
労基法39条違反
是正勧告リスク
従業員からの不利益取扱い主張
につながるおそれがあります。
5.実務上の適切な対応案
おすすめ整理
2026年1月10日:年休を更新付与する
付与日数:
→ 週5日勤務者としての所定日数
(勤続年数に応じた日数)
※ 出勤率については、
契約変更後の期間を中心に見て、
8割未満であることが明確でない限り、付与否定は避けるのが安全です。
6.まとめ
年休付与は「現行の労働契約」が基準
契約変更前の勤務実態を理由に更新を否定するのは不可
本件では年休更新すべき
「付与しない」判断はリスクが高い
ご懸念の点はもっともですが、
「更新しない」という結論は慎重すぎ、法的には不安定といえます。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/05 10:45 ID:QA-0162639
相談者より
井上先生
ご回答ありがとうございます。
週4日契約の頃は、週に2日程度で出社していました。
9月度(8/21の契約変更)以降はギリギリ週に4~5日平均の出社がありました。
一年でトータルしたときに有給取得日を含めて出社が192日でした。
現在の契約が週5日なので、8割の出社は208日です。それを満たせなかったので本年は有給が更新できない(付与できない)と判断してよろしいでしょうか。
投稿日:2026/01/06 10:59 ID:QA-0162730大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
有給休暇の付与可否は、契約日数の達成状況ではなく、算定期間における出勤率
で判断します。
全労働日の8割以上出勤していれば、付与を拒否することはできません。
今回のケースでは、昨年1月からの1年間において、契約上の労働日合計に対し
実際の出勤日が8割を超えているかを確認してください。
8月以降の週5日契約への変更後や、それ以前の週4日契約期間も含めて計算し、
合計の出勤率が8割以上であれば、現在の契約内容に基づいた日数を付与する
必要があります。
もし欠勤が多く、全期間を通じた出勤率が8割を下回っている場合に限り、
今回の付与をなしとすることが可能です。
まずは個別の月単位ではなく、年度全体の出勤実績を正確に集計し、数値に
基づき判断を行って下さい。
投稿日:2026/01/05 10:46 ID:QA-0162640
相談者より
ご回答ありがとうございます。
米倉先生のご見解、全期間の所定日数8割出社を判断する基準は、現在の契約日数 週5日の所定日数の8割ということでよろしいでしょうか。
投稿日:2026/01/06 10:39 ID:QA-0162725参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、年次有給休暇の出勤率に関しましては、各契約期間で定められた週所定労働日数に基づいて計算される扱いになります。
従いまして、当事案に関しましても週4日及び週5日の所定労働日数に応じて計算された結果、全体の出勤率が8割を下回っていれば有休付与はされない扱いとなります。
投稿日:2026/01/05 11:16 ID:QA-0162650
相談者より
ご回答ありがとうございました。
服部先生のご見解は、
週4日で契約していた期間の出社日数が週4日の所定日数
週5日に契約を変えた後の期間は出社日数が週5日の所定日数
をそれぞれ8割以上満たしているか? ということでよろしいでしょうか。
投稿日:2026/01/06 10:36 ID:QA-0162724参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
労基法上は、
所定労働日に対して8割出勤してなければ、
有休付与日には、有休は付与する必要はありません。
ただし、労基法を上回る場合には、会社のルールによりますので、
一度、就業規則を確認してください。
投稿日:2026/01/05 17:17 ID:QA-0162677
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/01/06 10:33 ID:QA-0162723参考になった
プロフェッショナルからの回答
算定期間
有給付与は算定期間中の出勤率で判断されます。8割以上であれば、誰でも付与の必要があります。算定期間中の出勤率以外の要素は含められません。
投稿日:2026/01/05 19:11 ID:QA-0162687
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/01/06 10:33 ID:QA-0162722参考になった
プロフェッショナルからの回答
要件
以下、回答いたします。
(1)労働基準法では、年次有給休暇権発生の要件として、付与日の直前1年間(最初の付与の場合は直前6か月間)の「全労働日の8割以上出勤した」ことが定められています。
(2)この「全労働日」については、労働契約上労働義務の課せられている日であるとされています。
(3)以上を踏まえれば、本件、週4日契約及び週5日契約に基づき「全労働日」を算出し、その上で、8割以上の出勤の有無について確認することが必要であると認識されます。
(4)この要件に加え、「6か月間継続勤務」の要件を満たす場合には、付与日時点(本年1月10日)の契約内容(週5日の勤務)に基づき、年次有給休暇が付与されることになります。
投稿日:2026/01/05 22:42 ID:QA-0162699
相談者より
ご回答ありがとうございます。
1年間の就労日数が、「更新日現在の契約日数」で
数えた場合に8割を超えているか否か で判断ということでよろしいでしょうか。
いま有効な契約、週5日の所定日数の8割を満たせているか否かで更新(付与)を判断したいと考えます。
投稿日:2026/01/06 10:30 ID:QA-0162721大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
有給休暇の付与が可能かどうかは、基準日前1年間の出勤率が8割以上を満たしているかどうかで判断します。
8月21日から週5日勤務へと変更、その前の週4日勤務(平均週2日)もすべて含めて出勤率が8割以上をクリアしていれば、現時点の契約内容に基づき法定どおりの日数を付与する必要があります。
年度途中で、「所定労働日数を変更」するなど、勤務形態に変更があった場合であっても、出勤率さえ満たしていれば、直後の基準日時点の勤務形態によって付与日数が決まります。
投稿日:2026/01/06 08:42 ID:QA-0162710
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/01/06 10:26 ID:QA-0162720参考になった
プロフェッショナルからの回答
追加のご質問にご回答申し上げます。
追加のご質問をいただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
考え方や規定等につきましては、ご説明申し上げました通りです。
追加のご質問
「週4日契約の頃は、週に2日程度で出社していました。
9月度(8/21の契約変更)以降はギリギリ週に4~5日平均の出社がありました。
一年でトータルしたときに有給取得日を含めて出社が192日でした。
現在の契約が週5日なので、8割の出社は208日です。それを満たせなかったので本年は有給が更新できない(付与できない)と判断してよろしいでしょうか。」
につきましての最終の判断は、所轄の労働基準監督署が行うものと存じます。
つきましては、本ご質問は、所轄の労働基準監督署の監督官にご確認されることをお勧め申し上げます。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/06 11:20 ID:QA-0162733
相談者より
井上先生
ありがとうございました。
1月9日までが当該従業員の『1年間』にあたるので、付与月(1/10)から遡って、6ヶ月の出勤日数を確認してみます。
たぶん、契約変更の前後から安定して出社しているので8割を満たせていると思います。
今回、本当に私が知りたかったことは「契約変更前」と「契約変更後」どちらの所定日数が満たせていれば有給付与に問題がないか という事でした。
もしも週2日ないし週3日から契約変更で週5日になった場合は変更前の出社ペースだと出社日数が少なすぎて有給を付与することが出来ないのでは と疑問に感じていました。
今回のケースは、週4日で契約している従業員がお子さんが小さく出社日数が週2回平均でした。
ところが、9月度(8/21から)より週5日に契約日数を増やしたため一年間をトータルしたときに不足が生じる恐れがあったためお尋ねをしました。
契約変更というイレギュラーがあったので、まず6ヶ月間の出社日数を確認してみます。
そのうえで上長や管理職と相談して、もし、心配な場合は労働基準監督署にも相談して本人の不利益にならないよう有給を付与するようにいたします。
ありがとうございました。
投稿日:2026/01/06 17:30 ID:QA-0162776参考になった
プロフェッショナルからの回答
日本の人事部Q&Aをご利用くださりありがとうございます。ご相談の期間において当該従業員の方が育児休業や業務災害による休業(出勤日とみなす)あるいはストライキや休日出勤(全労働日から除外する)などが一切無かった、という前提で回答致します。
■年次有給休暇付与のルール
※全労働日の8割以上云々…の説明は割愛します。
(1).出勤率の計算
原則として「基準日」の前1年間の「全労働日」のうち、出勤した日数の割合が出勤率となり、当該従業員のケースでは次のように計算します。
・基準日=1月10日
・全労働日=(a)+(b)
(a)昨年1月10日~昨年8月20日→週4日契約にもとづく所定労働日数
(b)昨年8月21日~今年1月9日→週5日契約にもとづく所定労働日数
・出勤率=「昨年1月10日~今年1月9日の出勤日数」÷「昨年1月10日~今年1月9日の全労働日(所定労働日数)」
(2).付与日数の計算
もし出勤率が8割を超えており年次有給休暇の付与(更新)が必要な場合は、基準日(1月10日)時点の労働契約(週5日勤務=パートの比例付与日数ではなく正規の日数)にもとづき付与日数を判断します。
■最終確認のステップ
上記の原則的なルールを踏まえて、次の手順で最終確認を行ってください。
(1) 算定対象期間の契約上の総労働日(全労働日)を算出する。
(2)算定対象期間において実際に出勤した日数を集計する(その際、冒頭の出勤日とみなす日や全労働日から除外する日が無いかご確認ください)。
(3)もし当該従業員の出勤率が8割未満であれば、今回の基準日(1月10日)における年次有給休暇の付与(更新)は「発生しない」とみなして問題ありません。
なお今回が更新の対象外だったとしても、来期に年次有給休暇の付与要件を満たした場合は、本年付与する予定だった日数ではなく、その1ランク上の日数を付与することになりますのでご注意ください。
以上雑駁な回答となりますがご相談者様の参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2026/01/06 13:14 ID:QA-0162748
相談者より
ご回答ありがとうございます。
山口先生のお考えは、その当時の契約日数に基づいてそれぞれの所定日数を出し、合計した日数が(1年間の出社が)8割を満たせているかどうか判断 というお考えですね。
今回のケースで、私がいちばん判断に戸惑っていたのが、「契約日数によって出社すべき日数が違う。有給付与の判断をするのに、どちらか一方の日数だけで判断してよいものか」というところだったので、こちらの考え方が私の迷いの解決に一番近いと感じました。
合理的で分かりやすいです。ありがとうございます。
投稿日:2026/01/06 17:38 ID:QA-0162777大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
御質問の件
御質問いただきまして誠に有難うございます。
【御質問】1年間の就労日数が、「更新日現在の契約日数」で数えた場合に8割を超えているか否かで判断ということでよろしいでしょうか。
【回答】
(1)出勤率の「分母」
付与日の直前1年間について、「週4日契約」期間での「契約日数」と、「週5日契約」期間での「契約日数」を足していただけないでしょうか。これが、労働契約上労働義務の課せられている日の日数であり、計算上「分母」となります。
(2)出勤率の「分子」
付与日の直前1年間について、「週4日契約」期間での「出勤日数」(最大週4日)と、「週5日契約」期間での「出勤日数」(最大週5日)を足していただけないでしょうか。これが、計算上「分子」となります。
(3)上記(2)を(1)で除することによって、8割以上の出勤の有無について確認することができるものと認識されます。
投稿日:2026/01/06 16:59 ID:QA-0162769
相談者より
ご回答ありがとうございます。
週4日契約の期間と週5日契約の期間を分けて考えたうえで一年分としてトータルに考えるということですね。
私が判断に困っていた、週の契約日数が違うのに、有給付与の基準をどちらか一方だけで決めてよいのか? という疑問の解決に近づける考え方です。ありがとうございます。
投稿日:2026/01/06 17:41 ID:QA-0162778大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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社労士などの専門家がお答えします。
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