兼務役員への辞令
製造業の中小企業(オーナー会社)です。兼務役員が取締役任期満了にて、兼務が外れます。兼務とはいえ役員報酬は無く、役員は名ばかり(名誉)でした。取締役部長でしたが、部長になります。辞令は必要でしょうか?
投稿日:2025/12/22 18:20 ID:QA-0162356
- ビリーさん
- 大阪府/その他業種(企業規模 101~300人)
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具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
以下のとおり整理してご説明いたします。
1.結論
辞令は「法的には必須ではありません」が、実務上は「発令することが強く望ましい」といえます。
2.法的整理
今回のケースでは、
取締役任期満了により会社法上の役員資格が消滅
もともと役員報酬はなく、実態は従業員としての取締役兼務(いわゆる兼務役員)
任期満了後は「部長」として従業員身分のみが残る
という整理になります。
会社法上、取締役の退任にあたり辞令の発令義務はありません。
また、労働契約上も、役員退任=当然に雇用契約が終了するわけではないため、
「従業員としての地位が継続する」こと自体は、辞令がなくても成立します。
したがって、形式的には辞令がなくても違法ではありません。
3.それでも辞令を出すべき理由(実務・労務管理上)
しかし、以下の理由から辞令(またはそれに準ずる書面)の発令を推奨します。
(1)身分変更の明確化
「取締役」から「部長(従業員)」へと法的身分が明確に変わるため、
役員責任の終了
労働者としての指揮命令関係への完全な復帰
を社内外に明示する必要があります。
(2)労働条件トラブル防止
役員時代の「名ばかり」実態があった場合、
後日「実質的には役員ではなかった」「処遇が不利益変更だ」などと
争点化するリスクがあります。
辞令により
役員退任日
従業員としての役職・職務
を明確にしておくことで、後日の紛争予防になります。
(3)社内統制・対外説明
金融機関、取引先、監査対応などにおいても、
「いつから役員でなくなったのか」「現在の立場は何か」を
書面で説明できる状態が望ましいといえます。
4.実務上の対応例(簡潔で足ります)
辞令の内容は、形式張ったものである必要はありません。例えば、
令和〇年〇月〇日をもって取締役を退任し、
同日付で〇〇部 部長を命ずる。
程度の簡易な辞令で十分です。
あわせて、
取締役退任届(社内用)
役員変更登記(法務局)
は必須となります。
5.まとめ
辞令は法的義務ではない
しかし
身分変更の明確化
労務トラブル防止
社内外説明の円滑化
という観点から、発令するのが実務上は適切
内容は簡潔なもので問題なし
以上を踏まえ、「出しておく方が安全で合理的」と考えます。
よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/12/23 08:35 ID:QA-0162370
相談者より
早速にご回答頂きありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2025/12/23 11:28 ID:QA-0162403大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
法的には、取締役任期満了により兼務が外れ、部長として勤務する場合でも
辞令の交付は必須ではありません。
ですが、役員と従業員では法的身分が異なるため、実務上は整理しておくこと
が望ましい対応です。たとえ名ばかり役員で役員報酬がなくても、取締役退任
と部長就任を明確にすることで、社内外の誤解防止や労務管理上のリスク低減
につながります。
そのため、取締役任期満了による退任および部長への発令を記載した簡潔な辞令
を交付しておくことを推奨するとともに、給与面など労働条件に変更があるので
あれば、労働条件(変更)通知書を本人へ発行しておく必要があります。
投稿日:2025/12/23 09:26 ID:QA-0162377
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2025/12/23 11:29 ID:QA-0162404参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、当事案に限らず、法的に辞令を出される義務まではございません。
従いまして、特に不要とはいえますが、身分を明確にされておく上で出される方が望ましいと感じられます。
投稿日:2025/12/23 09:43 ID:QA-0162385
相談者より
ご回答ありがとうございました。
身分を明確にすることは参考になりました。
投稿日:2025/12/23 11:30 ID:QA-0162405参考になった
プロフェッショナルからの回答
日本の人事部Q&Aをご利用くださりありがとうございます。
さてご質問の件、取締役退任に伴い辞令等を交付しなければならない法的な義務はありません。ただし表現代理が成立するリスクがあるため、取締役の地位を喪失したことについて、社内外に公示しておいた方が良いのではないかと思われます。
表見代理とは、たとえば貴社の取引先が、取締役の退任を知らず、取締役(=業務執行権を有する者)であると信じて重要な取引を行った場合、貴社はすでに退任した取締役の行為だったとしても、取引先に対して責任を負うことを言います。
従って辞令を交付せずとも、人事発令等で社内に対して取締役を退任したことを公示し、組織図の改変、ワークフローシステムや稟議書等の決裁権者からの除外、取締役の肩書が記された名刺の回収などの措置を講じておくと宜しいかと存じます。
また必要であれば、貴社の総務課より金融機関や取引先等に対して、退任挨拶状を送付しておくのも有効でしょう。
なお変更後の商業登記簿を閲覧すれば、取締役ではないことは一目瞭然ですが、継続取引において逐次登記簿を閲覧するような殊勝な取引先はレアですので、これまでご説明申し上げたような手続きを行い、表見代理リスクを回避するのが安全です。
以上雑駁な回答となりましたが、ご質問者様の参考になれば幸いです。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2025/12/23 10:37 ID:QA-0162396
相談者より
ご丁寧な、回答ありがとうございました。
今後、参考にさせて頂きます。
投稿日:2025/12/23 11:31 ID:QA-0162406大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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