定時決定の不利益変更について
当社のパートタイマーの給与は「月末締めの翌月21日支払い」です。本年4月より「週5日、7時間40分勤務」から「週4日、7時間40分勤務」に区分変更となったパートタイマーがいます。この場合の各月の給与と支払基礎日数は次のようになります。
令和3年4月給与:令和3年3月実績の給与(23日)
令和3年5月給与:令和3年4月実績の給与(18日)
令和3年6月給与:令和3年5月実績の給与(15日)
※ 5月は連休があり支払基礎日数が少ない。
令和3年4月給与は(週5日勤務時の)令和3年3月実績の給与ですので日給×23日です。令和3年4月1日からは週4日勤務となっておりますので、令和3年5月給与は日給×18日、令和3年6月給与は日給×15日となります。この条件で定時決定を行うと支払基礎日数17日以上となる令和3年4月、5月給与で標準報酬月額が改定されることになります。「週4日勤務となり給与が大幅に減ったにもかかわらず、標準報酬月額は横ばい」といった状況が生じてしまいました。支払基礎日数17日以上の条件があるため、令和3年5、6、7月での随時改定にも該当しません。このままでですと令和4年の定時決定まで「給与が下がったにもかかわらず、保険料は従前のまま(高いまま)」といった状況が継続されます。当該パートタイマーからも理解が得られておりません。制度上の不備あるいは盲点のように思います。年金事務所にも問い合わせましたが「如何ともし難い」との回答でした。今回のように支払基礎日数を満たさないことで定時決定では不利益改定となり、更に随時改定にも該当しないというのは、あまりにも不条理・不合理に感じます。もし何らかの救済措置があるのであればご教示願います。
投稿日:2021/10/27 16:18 ID:QA-0109124
- SHISETSUさん
- 山口県/医療・福祉関連(企業規模 501~1000人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、いわゆる不利益変更につきましては、会社が就業規則等に基づいて決められた賃金等の所定の労働条件を変更する場合に該当するものになります。
すなわち、当事案のような法令に基づく社会保険上の手続につきまして該当するものではございませんし、たとえ当人が保険料額に納得が行かないからといって会社が不利益を与えたといったような責任を問われる事にはなりえません。
その上で申し上げますと、通常の計算で不合理な保険料額となる場合には保険者算定で実態に見合った保険料額とされる場合もございます。そして、この度のように年金事務所にてそうした対応も無理といった状況であれば、会社側での勤務日数調整で対応される事が考えられます。例えば、当人と相談の上次回の定時決定までに連続する3か月全てにおいて出勤日を17日確保されるといった対応で随時改定を行う事については可能と思われますので、どうしても当人の意向に沿って変更をされたいという事であればこのような措置が現実的な手段といえるでしょう。
投稿日:2021/10/27 21:08 ID:QA-0109130
相談者より
早速の回答有難うございます。大変勉強になりました。
実は当該パートタイマーの令和3年7、8、9月の支払基礎日数が17日でした。この3ヶ月平均での随時改定の可否を問い合わせましたが、固定的賃金の変更が令和3年5月給与となっており、そこから起算しての3ヶ月(6~8月)でないと随時改定にはならないとの年金事務所の回答でした。任意の(良いところ取りの)3ヶ月では随時改定にならにとのことでした。他に救済措置があればとも思うのですが、当該パートタイマーには説明し理解を求めるつもりです。貴重なアドバイスをいただき有難うございました。
投稿日:2021/10/28 09:21 ID:QA-0109131大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
従前及び算定での標準報酬額にもよりますが、
保険料だけを考えますと、制度上、今回は下がらないとなるかもしれませんが、
マイナス面ばかりではありません。
その分、所得税は下がりますし、将来の年金額、万が一傷病にかかってしまった場合には、
髙い給付が受けられるということもいえますので、
ご本人には、制度上仕方のないことに加え、プラス面もご説明いただければと思います。
投稿日:2021/10/28 10:38 ID:QA-0109139
相談者より
ご回答有難うございました。
これを機に制度全体の仕組みを勉強していきたいと思います。
投稿日:2021/10/28 11:27 ID:QA-0109144大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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