懲戒減給と最低時給の関係性
お世話になります。
コロナ禍のおりでリモートワークを導入したのですが、その影響でモラルハザードが発生しており、懲戒処分を検討しています。
規程はあるものの実際に懲戒を発動することが久々で、発動前に以下点についてご意見をいただきたい次第です。
〇懲戒事由
備品費の横領(コーポレートカードの私的利用と隠蔽)
〇懲戒内容
・けん責
・基本給を2か月間以下内容で減給
28万円⇒15万円
※昨年度年収が440万円の社員
特に判断に迷っているのが、最低時給との関係です。
出社停止処分にはしないため8時間×20日=160時間は毎月勤務がありますが、
月給が15万円の場合、弊社が本社を置いている東京都の最低時給の1,013円を
下回ることとなります。
したがって懲戒処分の場合にはこのラインを下回って大丈夫なのか否か
特にご意見をいただけますと幸いです。
何卒宜しくお願い致します。
投稿日:2021/06/09 21:57 ID:QA-0104351
- たかばさん
- 東京都/情報サービス・インターネット関連(企業規模 301~500人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
減給額の見直しをご検討ください
はじめまして。
人事評価総研㈱の田畑と申します。
労働基準法第91条において「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。」とあります。
このため、平均賃金を算定して減給額をお決めいただくのがよろしいかと思います。
なお、金額的には出勤停止(働かない日は無給とします)の方が大きくなります。
ご参考になれば幸いです。
投稿日:2021/06/10 10:17 ID:QA-0104380
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
懲戒処分による減給の限度額は、労基法で定められており、
1回の非違行為について、1日分の平均賃金の1/2以下、
非違行為が複数回あった場合でも、一回の給与総額の1/10以下と決められています。
ですから、給与総額が仮に30万円だとすれば、1回の給与では最大3万までしか、懲戒処分の減給はできないということになります。
パートさんなどで、減給処分の結果、最低賃金を下回っても問題はありません。最低賃金は、もともとの契約額についていくらかということになります。
投稿日:2021/06/10 10:49 ID:QA-0104390
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
最賃法違違反にはならない
▼労働契約上の賃金額が最低賃金額を上回っていれば、減給の制裁によって賃金を減額支給した結果、実際に支払われる額が最低賃金額を下回ったとしても、最低賃金法違反とはなりません。
▼又、上記の労基法第91条の範囲内で減給する限り、同法違反ともなりません。
投稿日:2021/06/10 11:08 ID:QA-0104393
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、最低賃金云々以前の問題としまして、労働基準法に基づき一つの懲戒案件で可能となる減給につきましては、1日の平均賃金の半額が上限とされています。
従いまして、文面のような過大な減給は認められません。
加えまして、一案件でけん責と減給といった複数の懲戒処分を科す事も認められません。
対応としましては、横領といった重大な違法行為である事からも、けん責よりも一段上の懲戒処分(出勤停止等)とされるか、或いはけん責のみに留められた上で人事評価上で大幅にマイナスとされるといった措置が合法ですしかつ実効性の面からも妥当といえるでしょう。
投稿日:2021/06/10 12:02 ID:QA-0104402
相談者より
ありがとうございます。
総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない
は、毎月の支払いなら分母が月給になるのであって、契約が年俸制であるなどは関係ないという理解で良いですか?
投稿日:2021/06/10 19:43 ID:QA-0104443大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
減給
労働基準法で「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え,総額が賃金支払期における賃金の総額10分の1を超えてはならない」と定められています。ご提示のような減給はできません。
また別件で最低賃金との関係は、処分前の賃金が下回ってはならないものになります。
投稿日:2021/06/10 18:12 ID:QA-0104437
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
「総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない
は、毎月の支払いなら分母が月給になるのであって、契約が年俸制であるなどは関係ないという理解で良いですか?」
― たとえ年俸制であっても、労働基準法に基づき労働者の賃金は月に1回期日を決めて必ず支給する事が義務付けられています。それ故、上記の件に関しましては毎月の支払日における賃金総額で判断されなければなりませんし、万一月に1回決まって支払されていないとすればそれ自体が直ちに法令違反となります。
投稿日:2021/06/10 20:14 ID:QA-0104444
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
アルバイトの時給設定について アルバイトの時給設定について教え... [2013/09/26]
-
翌日に跨ぐ勤務時間について 基本的な質問になるかと思いますが... [2005/11/10]
-
時給の変更について いつも拝読し勉強させていただいて... [2010/10/25]
-
時給労働者の時給が上下することについて 時給労働者について評価制度を導入... [2011/08/26]
-
時給換算の仕方について 相談があります。アルバイトの時給... [2011/07/24]
-
時給制パート社員の残業基礎時給について 時給制パート社員に対し、早番、遅... [2007/09/28]
-
技術職の時給相場 さて、派遣社員におけるテクニカル... [2008/02/29]
-
パートアルバイト時給の設定について パートアルバイトの募集原稿に学生... [2022/12/15]
-
アルバイトによる他店応援時の時給調整について 弊社ではアルバイトに対して職務を... [2007/02/19]
-
同一労働同一賃金(生理休暇)について 当社では、生理休暇について「月給... [2020/06/25]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。