転勤に伴う敷金
いつも参考にさせていただいております。弊社では、転勤に伴い社員が新たに借りる住宅の敷金が必要な場合は、会社が負担し、当該賃貸住宅解約時または規定に該当しなくなった時は、敷金を会社に返却するという規定になっております。ここで質問なのですが、社員が当該賃貸住宅に住み続けながら、退職する場合は、会社は敷金の返却を請求できるのでしょうか。その場合、実際の住宅解約に伴うリフォーム代などの清算はありませんので、負担敷金全額返還の請求は可能でしょうか。
また、もう1点質問なのですが、負担敷金について弊社は所得税課税処理をしておりますが、返却を約束させるということは「無利子貸付」ということになり、課税は必要ないのでしょうか。また、その場合、規定に「敷金は無利子で貸付る」という文言が必要になりますでしょうか。
よろしくお願い致します。
投稿日:2007/08/06 10:59 ID:QA-0009336
- *****さん
- 神奈川県/商社(専門)(企業規模 101~300人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
退社後も引続き社宅物件に居住する場合
■敷金は賃借人の債務を担保するため賃借人が賃貸人に預託する金銭で差入保証金といわれ、賃借人(会社)の資産です。従って、当該社員が社員でなくなり、賃借人も会社から本人に変れば(勿論、賃貸人の同意が必要)全額返還請求すべきものです。新賃借人となる社員が保証金を差入れることになります。
■次に、敷金は資産項目ですから、「負担敷金について弊社は所得税課税処理をしている」というのは、敷金に関わる看做し金利を給与として支給した上で源泉徴収しているという意味でしょうか? いずれにしても退社に伴い、敷金が全額返還され、賃貸借契約の当事者が変われば問題はなくなるはずです。
■契約の当事者が会社から本人に変る(契約の変更)時点で、同一の賃借人が継続して住み続ける場合には、「明け渡し時に賃借人が負担しなければならない原状回復費用」を査定することは不可能でしょう。賃貸人から納得のある説明がない限り、御社の費用負担は必要ないと思います。なお、敷金返還請求権利と原状回復費用義務とは本来別個のもので、よく見受けられる「相殺」や「差引」は便宜上の操作に過ぎません。
■最後のご質問「敷金の無利子貸付」については、以下一般原則のみを説明しますので、詳細は御社の経理部または税理士の方にご確認下さい。
従業員に対し、会社が低利の融資をした場合には、所得税の課税が行われ、基準となる金利の水準としては、
▼会社が銀行等から借り入れして、貸している場合にはその利率
▼会社が自己資金を貸している場合には公定歩合+4%(平成17年は4.1%)
▼平均調達金利による利率計算も認められる
なお、従業員の住宅取得資金の融資は年1%でも認めらる。
投稿日:2007/08/06 13:25 ID:QA-0009342
相談者より
投稿日:2007/08/06 13:25 ID:QA-0033736大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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