競業他社への転職について
いつも拝見させて頂いております。
弊社、就業規則に
(退職後の競業避止)の条項があり、
退職後2年間は、会社と競業する業務を行ってはならない。
在職中に知り得た顧客と、離職後2年間は取引をしてはならない。
とあります。
直近でこれに接触する退職希望者がおり、判断に迷っております。
当該社員の業務は、弊社では今後、縮小・撤退していく方向で動いており、
それにより自分の仕事が無くなるとの危機感から、
当該社員は退職の意を表しており、自分の退職は会社側の責任であって、
自分のスキルを活かせる同業への転職は当然の事であると主張を曲げません。
また、弊社としても今後無くなる業務ですし、
勤怠にも難有りの人物ですので、
引継ぎだけしっかりしてくれれば良い。
というのが本音ではあります。
しかし、就業規則で謳っているいる以上は規則を守りたいと考えています。
このままでは泥沼化してしまいそうなのですが、
この様な判例を調べると、
職業選択の自由に反するとの事で、いくら就業規則で決めていても、
会社側(弊社)が負けてしまうと聞きました。
おとしどころ(折り合い)を付けるとするならば、
どのような形が綺麗に収まるでしょうか。
お願い致します。
投稿日:2019/07/31 12:02 ID:QA-0085921
- 名ばかり役員さん
- 愛知県/鉄鋼・金属製品・非鉄金属(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
競業避止については、就業規則に定めることで、一定の抑止効果は期待できますが、
実施については、ご認識のとおり、職業選択の自由と生活がかかっていますので、規定による包括的同意だけではなく、根拠と個別同意が必要です。
根拠というのは、例えば、それなりのポジションにいて、よほど機密を握っているなどです。
会社としても、引き継ぎだけやってくれればいいということですので、深追いする必要はないと思われます。
投稿日:2019/07/31 19:19 ID:QA-0085925
相談者より
ご返答ありがとうございます。
就業規則で定めておりますので、今回の転職先については認めない旨、本人に伝えました。
これ以上は深追いしないでおきます。
ありがとうございました。
投稿日:2019/08/01 08:52 ID:QA-0085934大変参考になった
人事会員からの回答
- 阿倍野区民さん
- 大阪府/その他業種
①退職後2年間は、会社と競業する業務を行ってはならない。
→これについては、ほぼ実効性はありません。
ある程度のキャリアの人が転職する場合、
今までとまったく違う仕事をすることがむしろ稀でしょう。
②在職中に知り得た顧客と、離職後2年間は取引をしてはならない。
→御社が取引中の顧客を引き抜いた場合、損害賠償できる可能性もあります。
ただし、裁判でいろいろな要因を総合しての判断であり、
引き抜き=違法確定ではありません。
また、「知り得た顧客」という表現がありますが、
御社として営業はかけたが取引に至らなかった顧客だとちょっと弱いかと。
ただし、ホームページや登記簿などで誰でも知りえる情報以上の顧客情報を、
データや紙で持ち出すことについては禁止することはできます。
ただ、縮小する業務ということであれば、
そこまで労力をかけて同業種への転職を阻止する必要はあるでしょうか
引き抜き行為については法的措置を取る、と釘だけ刺して
あとは知らぬ存ぜぬでよいのではないでしょうか
また、社内で同業種への転職や引き抜きなどを公言しているのであれば、
そこについては社内風紀違反として処分することは可能かと思います。
投稿日:2019/07/31 23:00 ID:QA-0085931
相談者より
ご返答ありがとうございます。
今回の転職先は現在も協力・取引関係にあり強い係りを持っておりますし、就業規則で定めてるので本人には認めない旨、伝えました。
これ以上は深追いしない様にします。
ありがとうございました。
投稿日:2019/08/01 08:56 ID:QA-0085935大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
実効性
ご提示のように憲法に抵触する問題のため、就業規則であっても係争は不利です。特に支障の無い状況であれば黙認するのが良いと思います。
投稿日:2019/08/01 20:51 ID:QA-0085954
相談者より
ご返答ありがとうございます。
憲法に接触するとは、その旨記載のある就業規則も違憲という事でしょうか。
労務士団体へ依頼し作成した就業規則です。
会社として何を基に判断するべきなのでしょうか。
投稿日:2019/08/02 09:30 ID:QA-0085972大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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