大学への人事交流
いつもお世話になっております。
この度弊社の社員が大学との共同研究で大学に赴き、研究をする事になりました。
官民交流?と呼べる内容かは分かりませんが、今まで担当した事がない為実務について
御相談させて頂きたく。
【相談内容】
弊社の社員が大学へ指導を頂きながら研究することが決まり、先方より以下の条件の提示があり
どのような処理を行うか、問題あるかご教示頂きたく。
・契約(非常勤研究員)を直接弊社社員と先方が行い、弊社から支払う寄付金でその労務費を払う
(毎日ではなく、週2日程度を予定)
☆認識している問題
弊社の就業規則では兼業を禁止している為、上記行為がそもそも難しい。
但し、会社の諒解もしくは命じられた場合は休職に入ることが規定としてはある。しかしながら、
毎日ではない為この休職扱いも難しい。
○お聞きしたい内容
このような条件で特例として認めることが可能か?
もしくは別の方法があるかご教示頂きたい。
以上 よろしくお願い致します。
投稿日:2015/08/27 18:38 ID:QA-0063418
- tymさん
- 静岡県/精密機器(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、当人自身が希望している就労であれば特例として認めても差し支えはございません。たとえ就業規則で禁止されていても、当人にとって有利な措置であれば原則違法性は生じないからです。
但し、一旦このような措置を認めますと、今後同様の希望が他の従業員から出された場合、断りにくくなります。勿論、規定上断っても問題はないのですが、当人にとりましては不満が残り、モチベーションダウンや極端な場合退職へ繋がるといった事にもなりかねませんので、慎重に判断されるべきといえます。
投稿日:2015/08/28 20:17 ID:QA-0063437
相談者より
ご回答ありがとうございました。
何度も申し訳ございませんが、特例措置としての処理について伺わせてください。
・特例措置
何か特殊な覚書が必要になりますでしょうか?
以上 よろしくお願い致します。
投稿日:2015/08/31 09:11 ID:QA-0063448大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
これでは社員の只働き、まず、実態調査が不可欠
御社では、 兼業が禁止されているにも拘わらず、 「大学側は、 御社々員と個人 (直接) 契約を締結し、 御社から、 寄付金の名の下に、 支払われる原資を、 本人への労務対価として支払う 」 という構図になっている様ですね。 これでは、 御社としては、 社員が只働きさせられることになります。 休職、 賃金、 社会保険、 研究成果の帰属など、 本事案に関する経緯、 状況の確認、 共同研究員を派遣している同種の他社の取扱いなど、 確認の上、 特例扱いするべきか否か ( 就業規則の変更の必要性 ) を検討する必要があります。 更に、 「 官民交流? 」 という大義の基になっている制度の確認も欠かせません。 産学交流だ、 共同研究だなどの言葉に惑わされず、 冷静に実態調査すれば、 自信をもって決めることができると思います。
投稿日:2015/08/30 11:11 ID:QA-0063445
相談者より
ご回答ありがとうございました。
通常はこういったケースは出向と考えておりましたので、先方での契約というのが今一ピンときておりません。
ご指摘の通り、様々な取扱を比較・検討が必要とは考えておりますが、取扱を決定する際に注意すべき点、もしくはポイントをご例示頂けますと幸甚です。
以上 よろしくお願い致します。
投稿日:2015/08/31 09:14 ID:QA-0063449大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
大学への人事交流について
ご質問のケースは、出向扱いが通常です。
会社としても、大学との人事交流を行うということであれば、
週2回の他、出向条件をよくつめて、大学とは出向契約を締結し、
本人とも出向条件を明確にしたうえで、行います。
投稿日:2015/08/30 15:52 ID:QA-0063447
相談者より
ご回答ありがとうございました。
私も出向扱いと考えておりましたが、この場合の出向条件で注意、留意すべきポイントがございましたら是非ご教示頂きたく。
以上 よろしくお願い致します。
投稿日:2015/08/31 09:16 ID:QA-0063450大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
こちらこそご返事下さいまして有難うございます。
「・特例措置 何か特殊な覚書が必要になりますでしょうか?」
― 勿論法的義務まではございませんが、特例である以上会社が認めた経緯を示す文書(形式は自由)程度のものは交付及び保管されておくのが妥当でしょう。
投稿日:2015/08/31 09:34 ID:QA-0063451
相談者より
回答遅くなりまして申し訳ございません。
承知いたしました。
投稿日:2015/09/07 08:35 ID:QA-0063505大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
出向契約が無難、但し、期待応益なければ、賃金は大学側で負担
非常勤という勤務態様の曖昧さ排除、 その上で、 大学側と御社間で、 出向契約を締結するのが、無難な方法だと思います。 然し、 出向者に対する賃金 (労務対価) は、 出向目的が、 自社にない技術の習得や研修である場合を除き、 出向先 (大学側) で負担、 御社に支払って貰わなければなりません。 勿論、 共同研究の将来果実が、 御社側に期待できる (期待応益) ならば、 自己負担して構いません。 もう一点、 社会保険や労働保険については法令や指導に従うこととなりますが、 労災は現地主義のため出向先で適用されます。負担割合は大学側との取決めることができます。 共同研究なので、 他の参加企業との取決めにフォローされるのが手間が省けるでしょう。
投稿日:2015/08/31 13:32 ID:QA-0063461
相談者より
回答遅くなり申し訳ございません。
ご教示頂きました出向契約にて進めたいと検討しております。ありがとうございました。
投稿日:2015/09/07 08:36 ID:QA-0063506大変参考になった
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