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雇用契約書の無効化について

お世話になります。
今回、お伺いしたいのは、入職前の雇用契約の無効化についてです。

3月頃に内定を伝え、承諾も貰ったのですが、入職時期が先だったので、雇用契約などを先に締結させようと入職書類を送付しておりました。(地方で遠いこともありまして)

「準備出来たら返送する」と連絡が来てから1ヵ月経っても書類は返送されず、メールの返事もなく、電話をしても留守電になりませんし、折り返しもありません。
もう、採用を見送りたいのです。

「弊社からの再三の連絡にも応じなかったため、送付済みの契約書は無効です」とメールをして、無効に出来るものなのでしょうか。
弊社の社印を押印してある契約書を送付済みなので、ある日突然、内定者から押印されて返送されたら、採用せざるを得ないのかと思うと、どのような手段を取るべきか悩んでおります。

お力をお貸しいただきますと幸いです。
よろしくお願い致します。

投稿日:2015/06/01 13:07 ID:QA-0062572

ekoさん
東京都/医療・福祉関連(企業規模 31~50人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答5

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、入社日以前であれば、当人の所在が不明であってもその事だけで内定取り消しといった措置を採る事は困難といえます。未だ御社の社員ではないわけですから、何処で何をしていても基本的には当人の自由なのです。

例えば、入社日前に長期海外旅行へ行くケースもございますし、御社側から一方的なアクションを取られないのが妥当といえるでしょう。

とはいえ、そのまま入社日になっても姿を見せないという事も当然ありえますので、その場合はその時点から無断欠勤扱いとして、御社就業規則退職または解雇に関わる規定に従って措置を取られるとよいでしょう。

投稿日:2015/06/01 20:54 ID:QA-0062578

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プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

ご質問の内容であれば、解雇というよりは「内定取り消し」の線で進めていくべきでしょう。内定取り消しであっても、理由には客観的合理性と社会通念上の相当性が必要となりますが、十分満たしていると思われます。解雇ということであれば、いったん採用ということになるので、事務手続き等も含めて面倒となります。

投稿日:2015/06/02 12:21 ID:QA-0062597

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プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

法定解除権が発生。裏付効果強化のために内容証明等を利用

▼先ず、 日本法では、 意思表示だけで契約が成立する諾成主義が原則ですので、 契約は成立していると理解できます。
▼次に、 契約上の就業開始時期ですが、 恐らく、 既に到来しているものと推測します。 そうであるならば、 相手先は、 労務提供という債務不履行を犯していることになります。
▼従って、 御社には、 契約解除権という法定権利が発生します ( 民法541条 )。
▼尚、 契約存在の裏付け書類の送達に就いては、 内容証明などの利用により裏付効果を高めておくことが有利です。

投稿日:2015/06/02 12:26 ID:QA-0062598

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プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

意思確認方法

直接会って入社の意思確認を取れない場合は、このような一方的音信不通もあり得ることを想定し、返送期限を切っておかれることをお勧めします。その上で、今回は内定取り消しとなると思いますが、何より本人の意思確認です。通常であれば直接赴いて面談するのが一番ですが、無理であれば内容証明で返信の意思確認を行うのが先でしょう。期限がこれで切れますので、返事がなければ内定取り消しになります。
万一それで入社意思があるという場合、ご呈示の状況は著しく常識を欠いていますので、ぜひ交通費を払ってでも呼び出し、面談の上、注意する必要があります。ただし、入社前ですので、できることはあくまで教育であって、命令や処罰ではありません。入社後は特に要注意で、勤怠管理等で注視する必要があります。

投稿日:2015/06/02 22:35 ID:QA-0062609

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プロフェッショナルからの回答

藤田 敏克
藤田 敏克
社会保険労務士法人SRグループ 代表

雇用契約書の無効化について

結論から申し上げますと、今回の場合のように「書類の返送が遅いだけでは内定取り消しが是認される事由である」と認められる可能性は低いです。

採用内定者と企業は、卒業できないことその他一定の事由による解約権を留保している労働契約を締結していると考えられています。
そして、このような関係にある以上、現在就労はしていないものの、採用内定者の地位は、一定の試用期間を付して雇用契約に入った者の試用期間中の地位と基本的に異なるところはないとみるべきであるとされています。

 つまり、解雇と同様に考えるべきであり、採用内定者との合意がないにもかかわらず自由にその内定を取り消すことはできません。

具体的に、内定取り消しを行えるのは下記のような状況です。

(ア)提出書類に虚偽の記載を行っていたことが発覚したとき
 その虚偽記載の内容・程度が重大なもので、それによって従業員として不適格であることが明らかなときは認められる可能性が高いと考えられます。
 (イ) 内定者の健康状態が悪いとき
 採用内定後に、勤務に耐えられないと予測されるほど著しく健康状態が悪化した場合には原則認められると考えられます。
 (ウ) 採用内定後、内定者が傷害で逮捕されたとき
 内定者が、傷害にかかわらず、相当程度に重大な犯罪行為を行った場合には、認められる可能性が高いと考えられます。
 (エ)卒業予定であった高校または大学等を卒業できなかったとき
 卒業することを前提に採用したのですから、原則認められると考えられます。

一度、内定の旨を伝えてしまうと、内定取り消しを行うのは非常に難しくなりますので、今後は『必要書類等には期限を設ける』『緊急連絡先を把握しておく』『参加必須の入社前研修を行い、その場で必要書類を記入させる』等々の施策を取り入れることをお勧めいたします。

投稿日:2015/06/08 20:11 ID:QA-0062684

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回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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