退職勧奨をしようと思っていた社員より診断書の提出あり
いつもお世話になります。
入社4年目の社員ですが周りとの協調性に欠け、たびたびトラブルを生じていましたので、何度か所属長と総務部長とで3者面談を行い、業務改善命令を出しましたが、一向に改善する気配がありません。4月の給与改定では、大幅な減給としましたが、それでもなおる気配もありません。
会社としてもこれ以上、迷惑な社員を雇用しておくリスクは大きいと考え、その社員に退職勧奨することを
模索しておりました。
その矢先、本人より「診断書」が提出されました。病名は、自律神経失調症。5月初旬より耳鳴り、不眠、食欲低下、不安、抑うつ気分、集中困難が出現し、日常生活に支障をきたしているため、しばらく休養が必要と考えるとあります。
このような状態で退職勧奨をすることは、不可能でしょうか。
アドバイスをお願いします。
投稿日:2012/05/30 16:04 ID:QA-0049747
- morinoさん
- 神奈川県/商社(専門)(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
退職勧奨について
退職勧奨は、解雇とは違い、退職を促すことですから、不可能という事はありません。ただし、
本人との話し合いの中で、説得するためには理由も必要となってきますので、就業規則の服務規定、解雇規定等確認しておくことが必要です。また、退職勧奨に応じる場合には、例えば、退職金は解雇扱いしないとか、退職日までは就職活動してもいい等の交換条件も可能であれば検討・準備しておきます。
▲退職勧奨が不調に終わり、解雇等発展したときのために、病気の原因が、もともとの持病からきたものなのか、あるいは、大幅減給やパワハラが原因といっているのかも押さえておいたほうがよろしいでしょう。
投稿日:2012/05/30 17:48 ID:QA-0049751
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2012/05/31 08:18 ID:QA-0049762大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
まずは既にお調べ済みかもしれませんが、純粋な私傷病といえるのか、それとも業務上の傷病の可能性があるのかについて調査し確かめることが必要です。診断書提出時点では会社側で私傷病と推測していても、後になって残業が多く過労だった・職場でいじめやパワハラがあった等と会社側での責任を主張される場合もないとは言い切れませんので、きちんとそうした事実が無かったかどうかも確認しておくことが大切です。仮に業務上の傷病であれば、休業中とその後30日間は解雇できませんし、退職勧奨等といった行為も当然控えるべきですので、可能性があればより慎重な対応を要します。
単なる私傷病であれば、御社規定にもよりますがとりあえず期間を定めた上で一旦休職してもらえばよいでしょう。そうすれば通常賃金支払も行わずに済みますし会社としましても大きな損失はないものといえます。特にメンタル不調の場合、無理に退職勧奨を行って当人の症状が重くなればこれまた安全配慮義務違反等会社側の責任を問われることにもなりかねませんので、急ぎの対応だけは避けるべきというのが私共の見解になります。
投稿日:2012/05/30 20:15 ID:QA-0049756
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2012/05/31 08:19 ID:QA-0049763大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
リスクの視点
本来の退職勧奨理由が能力不十分(職場適応)ですから、別に考えることは可能ですが、こうした措置を処する場合は正しい・間違い以外に、コーポレートリスクの視点が重要です。パワハラで病気になったのに解雇されたと訴えることは結果はともかく可能ですし、対応は大きな負荷になります。産業医の意見も参考として休職扱いするのであればして、復帰後にあらためて勤務態度で退職に導くのでいかがでしょう。
ただ、その前に
>所属長と総務部長とで3者面談を行い、業務改善命令を出しましたが、一向に改善する気配がありません
という事態が極めて深刻な問題ではないでしょうか。内部統制が機能していないとも取れます。指導を無視しても堂々と勤務が継続できてしまう「指導」に問題があるようにも考えられます。せいぜい最大でも3回チャンスを与えて改善が無ければ解雇に進むことも可能と思いますので、指導面にもこの際しっかり会社として内容の審査等されるべきかと思いました。
投稿日:2012/05/31 23:20 ID:QA-0049783
相談者より
大変参考になりました。ありがとうございます。
投稿日:2012/06/01 08:29 ID:QA-0049784大変参考になった
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