フレックスタイムにおける清算期間を越えた振替休日
いつも大変参考にさせて頂いております。
今回のご質問は、フレックスタイム制度における振替休日の際の処理として
適切な運用を教えて頂きたくお願いいたします。
例えば、暦日数31日の月において、
1日の標準労働時間が8時間で所定労働日数が20日の場合ですが、
月間の所定労働時間を以下のように算出したとします。
※清算期間は、1日~月末の1ヶ月とします。
【月間所定労働時間:20日×8時間=160時間】
また、就業規則において、法定労働時間ではなく、所定労働時間を超えた時間から
法定の割増を支払う旨を就業規則で定めていたとします。
その際に、当月のある1日の休日を翌月(清算期間をまたいだ期間)に振替た場合の処理を考えているのですが、
単純に考えますと、月間の所定労働時間を【(20日+1日)×8時間=168時間】と考えることもできるかと思います。
このようなケースで月間の所定労働時間を定義するとすれば、
最初に決まっていた【20日×8時間=160時間】に対して時間外の計算を行わなければならないのか、
それとも、【(20日+1日)×8時間=168時間】に対して時間外の計算を行っても差し支えないのかを
教えて頂ければと思います。
ネット上や厚労省等の様々な情報では、あくまでも清算期間における法定労働時間をベースに
法定労働時間を超えた場合に時間外を支払う必要があるとしか明記されていないため、
今回のように法定労働時間ではなく、月間所定労働時間を超えた時間から割増支給すると
定めている場合の定義が見当たらず計算方法を決めるのに苦慮しております。
もし可能であれば、行政通達のような法的根拠があると大変参考になります。
恐れ入りますがよろしくお願いいたします。
投稿日:2011/06/14 10:44 ID:QA-0044468
- 大空 翼さん
- 東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 501~1000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
休日に関しましては、フレックスタイムでも通常の労働時間と同じ取り扱いがなされます。振替休日につきましても、就業規則に制度が定められていれば、通常通りの適用が可能であって、通達等で特別なルールが定められているわけではございません。
従いまして、週1回の休日または4週4休が確保されている限り振替休日は有効となり通常ですと割増賃金の支払義務は発生しません。しかしながら、文面のケースの場合ですと160時間を超えると法定割増賃金を支払うという特別な定めになっていますので、超えた8時間分につきましては規定に従い時間外割増賃金(×1.25)を支払う事が必要になります。その上で、基本部分(×1.0)につきましては翌月振替休日を付与した際に同月の賃金から控除可能です。
但し、こうした事が頻繁に起こりますと割増部分による人件費コストもかさみますので、振替休日は極力月内で付与することが重要といえるでしょう。
投稿日:2011/06/14 11:20 ID:QA-0044469
相談者より
服部先生
御回答ありがとうございました。
清算期間内の総労働時間を労使協定で160時間としているのではなく、
「総労働時間は1日8時間を基準とし、その時間に
当該期間の就業規則に定める所定労働日数を乗じた時間とする。」
と総労働時間の定義をした際に、清算期間を超えた振替休日を取得した場合は、
その振替出勤日となった日を所定労働日数に加算しても良いかという点では
いかがでしょうか?
恐れ入りますが御回答頂ければ幸いでございます。
投稿日:2011/06/14 17:23 ID:QA-0044475大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
フレックスタイム制
■フレックスタイム制の場合には、労使協定で、「清算期間内における総労働時間」も明記しなけばなりません。記載が160時間であれば、それを超えた時間については時間外手当を支払わなければなりません。
投稿日:2011/06/14 15:57 ID:QA-0044471
相談者より
小高先生
御回答ありがとうございました。
同様の再質問を服部先生にも致しましたが、
清算期間内の総労働時間を労使協定で160時間としているのではなく、
「総労働時間は1日8時間を基準とし、その時間に
当該期間の就業規則に定める所定労働日数を乗じた時間とする。」
と総労働時間の定義をした際に、清算期間を超えた振替休日を取得した場合は、
その振替出勤日となった日を所定労働日数に加算しても良いかという点では
いかがでしょうか?
恐れ入りますが御回答頂ければ幸いでございます。
投稿日:2011/06/14 17:25 ID:QA-0044476大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
こちらこそご返事頂き感謝しております。
御質問の件ですが、そもそも「所定労働日数」及び「所定労働時間」というのはその名称が示す通り、事前に定められた日数・時間を指しています。つまり、振替出勤等を行った為に実際に労働した日が増えたとしましても、所定労働日数及び所定労働時間自体をその都度変更することは出来ません。
従いまして、考え方としましては先の回答の通りになります。具体的には、8時間×就業規則上の所定労働日数=所定労働時間を超えた時間分につきましては、御社規定に基き法定時間外割増賃金の支給が必要となります。
投稿日:2011/06/14 22:16 ID:QA-0044480
相談者より
服部先生
御回答頂きましてありがとうございました。
大変参考になりました。
投稿日:2011/06/15 09:17 ID:QA-0044492大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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