給与体系の変更
子会社についてですが、来年度以降の採用者について、現在より給与を抑えたいと考えています。現在の社員については「第2本俸」でも「特別調整手当」でも何でもいいので、現在の給与を保障できればなどと検討しておりますが、事例がありましたらお教えいただければと思います。
投稿日:2006/01/23 18:39 ID:QA-0003425
- *****さん
- 山形県/マスコミ関連(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
- 大竹 英紀
- 株式会社 中央人事総研 経営コンサルティング部 代表取締役
給与体系の変更
これだけの情報ですとお答えが抽象的になるかと判断します。よって、少しご質問させて下さい。
・そもそもどうして、特別調整手当等が必要になるのでしょうか?既存社員は、基本給を下げるのだが、
総支給額を保証するためになんらかの手当を当てなければならないという状況でしょうか?
・調整手当を設定した後は、例えば、何年後の間に昇給時に段階的に償却するとかといった措置は無いのですか?
・このような調整手当は本当に特別な場合に限りますので、やみくもに乱発すると、将来的に社員のモチベーションダウンにも繋がります。ご注意下さい。
・御社の経営計画にそった賃金政策なのかを十分に検討されてから、実施されて下さい。
現状が分かりませんので、このような回答になりました。ご了承下さい。
投稿日:2006/01/23 20:05 ID:QA-0003428
相談者より
※「NO001 給与体系の変更」の質問への中央人事総研様のご回答に対するコメントです。
早速のご回答ありがとうございます。確かに抽象的な内容で申し訳ございません。もう少し説明いたしますと、この子会社の給与は、本体よりは低いのですが、地域の同様の会社と比べれば高水準にあり、今後の経営への影響なども考慮し、見直しはできないかとの指示がありました。本体とは職種が違うため、本体より低い水準でも優秀な人材は確保できるとの見通しを持っております(基本的に高卒程度を採用)。見直し後も地域水準からみれば十分な額は保障できると思いますし、現在の社員については定年まで現在の水準を確保しろとの指示です。現在は、基本給は本体より低いのですが、各種手当が本体と同水準のため地域では上位にある状態です(本体自体も、地域でトップクラスの賃金水準ですが、基本給は抑えて手当でその水準を確保しているのが現状です)。子会社に話を戻しまして、現有社員は今の水準を保ち、今後採用する社員は下げる-と考えると、基本給は現在のままにし、手当で現有社員と新採用の社員に差をつけるのがやりやすいのではないかと、安易に考えたのですが、問題点や別の方法などがあればご教授願えれば幸いです。
投稿日:2006/01/24 08:29 ID:QA-0031402大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
給与水準の変更
■ご相談のテーマは、子会社の賃金水準を、その地域水準に見合ったレベルに下方修正するに際してのベストな選択肢の模索だと理解致します。見直し後の賃金水準については、地域水準に比べて遜色なく、人材確保上も問題がないと判断されている限りは、今回のテーマ外と致します。
■如何に合理的な事由に基づくとはいえ、賃金体系の変更には既得権を侵害されるグループ社員(不利益変更の対象者)の発生が避けられないケースが多発します。今回の場合は「基本給表の下方変更」を意味します。今後の入社者を除き、程度の差はあれ、在籍社員全員が不利益変更の対象者になります。
■基本給という人事処遇のコアについてダブル・スタンダードを持つわけにはいきませんので、減収対象者には減収補償のための調整手当の支給により不利益を回避しようと考えるのは自然の流れでしょう。しかも、「現在の社員については定年まで現在の水準(調整手当のこと?)を確保しろとの指示」があれば、当面は楽な結末でしょう。でも、これで良いのでしょうか?
■基本給体系はそれなりに子会社の合理的且つ体系的なバックボーンとして存在するでしょう。然し、月例給与レベルでは、変更当時においてはそれなりの存在理由のあった、調整手当も、年数の経過とともに、存在根拠の薄い「終身既得権益」と化し、権益のない若手社員と既得権益に守られた中高年社員との間に大きな不公平障壁を作り出します。また、考課対象外でしょうから、仕事に関係のない非生産的な人件費となってきます。それだけではなく、社員のモチベーション・ダウンの原因になることは目に見えています。
■解決の選択肢は多くありません。その廃止方式を明確にした上で、調整手当を支給することです。廃止方式については、弊職はデータを持ち合わせていませんので具体的に提案は致しかねますが、在籍者各人へのインパクトを把握し、廃止開始時期、廃止期間、年度毎の廃止額など、最も妥当なものを選択されれば良いでしょう。
■上部からの「定年までの確保」指図は、目先の綻縫策としてならともかく、中長期的にみて最もまずい選択だと思います。お立場上、如何ができるかわかりませんが、ご検討下さい。
投稿日:2006/01/24 14:58 ID:QA-0003441
相談者より
投稿日:2006/01/24 14:58 ID:QA-0031407大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
給与体系の変更について
ご質問の趣旨では、難しい課題であり、すなわち賃金の構造的な見直しが必要になっていると拝察します。
初任給から、例えば若い社員があまりいなくて、新卒の高卒採用についてはこのたび初めてということであれば、地域水準に沿って新たに決定することは可能と思いますが、対症療法のままでは先々社員のモラールにも影響してくることが懸念されます。
従って、子会社の規模にもよるかと思いますが、従来の賃金制度から、地域・能力・職務(職種)・職責(管理職と一般職)・業績などを反映した新しい制度へ、数年の期間を設けて移行されることが本来望ましいかと思います。
現在の社員がほとんど高齢者で数年以内で定年になるのであれば別ですが、仮に十分な説明がつかないまま2つの体系が将来にわたって長く並存することは、新たな問題を生じる可能性もあろうかと思います。
投稿日:2006/01/25 10:36 ID:QA-0003446
相談者より
投稿日:2006/01/25 10:36 ID:QA-0031409大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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