年俸額の変更
当社には通常の職能給と年俸給と2パターンの給与体系があります。
職能給の社員と年俸社員の給与を比較した際、能力はほぼ同等なのに
年俸者の給与が高いので、このたび給与額の調整を行う予定です。
その際、年俸者に対して年俸額ダウンの説明をする際どのような
内容で説明するのがベストでしょうか?
案として
「周囲の社員の年収額と比較して、高額となっているため」
「個人業績および役職を勘案したなかで、現在の年俸が高すぎるため」
「会社が望んでいる個人業績を挙げられていないため」
という説明をする予定ですが、何かいい説明方法があればお教え
願います。
投稿日:2010/09/17 18:30 ID:QA-0022980
- *****さん
- 東京都/商社(専門)(企業規模 1001~3000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
原則として同意が必要
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
要するに、年俸者の年俸額を所定のルール以外の理由で引き下げる、ということでしょうか?
だとすれば、説明も重要ですが、不利益変更に関わる諸手続きが重要になります。労働契約法に定める、不利益変更の合理性を確保しなければなりません。
その際、今回のケースで最も重要になるのが、減額者個々人からの同意と思われます。
また、説明内容として、上に書かれているように、ありのままを包み隠さず説明するのが最善でしょう。
ご参考まで。
投稿日:2010/09/17 19:01 ID:QA-0022981
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
年俸賃金の減額をされるということですが、その理由が単に「職能給社員より高い」というのでは合理性に欠けます。能力的に同レベルであっても給与体系が異なれば賃金額が変わるといった状況は、異なる基準で賃金を決定しているわけですから当然ありえることです。
そうした社員同士の賃金額を単純に比較するのは明らかに不自然ですし、また公平性の観点からどうしても見直したいというのであれば、特に高水準で無い限り不利益変更を回避する為にも職能給社員の賃金の方を同額に引き上げるべきでしょう。こうした問題は常に起こり得ますので、格差自体を解消したいのであれば最終的には賃金体系を一本化する事でしか解決し得ないものといえます。
いずれにしましても現行の賃金制度を定め運用してきたのは会社自身ですので、いきなりの減額というのでは不利益変更において必要とされる個別同意を得る事は困難といえます。まして、真の理由と違う表向きの理由を示して納得させるといった説明のやり方では、やがて真相が明らかになるでしょうし、そうなれば会社への信頼喪失は決定的となりますので避けるべきです。
対応としましては、まず本当にこうした減額措置が必要なのかに関して再検討されると共に、どうしても措置が不可欠と考えられる場合には真の理由を明確に示すと共に、現行制度の根本的な見直しも含め労使間で十分に協議を行った上で年俸制社員の個別同意を得て変更されるべきというのが私共の見解になります。
投稿日:2010/09/17 20:01 ID:QA-0022982
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
二元化体系のままでは、調整はカンフル注射に過ぎない
.
■ 同じ仕事の重要度、同じ能力、同じ業績でも、同じ処遇を保証できない二元化体系のままでは、不利益変更を承知の上で、無理矢理ここじつけて、賃金だけ合わせてみても、長続きするものでないことは明らかです。
■ この度のご相談、単体 ( 相談そのもの ) に対する回答は差し上げられますが、カンフル注射みたいなものだと思います。何故、「 2パターンの給与体系 」 が併存しているのか、分かりませんが、将来を考えれば、仮令、時間・労力・費用がかかっても、一元化 ( 会社として一つの価値観に基づく制度 ) することを、ご検討されるべきだと考えます。
投稿日:2010/09/17 21:09 ID:QA-0022983
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
年俸制の下げ方
いきなり下げるのはどうかと思いますが、望ましいのはMBO的な人事考課を行ない、その結果がそうであるという説明がいいでしょう。
職能給と比較して高いとかは会社の都合であり、反感を覚えるでしょう。
できれば、2年かけて行なうのがよいでしょう。
1年目は役割を明確化し、その到達度を問い、その後、徐々に下げていくやり方です。
有給休暇特別付与などの付帯条件付きで下げるのも1つの方法です。
やはり会社としての大義を通すべきです。
投稿日:2010/09/18 08:26 ID:QA-0022985
プロフェッショナルからの回答
- この回答者の情報は非公開になりました
交渉
複数の給与体系があること自体は、業務によりあり得ます。しかし同一業務で複数の体系となりますと、人事政策そのものが矛盾するという危険な事態になりますので、状況の改善に取り組まれるのは良いことだと感じます。
ただしその際に重要なことは体系をまとめることだけでなく、従業員のモラール(士気)を落とさないことです。その視点で申し上げますと;
「周囲の社員の年収額と比較して、高額となっているため」
高額としたのは会社であり、対象者に責はありません。説明としてはふさわしくないでしょう。
「個人業績および役職を勘案したなかで、現在の年俸が高すぎるため」
その年棒を決定した責任は会社にありますので、本人には納得しがたい説明と思います。
「会社が望んでいる個人業績を挙げられていないため」
ずばり、これでしょう。本人の責に帰する以外に、説得は難しいといえます。ただしその業績を正確に評定する数値等が年度初めに設定され、またその維持について上長がどう関与していたかなど、会社側の責任も重要です。もしそうした準備が出来ていないようであれば、今すぐ本件を進めるのではなく、しっかり材料を集め、1年後に行うなど慎重に進めるべきと思います。
投稿日:2010/09/25 00:52 ID:QA-0023051
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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