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20日連続での有給休暇申請の対応について

お世話になっております。

20日連続で有給休暇を申請する社員が出そうです。
会社としては認めたくはありませんが、「会社の業務に支障が生じる」程ではない状況です。

この場合、本人が主張した場合、やはり認めざるを得ないでしょうか。

20日連続が社会一般的に妥当ではないように思えたので確認です。
宜しくお願い致します。

投稿日:2010/03/30 11:59 ID:QA-0019925

えむえふごさん
東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 101~300人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答5

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、労働基準法でも年次有給休暇は労働者の請求する時季に与えなければならないとされていますので、連続休暇となっても会社業務に支障が生じない場合に拒否する事は出来ません。

また、国際的には20日の連続休暇といえども珍しい事ではなく、日本におきましても近年では秋のGWを創出する等長期連続休暇利用へ向けた措置が進められています。

厚生労働省でも、今月「労働時間等見直しガイドライン」を改正し、事業主に対し、計画的付与制度の活用による連続休暇の取得促進や全労働者が長期休暇を取得できる制度の導入への取組み努力を促しています。

従いまして、20日連続が社会一般的に妥当ではないとはいえず、むしろ長期連続休暇を取れる仕組みを整えていく努力が求められているのが現状といえます。

但し、事情は個々の会社によって異なると思いますので、現実問題としまして長期に及ぶ連続休暇取得が厳しいようであれば、日頃から年休消化を促すように啓発していくべきといえるでしょう。

投稿日:2010/03/30 12:36 ID:QA-0019927

相談者より

ありがとうございます。
参考とさせていただきます。

投稿日:2010/04/01 14:13 ID:QA-0037781大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

御社自体の業務判断で時季変更を命じるべき

■ 年次有給休暇を使用する場合、社員の指定日数および方法については特に定めはありませんが、合理的な範囲内で、事前に届出を行うことが必要です。《 連続した20日 》 が合理的な範囲内であるか否かについては、業種、職種、組織、仕事の独立性などにより判断することになります。
■ その意味では、社会の一般的妥当性を議論しても大した参考にはならないでしょう。具体的には、事業所の規模やその労働者の担当している職務に照らし、《 その日の休暇により生じる影響の程度 》 と、《 代わりの者を確保できる可能性 》 をキーとして判断し、差し障りがある場合には、会社は労働者から指定のあった休暇日数及び取得時季を別の日にするよう変更を命じることができます。要は、御社自体の業務判断で対応されるべき事項です。
■ なお、この場合、特に使用者から別の日を指定する必要はなく、労働者は変更された以外の日で再度自由に休暇日を指定できます。

投稿日:2010/03/30 12:37 ID:QA-0019928

相談者より

ご回答ありがとうございます。

追加で質問させていただきます。

ご回答に
「差し障りがある場合には、会社は労働者から指定のあった休暇日数及び取得時季を別の日にするよう変更を命じることができます」
とありますが、これは強制が可能なのでしょうか。
(本人が「どうしてもこの時期と日数でなければならない」と主張した場合でも変更の命令が可能か という質問になります)

お願い致します。

投稿日:2010/04/01 14:10 ID:QA-0037782大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

この回答者の情報は非公開になりました
 

法的には受けるしかないですが

有給の性格上、
>「会社の業務に支障が生じる」程ではない
以上、お受けいただくしかないと思います。

ただ組織マネジメントの視点で申し上げれば、その方の職場内の調整は出来ておられますでしょうか?
一方的に自分勝手なスケジュールを組む者と、同じグループで不平が出たりしないか、その組織責任者に状況を聞くことも大切だと思います。
もちろん支障が無い以上認めるしかありませんが、かなりのブーイングが出ている際など、日頃の組織内コミュニケーション等について、しっかり人事評価して行く必要があると思います。

そうでないなら「長期休暇の取れる優良な職場環境」であり、これはこれで企業として立派なことだと思います。


一つ申し上げますと、組織内での軋轢は評価対象ですが、有給申請取得を理由に低い評価は出来ませんので、デリケートな運用に厳重にご留意下さい。取扱い方につきましては組織、社風によるかと思います。

投稿日:2010/03/30 12:52 ID:QA-0019929

プロフェッショナルからの回答

藤田 敏克
藤田 敏克
社会保険労務士法人SRグループ 代表

回答いたします

法律論から申しますと、
年次有給休暇は労働者の権利であり
有給休暇を取得する時季につき、使用者側が干渉することはできません。

この例外として、事業の正常な運営を妨げる場合には、使用者としては、
「別の時季に変更して下さい」という時季変更権を行使することができます。

御社の場合、「会社の業務に支障が生じる」程ではない状況ですので、
時季変更権を行使することができません。

したがって、ご本人の有給残日数が20日以上あり、ご本人が
主張した以上、会社としてはこれを認めざるをえません。


社会一般的な見地からは、与えられた年休日数の半分も消化しないのが日本人ですので、
20日連続の有給休暇の申請はレアケースでしょう。
もっとも、離職に際して、未消化の有給をすべて消化してから辞めるというのは、通常起こりうる話です。

いずれにせよ、日本人にとって在職中の年休完全消化は稀有であり、
権利の行使に際しても会社や上司・同僚への配慮が必要となるのが、良くも悪くも「常識」です。
とはいえ、年休の取得促進が厚労省の意向であり、今後年休のあり方が変化していく可能性があります。

なお、ご質問にある『「会社の業務に支障が生じる」程ではない状況の詳細』については分かりかねますが、
20日連続の年休取得はご本人としてはある程度事前に予測できるはずです(急病等の場合は除きますが)。
この場合、ご本人として
期限が決まっている業務を前倒しで終わらせる・
不在時の客先からの対応を同僚に伝える・
会社の繁忙期を避ける等の配慮をすることもできたでしょう。
会社としては、こうした配慮が行われるような土壌を形成できたらよかったのではないでしょうか。

また、年休の計画的付与の制度を利用すれば、年休のうち5日を超える部分につき、
使用者側で年休を取得する時期を指定することができます(労使協定の締結が必要です)。
一度に長期間の連続年休を取得されることに不都合があれば、上記制度で対応可能です。

さらに、年休を使い切ってしまうと、急病等、不測の事態で会社を休まざるを得ない場合
所得を従前のレベルに保ったまま会社を休むことができなくなってしまします。
こうした視点も、社員の方にご説明されるとよいのではないでしょうか。

投稿日:2010/03/30 13:39 ID:QA-0019930

相談者より

ありがとうございます。
参考とさせていただきます。

投稿日:2010/04/01 14:14 ID:QA-0037784大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

努力は必要だが、「時季変更権」による強制は可能

■ 労基法では、「・・・ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる」という表現がされています(第39条の4)。このただし書きの部分を年休の 「時季変更権」といいます。
■ この時季変更権の行使事由である「事業の正常な運営を妨げる場合」については、当該労働者の所属する事業場を基準として、事業の規模、内容、当該労働者の担当する作業の内容、性質、作業の繁閑、代行者の配置の難易、労働慣行等諸般の事情を考慮して客観的に判断されるものでなければならないとされています。
■ このように、会社側には努力義務はありますが、「時季変更権」というには、法の裏付けのある権利なので、《 強制は可能 》 です。係争事例も多くありますが、努力義務を果たしたか否かが争点であり、法的権利そのものに関するものではありません

投稿日:2010/04/01 14:50 ID:QA-0019958

相談者より

ありがとうございました。
大変参考に成りました。

投稿日:2010/04/01 17:48 ID:QA-0037796大変参考になった

回答が参考になった 0

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