時間単位の有休休暇制度導入について
この4月から、弊社では労働基準法の改訂に伴う「時間単位の有給休暇制度」を導入することになりました。
今まで、弊社では遅刻・早退については肝要で(特に就業規則でも規定のないまま)給与からの控除もありませんでした。しかし、今回の改訂で、「遅刻・早退は1ヶ月間の累計時間が1時間以上であれば、時間単位で給与控除する」ならびに「給与控除の代わりに『時間単位の有給休暇』を当ててもいい」ということが口頭で発表されました。
そこで、以下の3つの質問について、ご意見をお聞かせいただければと存じます。
①今まで、遅刻・早退について、就業規則上では記載がなかったのに今回から「給与控除する」ということでは、労働者側から見ると「不利益変更」にも見えますが、如何でしょうか。
②「時間単位の有休に振替可能である」と口頭で説明があっただけで、就業規則・給与規程には、その旨の記載はないのですが、記載がないことによる労働者側の不利益は発生しないでしょうか。
②今回の改訂については、「労使協定を結ぶ」旨も発表されましたが
労使協定の開示請求は、労働者側から可能でしょうか。(弊社の三六協定などは「労働者の代表者が署名捺印」する形式を取っており、労働者代表者も知らない間に決定している状態です)
以上です。よろしくお願い致します。
投稿日:2010/03/16 09:23 ID:QA-0019734
- *****さん
- 東京都/その他金融(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御質問の件に各々回答させて頂きますと‥
①:現行制度との比較で考えますので、一種の不利益変更に該当するものといえます。従いまして、原則労働者の同意を得ることが求められますが事情を十分に説明すれば困難ではないでしょう。
②:年次有給休暇に関する事項は就業規則の絶対的必要記載事項ですので、必ず記載し労働者に周知させなければなりません。時間外労働等と同じく、労使協定のみでの運用は認められませんのでご注意下さい。
③:労使協定についても就業規則同様労働者への周知義務が労働基準法にて義務付けられています。開示請求以前に会社側で見やすい場所に掲示するか、またはいつでも閲覧出来る場所に備え付ける等の措置を取らなければなりませんのでご注意下さい。
また「労働者代表も知らない間に決定している状態」では実態として有効な協定とは言い難いので、早急にきちんとした協議を経て協定を結ぶよう変更されることが必要です。
投稿日:2010/03/16 09:54 ID:QA-0019737
相談者より
投稿日:2010/03/16 09:54 ID:QA-0037710大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
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ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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