事業場外で働く労働者の管理について
お世話になっております。
労働条件通知書の記載方に関してご相談いたします。
当社では大学との共同研究を実施することとなり、有期契約の研究者を迎え入れる予定があります。在籍部署として本社の部署を指定し、事業場外の大学研究室で研究業務を実施する予定です。
上記のような、在籍部署と実際の就業場所が異なる場合の取扱いについて、以下の2点をご教示いただけますと幸いです。
(1)労働条件通知書の記載方法
→就業場所と業務内容が論点となるかと存じますが、特に就業場所に関して、在籍部署と実際の就業場所が異なる場合に「その他会社の定める場所」という記載では不十分な気がしています。上記のような、共同研究に伴う事業場外での労働を計画している場合の労働条件通知書への勤務地記載方法についてご教示いただけますと幸いです。
(2)勤怠管理について
→大学との契約により、研究機密の観点から当社の勤怠システムが使用できない予定です。Excelファイル等、自己申告ベースでの勤怠管理を予定していますが、勤怠管理について
①現場に指揮命令者(管理職)が在籍している場合
②現場に指揮命令者(管理職)が在籍していない場合
それぞれの場合における注意点をご教示いただけますと幸いです。
大変わかりにくい記述で恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/06 15:52 ID:QA-0162761
- さすらいの人事さん
- 東京都/化学(企業規模 5001~10000人)
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具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
就業場所の記載については、雇入れ直後の場所と将来的な変更範囲の両方を
明示する必要があります。具体的には、直後の就業場所として大学のキャンパス名
や研究室名を明記し、変更の範囲として本社や会社が指定する場所を併記する方法
が適当です。これにより、実態に即した明示義務を果たせます。
勤怠管理については、現場に指揮命令者がいる場合は、その管理者が日々の始業終
業を直接確認し、記録の承認を行う体制が一般的です。
指揮命令者がいない場合は、メールやチャットを用いた始業終業の報告を義務付
け、自己申告の客観性を補う運用が重要になります。
月に一度は本人が入力した記録と、パソコンのログや入退室記録、または上司への
報告メールの送信時刻を照らし合わせ、大幅な乖離がある際は本人へ聞き取りを行
うなど、定期的に記録内容の妥当性を確認し、適切な労働時間把握に努めると良い
かと存じます。
投稿日:2026/01/06 16:37 ID:QA-0162765
相談者より
大変参考になりました。迅速に回答いただきありがとうございます。
投稿日:2026/01/06 17:55 ID:QA-0162780大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
本件は、在籍部署と実際の就業場所が異なる「事業場外での研究業務」という点がポイントとなります。労働条件通知書の明確化と、実効性ある勤怠管理の確保が重要です。
1. 労働条件通知書の記載方法(就業場所・業務内容)
結論として、「その他会社の定める場所」のみの記載は不十分で、具体性をもって明示することが望まれます。
(1) 就業場所の記載
共同研究に伴い、特定の大学研究室で常態的に就労する予定であれば、以下のような書き方が実務上適切です。
記載例:
就業場所:
「本社〇〇部(在籍)。ただし、業務の都合により、〇〇大学△△研究室(所在地:〇〇県〇〇市…)において研究業務に従事することがある。」
これにより、
在籍部署は本社
実際の就業場所は大学研究室
という関係が明確になり、勤務地特定を巡る紛争を防止できます。
(2) 業務内容の記載
業務内容についても、共同研究の範囲が分かるように限定的に記載します。
記載例:
業務内容:
「〇〇大学との共同研究に関する研究業務およびこれに付随する業務」
※「研究業務一般」などの抽象表現は避け、共同研究に限定することがポイントです。
2. 勤怠管理について(自己申告制の場合の注意点)
大学側の制約により社内勤怠システムが使用できない場合でも、労働時間管理義務は免除されません。
共通の基本原則
Excel等の自己申告制は補助的手段
会社が把握・確認・是正する体制が必要
申告内容を前提に定期的なチェックを行うこと
(1) 現場に指揮命令者(管理職)が在籍している場合
この場合は比較的管理が容易です。
注意点:
管理職が、研究者の出退勤・実働時間を日常的に把握・承認
Excel勤怠に上長承認欄を設け、月次で本社へ提出
時間外労働が発生し得る場合は、事前承認制を徹底
※名目的な管理職ではなく、実質的に指揮命令できる者であることが重要です。
(2)現場に指揮命令者(管理職)が在籍していない場合
最もリスクが高いケースです。
注意点:
本社の管理職が定期的(週次・月次)に業務・時間の確認
業務日報や研究進捗報告と勤怠の突合
時間外・休日労働は原則禁止、例外は事前に書面・メール承認
この場合、完全な自己裁量に見える運用は、
「管理監督不十分」と評価されるリスクがあるため注意が必要です。
まとめ
就業場所は「在籍部署+具体的な大学研究室」を明示
業務内容は「共同研究に限定」して記載
勤怠は自己申告でも、会社による確認・承認体制が不可欠
特に管理職不在の場合は、事前承認・定期確認を徹底
以上を踏まえた規程・運用設計を行えば、法的リスクは大きく低減できます。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/06 16:52 ID:QA-0162768
相談者より
大変参考になりました。迅速に回答いただきありがとうございます。
投稿日:2026/01/06 17:55 ID:QA-0162779大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答
以下、回答いたします。
(1―1)労働条件通知書への記載事項(就業場所)については、2024年4月から、「雇入れ直後の就業場所」及び、「就業場所の変更の範囲」とされています。
パンフレット 2024年4月からの労働条件明示のルール変更 備えは大丈夫ですか?(厚生労働省)
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001298244.pdf
(1-2)本件の場合、「雇入れ直後の就業場所」については「具体的な大学研究室」を記載することが考えられます。一方、「就業場所の変更の範囲」については、限定がない場合には、「会社の定める○○」などすべての就業場所を含める必要があります。
(2―1)勤怠管理については、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(厚生労働省)が有益であると考えられます。
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000149439.pdf
(2-2)「現場に指揮命令者(管理職)が在籍している場合」には、当該指揮命令者が労働者の始業・終業時刻を自ら現認することにより確認し、適正に記録することが適切であると考えられます。
(2―3)一方、「現場に指揮命令者(管理職)が在籍していない場合」については、上記ガイドラインの以下の記述が参考になると考えられます。
ア 自己申告制の対象となる労働者に対して、本ガイドラインを踏まえ、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。
イ 実際に労働時間を管理する者に対して、自己申告制の適正な運用を含め、本ガイドラインに従い講ずべき措置について十分な説明を行うこと。
ウ 自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること。 特に、入退場記録やパソコンの使用時間の記録など、事業場内にいた時間の分かるデータを有している場合に、労働者からの自己申告により把握した労働時間と当該データで分かった事業場内にいた時間との間に著しい乖離が生じているときには、実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること。
エ 自己申告した労働時間を超えて事業場内にいる時間について、その理由等を労働者に報告させる場合には、当該報告が適正に行われているかについて確認すること。その際、休憩や自主的な研修、教育訓練、学習等であるため労働時間ではないと報告されていても、実際には、使用者の指示により業務に従事しているなど使用者の指揮命令下に置かれていたと認められる時間については、労働時間として扱わなければならないこと。
オ 自己申告制は、労働者による適正な申告を前提として成り立つものである。このため、使用者は、労働者が自己申告できる時間外労働の時間数に上限を設け、上限を超える申告を認めない等、労働者による労働時間の適正な申告を阻害する措置を講じてはならないこと。 また、時間外労働時間の削減のための社内通達や時間外労働手当の定額払等労働時間に係る事業場の措置が、労働者の労働時間の適正な申告を阻害する要因となっていないかについて確認するとともに、当該要因となっている場合においては、改善のための措置を講ずること。
さらに、労働基準法の定める法定労働時間や時間外労働に関する労使協定(いわゆる36協定)により延長することができる時間数を遵守することは当然であるが、実際には延長することができる時間数を超えて労働しているにもかかわらず、記録上これを守っているようにすることが、実際に労働時間を管理する者や労働者等において、慣習的に行われていないかについても確認すること。
投稿日:2026/01/06 22:55 ID:QA-0162793
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。参考になりました。
投稿日:2026/01/16 18:40 ID:QA-0163240大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、1につきましては、大学研究室で研究業務に従事されるわけですので、当然ながら当該研究室を勤務の場所として記載される必要がございます。所属がどちらの部署になるかについては、勤務の場所とは別の話になります。
2につきましては、まず、現場に指揮命令者(管理職)が在籍している場合ですと、当該指揮命令者によって日々に勤怠管理を行う事になります。つまり、通常の勤務と同様の管理になるものといえます。
これに対し、現場に指揮命令者(管理職)が在籍していない場合ですと、勤務状況を直接会社側が把握する事は困難ですので、一般的には事業場外または専門業務型裁量労働時間制によるみなし労働時間での対応になるものといえます。自己申告ですと客観的な確認が困難になりますので、適切な労働時間管理の観点からも余りお勧め出来ないものといえます。
投稿日:2026/01/06 23:05 ID:QA-0162794
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。参考になりました。
投稿日:2026/01/16 18:40 ID:QA-0163241大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
就業の場所として「〇〇大学〇〇研究室」、従事すべき業務の内容として「大学との共同研究業務」、と記載しておくのがシンプルでわかりやすいです。
現場に指揮命令者(管理職)がいる場合は、当該管理職が日々の就業状況を直接チエックできるので、特に問題はありません。
指揮命令者がいない場合は、本人からの自己申告がすべてですから、メール等で日々の報告を義務づけることになります。
投稿日:2026/01/07 07:51 ID:QA-0162799
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。参考になりました。
投稿日:2026/01/16 18:40 ID:QA-0163242大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
1.就業場所については、
具体的に〇〇大学研究室(住所)と記載して下さい。
2.勤怠管理につきましては、まずは、
指揮命令者は誰なのか明確にしてください。
大学の教授などの指揮命令と言え事ですと
派遣労働という事になります。
投稿日:2026/01/07 09:34 ID:QA-0162812
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。参考になりました。
投稿日:2026/01/16 18:41 ID:QA-0163243参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
1.具体的な職務地である大学名、部局(場所)を指定して下さい。
2.いずれの場合も貴社の管理職でなければなりません。貴社以外の人物(大学側の教職員)が指揮命令はできませんので、管理職が常駐であれば、勤怠管理もその管理職が可能。非常駐であれば、職務内容からしても裁量労働など現実的な勤怠管理を考えるべきでしょう。
投稿日:2026/01/07 09:51 ID:QA-0162823
相談者より
ご回答いただきありがとうございます。参考になりました。
投稿日:2026/01/16 18:41 ID:QA-0163244大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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