代休の基本給控除
質問失礼いたします。
代休の基本給控除について質問いたします。
現在、代休取得時には1日の業務時間が7時間30分のため
代休取得時を労働時間0時間扱いとし
総労働時間から代休取得分×7.5Hを差し引いて
所定労働時間に達しない部分を給与控除して計算しております。
ですが、社員が多く時間外労働をする際に、時間外労働時間も
所定時間に含むこととしているため、代休により差し引いた時間を
満たし、実質代休時の給与控除がないものとなっております。
例:所定172.5H
1日代休取得→所定172.5H-代休差引7.5H=労働165H
時間外労働 10H
労働165H+時間外10H=労働175H > 所定172.5H
所定越えのため、金額控除無。
代休をしているものの控除が発生していないことに疑問を感じております。
この場合、所定労働時間や時間外労働を考慮せずに、
1日欠勤扱いとし控除処理することが望ましいのでしょうか。
また、上記の計算方法に経理上の問題はございますでしょうか。
ご確認宜しくお願い致します。
投稿日:2025/08/25 14:32 ID:QA-0157112
- Oさん
- 福島県/建築・土木・設計(企業規模 11~30人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1. 「代休」と「振替休日」の違い
まず前提ですが、ここを区別することが重要です。
(1)振替休日
→ あらかじめ休日と労働日を入れ替える。
→ 代わりの日が「労働日」となるため、その日は欠勤扱いではなく、給与控除は発生しない。
(2)代休
→ 本来の休日に働かせた後で、別の日に休ませる。
→ 代休の日は「労働義務のない日」になるので、ノーワークノーペイ(給与なし)が原則。
→ ただし会社規程で「代休は有給とする」定めをしていれば控除はしない。
ご相談のケースは「代休」という表現なので、原則は その日については欠勤扱い(控除対象) となります。
2. ご提示の運用(総労働時間から差し引く方法)
代休取得分×7.5Hを差し引いて、所定労働時間に満たなければ控除。
ただし残業でカバーすれば控除が出ない。
これは「月給を時間按分し、労働時間に応じて控除する」という考え方に近いですが、実務的にはやや不自然です。
なぜなら、代休は『その日を欠勤扱いするか、有給扱いにするか』で判断するものであり、残業で補ったかどうかは関係がないためです。
3. 正しい処理の方向性
(1) 法律的に妥当な方法
代休=欠勤扱い → 控除あり(就業規則に特に規定がなければこの取扱い)
控除額は「月給 ÷ 月の所定労働日数」または「月給 ÷ 月平均所定労働時間 × 1日の所定労働時間」で計算。
(2) 会社独自の運用(規程で定める場合)
「代休は有給とする」 → 控除なし。
「代休は無給(欠勤扱い)」 → 控除あり。
どちらでも就業規則に明記されていれば適法です。
つまり「残業でトータルの労働時間が多いから控除しない」という今のやり方は、法的に正しい整理ではなく、代休の本来の性質(欠勤扱い)と矛盾します。
4. 経理・労務管理上の問題点
現行方式だと「代休をとっても給与控除なし」という実態になり、代休が実質「有給」扱いになっています。
就業規則に「代休は有給とする」と書いていれば問題ありませんが、そうでない場合は、労使トラブルや監査指摘のリスクがあります。
また、残業代計算においても、代休分を引いたり戻したりする計算方法は煩雑で、誤計算リスクが高まります。
5. 結論
代休は「欠勤扱い(控除あり)」と整理するのが原則。
会社が従業員配慮のため「有給代休」としたい場合は、就業規則に明記すること。
今の「残業で埋め合わせて控除なし」方式は中途半端で、法的整理としては不適切。
6.おすすめの対応
おすすめの対応は、次のいずれかを明文化することです。
「代休は欠勤扱いとし、給与は控除する(無給代休)」
「代休は有給休暇として取り扱い、給与控除は行わない(有給代休)」
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/08/25 14:54 ID:QA-0157117
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
まずは、貴社の会社規程において、代休取得時の計算方法について、
規定されている内容をご確認ください。
賃金計算については、規定に従って行う為、仮に規定がないということで
あれば、会社規程から是正する必要がございます。
代休については、法令上、こうでなければならないなどはなく、社員に不利益な
取り扱いが無い限り、会社ルールで運用していただくことも可能です。
また、経理につきましては、当方の専門外となります為、経理分野につきまして
は税理士等、税務の専門家へご相談いただくことをお勧めいたします。
投稿日:2025/08/25 15:27 ID:QA-0157121
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
代休については、代休規定で有給か無給かを確認してください。
無給が多いと思われますが、その場合には、欠勤控除となります。
また、代休控除と時間外手当計算は別物としてお考え下さい。
時間外には、1日8hを超えたものについては割増賃金が発生するからです。
結果として、
1日7.5h代休控除をしたとしても、時間外労働時間が10hあれば、
2.5h以上プラスとなり総支給額は減額とはなりません。
ただし、代休控除がなければ、10h以上プラスとなります。
投稿日:2025/08/25 17:22 ID:QA-0157155
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、例の場合ですと、実際に勤務された時間は175Hですので、結果的に賃金控除額は発生しませんし、逆にプラス2.5時間分の賃金支給及び10時間分の時間外割増賃金(×0.25)が必要とされます。
但し、日常の勤怠管理上、代休を取得された分の記録については当然ながら必要とされます。
尚、経理面については人事労務とは別の事柄になりますので、税理士・会計士等の専門家にご確認頂ければ幸いです。
投稿日:2025/08/25 19:05 ID:QA-0157167
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