従業員への給与過払い金の返金について
お世話になります。弊社従業員への給与支払いにつきまして、一部の従業員に対して過払いしていたことがわかりました。新卒入社者に対しては入社から3年間、調整給としていくらかの金額を支払う規定があるのですが、給与担当者が3年経過を見落としており、結果2年程調整給を余計に支払っておりました。今後このような事が発生しないよう対策は検討いたしますが、過払いしていた社員の方から相当額をご返金いただく事は法律上問題ございませんでしょうか?お忙しいところ誠に恐縮ですがアドバイス頂戴できますと幸甚です。
何卒宜しくお願い致します。
投稿日:2021/02/22 08:24 ID:QA-0101075
- 人事担当Aさん
- 東京都/繊維製品・アパレル・服飾(企業規模 1001~3000人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
回収
手続きに関しては、錯誤による過払いですので本人からの回収を請求することになり、適法です。
ただし経営的には大問題です。甚大な会社のミスであり、何より「返金」という著しくモチベーションを削ぐ行為+会社側のずさんな管理体制を知らしめるということを、回収と天秤にかけ、経営判断すべき事象と思います。
また、回収は社員への負担を少しでも減らすべく、長期分割など最大の配慮をして下さい。
投稿日:2021/02/22 09:12 ID:QA-0101079
相談者より
ご回答ありがとうございました。
頂戴した内容を基に対応させていただくように致します。
投稿日:2021/02/22 11:51 ID:QA-0101095大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、支給根拠の存在しないものですので、単なる過誤払いであれば返還請求は可能になります。
しかしながら、会社側の不手際で発生したもので金額も大きくなるはずですので、まずは当人に事情を丁寧に説明された上で、分割や減額等の提案もされつつ無理のない返還内容とされる事が必要といえます。
投稿日:2021/02/22 09:47 ID:QA-0101087
相談者より
ご回答ありがとうございました。
頂戴した内容を基に対応させていただくように致します。
投稿日:2021/02/22 11:51 ID:QA-0101096大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
過払給与は返還請求できる
▼賃金が過払いされた場合には、使用者から過払いを受けた本人に対する不当利得返還請求権が生じます。使用者や給与担当者に過失がある場合でも構わないと解されています。
▼本人が過払いを受けた事実を知らなかった(善意)場合には、過払金額だけを返還させることができますが、過払いの事実を知っていた(悪意)場合には、過払い部分に利息(法定利息5%)を付けて返還させることができます。
▼労働者の使用者に対する賃金請求権の消滅時効期間は2年ですが、使用者から労働者に対する過払い部分に就いての不当利得返還請求権の消滅時効期間は原則として10年となると考えられます。
投稿日:2021/02/22 11:19 ID:QA-0101089
相談者より
ご回答ありがとうございました。
頂戴した内容を基に対応させていただくように致します。
投稿日:2021/02/22 11:52 ID:QA-0101098大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
問題はございません。
いわゆる過払い賃金は、法律上の原因によらない不当利益ということになりますから、得た者はその利益を返還する義務があり、損失を被った者は返還を求めることができます。
たとえそれが会社のミスによる過払いであっても、支払われるべき法律上の根拠がなく利益を得たわけですから、利益を得た者は会社のミスを主張することはできません。
問題は賃金から控除できるかということになりますが、裁判例では、賃金全額払いの原則の例外として過払い金に掛かる精算調整を認めており、労働者の生活の安定を脅かすことのないよう、1回の控除額が多額にならないように毎月数回にわけて賃金から控除するといった方法も考えられ、あくまでも賃金の精算調整であり、全額払いの原則に反しないと認められる程度の控除額とする必要があります。
投稿日:2021/02/23 07:29 ID:QA-0101115
相談者より
ご回答ありがとうございました。参考にさせていただきます。
投稿日:2021/02/24 08:35 ID:QA-0101123大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
問題が解決していない方はこちら
-
給与過払いの返金について 給与改定時に手当額の変更を間違え... [2018/03/29]
-
入社式と入社日は違う日でもよいのか? たとえば3/30に入社式を行い、... [2005/03/10]
-
給与過払い金の返還 現在退職した社員に本人申請インセ... [2022/06/04]
-
給与過払いはどこへ請求できる 従業員の給与を過払いしてしまいま... [2023/09/19]
-
入社辞令を出す時期について 新卒採用者および中途採用者への入... [2023/07/17]
-
給与の支払について(大至急) 賃金支払の5原則の1つに毎月払い... [2005/11/08]
-
給与過払いについて 給与の過払いについて質問がありま... [2007/10/09]
-
評価制度、給与改定について 評価面談を経て、給与改定を検討を... [2020/03/19]
-
給与制度変更時の移行措置の計算について 給与制度の変更に伴い、給与が下が... [2011/02/08]
-
出向者の入社祝い金について 毎月の給与はもちろん出向先が負担... [2020/02/13]
お気軽にご利用ください。
社労士などの専門家がお答えします。
関連する書式・テンプレート
銀行口座への給与振込同意書
給与を銀行口座へ振り込んで支払うためには、従業員から同意を取る必要があります。本テンプレートをひな形としてご利用ください。
身元保証書
入社時に使用する身元保証書です。
返金通知書
取引先から自社に指定よりも多く振込があり、返金対応をしたときの通知書です。
入社手続きのご案内(新卒採用者用)
新卒採用者に入社手続きを案内するためのテンプレートです。