管理者の錯誤で認めた年休の扱いについて
平素は大変参考にさせて頂いております。
表記について当社で起きた案件の対処の方向性に確信が持てず、ご質問したく存じます。
当社内でシフト勤務を行っている職場の管理者Aが、勤務シフト作成に際し、あるパート社員Bより年休申請があったため、その申請を反映したシフト表を作成しました。
その月が過ぎた後、改めて各社員の年次有給休暇管理簿をAが再確認したところ、Bは既に保有したいた年休を使い切っており、本来は年休申請ができない状況であったことが判明しました。
つまりは、管理簿を用いて年休申請した際に、A・Bともに錯誤していたということです。
そこで、AはBと話し合いの場を持ち、年休申請のあった日については、充当できる年休がないため無給となる旨を、錯誤した点を陳謝しつつ説明を行いました。
その際、Bは「お互いの錯誤はあったとはいえ、休むこととなってしまったことについて事業所側に不可抗力があったとは思えない。結果としては、誤った年休申請受諾によって給与を受ける機会を失ったのであるから、6割の休業補償を行ってほしい」との主張がありました。
当社としては、Aの過失はありますが、厳しい状況で実際に働いて頑張っている他の社員の事も考えると、職場秩序としても簡単にBの主張を認めることは抵抗があります。但し、Bの主張が全くの荒唐無稽ともいえないとも考えております。
方向性としては、①無給である旨をBと粘り強く行っていく②どうしても拉致があかない場合、休業補償を支払うということで考えております。この対応につきまして、ご見解賜りたく存じます。何卒よろしくお願いいたします。
投稿日:2020/03/06 17:19 ID:QA-0091153
- 着眼大局さん
- 静岡県/医療・福祉関連(企業規模 10001人以上)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、年休付与の件も含めまして、会社の人事労務管理に関しましては従業員ではなく会社側に義務及び責任があるものです。つまり、労使双方に錯誤があって間違いの結果が生じた場合には、基本的に会社側がその結果について責任を負う必要がございます。
従いまして、年休の誤付与の当事案に関しましても、責任を負うべきは会社側の管理者たるA氏ですので、既に休まれてしまった分につきましては当人に休業手当の支給をされるのが妥当といえます。職場の管理に関わる単純なミスを犯していながら職場秩序云々等と主張されるのは本末転倒といえるでしょう。
但し、単にシフト表を作成したのみであって実際に年休の消化をされていない段階であれば、休業扱いされることなく通常の勤務日に戻す事が現実に可能ですし、未だ結果の確定していない事柄について本来権利のないものを要求する方が不適切ですので、当人がそれでも尚休まれた場合には無給で問題ないものといえるでしょう。
投稿日:2020/03/06 20:40 ID:QA-0091171
相談者より
早々にご回答頂きましてありがとうございました。
投稿日:2020/03/09 09:06 ID:QA-0091201参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
支払うべき対象労働実態はない
▼使用可能な有休残に関し、重大な錯誤を犯した場合、相手側にその無効を主張できますが、今事案では、A・B共、同じ錯誤を犯したことで実質、何れの側にも責任を問うことはできません。
▼理論的には、Bは存在しない有休使用を申し出、Aは存在しない有休に時季変更権を行使した状況です。従い、年休絡みの事案自体は、端的には、実態のなかった事案として幕引きすべきです。
▼Bに対しては、働いた分に対する賃金は支払われており、「補償すべき休業は存在しない」という見解です。所謂、「円満解決」「手打ち」のための支払いは御社次第ですが、お薦めは致しません。
投稿日:2020/03/07 14:08 ID:QA-0091189
相談者より
ご回答ありがとうございます。
お示し頂きましたご見解を基本線に対応を検討していきたいと思います。
投稿日:2020/03/09 13:18 ID:QA-0091217大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お詫び
会社側のミスですからひたすらお詫びをするしかないのではないでしょうか。管理者が機械的に有給管理をしていたとすれば、有給5日以上取得義務化の下、あまりにずさんとしかいいようがなく、その責任は重大です。一方、ノーワークノーペイの原則で既に休んでしまった以上、損をしたとも言い難く、ミスをわびて納得してもらえるようていねいな対応が必要だと思います。
尚、本件と職場秩序は管理者のミス以外に何も関係なく、説得するのであれば言外にでも一切匂わせるべきではないでしょう。
投稿日:2020/03/07 19:01 ID:QA-0091194
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2020/03/09 13:16 ID:QA-0091216参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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