家族手当付与(扶養手当)の制限について
当社は扶養手当として、1人目27,000円、2人目以降1人につき13,000円、中学生以下には6,000円加算して支給しています。(配偶者、23歳未満の子が対象) 但し、年収700万円までの従業員が付与の対象であり、700万円を超えると付与を打ち切りとしています。年収が700万円を超え、800万円、900万円、1,000万円となっても変わらずの付与となると公平感に欠けるとの考えに基きます。いかが、考えますでしょうか? また、他社で同様の事例があれば教えて頂けますでしょうか。
投稿日:2019/05/21 12:26 ID:QA-0084512
- ほっちさん
- 東京都/情報サービス・インターネット関連(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
仕組み
年収ベースでは、例えば701万円になると返って収入が減ってしまう逆転現象が起きてしまい、不公平感が出ますので、役職などを基準とする場合が多いと感じます。
平社員でも年収1千万があり得るなど貴社給与体系によりますが、家族手当の主旨からすれば、年収で制限するより役職で区切る方が納得感が高いのではないでしょうか。
投稿日:2019/05/21 13:29 ID:QA-0084513
相談者より
ご回答ありがとうございます。700万円という収入制限は都や23区の児童手当の支給制限を一つの参考にしつつ、700万円を超える収入があれば、収入の範囲内で扶養のやりくりが可能であり、貰えるにこしたことはない手当てという感覚のものであると考え、独身者からみた不公平感への配慮(結構な金額差が発生するので)も念頭においた制限措置です。当該手当ては管理職になった時点でなくなりますので、一般社員と契約社員が対象ですので役職がつくことはありません。先生の仰る年収が下ってしまうことの重要性、法律的なリスク等に対する有効な対策などあれば、ご教授頂けますでしょうか。
投稿日:2019/05/22 10:36 ID:QA-0084521大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、家族手当につきましては各会社のポリシーに基づき決め支給されるものになります。
従いまして、御社の考え方が文面のようであればそのようにされるのが妥当といえます。年収額による支給停止が一般的とはいえないでしょうが、決して不適切な措置とは言い難いですので、特に差し支えはないものといえるでしょう。
但し、700万を超えた時点で家族手当が無くなると年収減になるような場合は、従業員の不満をもたらしかねませんので、一時的な調整手当の支給等を検討されるのが妥当と思われます。
投稿日:2019/05/21 13:33 ID:QA-0084514
相談者より
ご回答ありがとうございます。年収による支給制限が一般的でないことに関しては承知しているのですが、似たような措置をとっている事例などご存知でしたら、ご教授頂けませんでしょうか。また、決して不適切な措置とは言い難いですので、特に差し支えはないとのご意見は、非常に有り難いご意見として受け止めております。
投稿日:2019/05/22 11:12 ID:QA-0084523大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
扶養手当の付与条件
気になる点は、年収は700万を超えると、手当が無くなることで、それ以前よりも手当を含めた年収が下がる可能性がある点。そして、配偶者の扶養手当の要件として、配偶者の年収が103万円以下等の所得要件があると、女性の就業を妨げる手当とみられる惧れがあります。一方で正社員として働いている配偶者にも扶養手当を支給しているのであれば、それはそれで公平性に欠けます。また配偶者は男性でも女性でも対象となるのでしょうか?
また子どもへの扶養手当は従業員の年収は関係なく、子どもの年齢を要件をしている事例が多いです。
以上の懸念点を手当総額を増やすことなく見直すとすれば、
①配偶者への手当を廃止(または段階的廃止)
②その財源を子どもの手当に振り替え、親の年収に関係なく所定の年齢まで支給する。
こうすることで扶養手当の性格が低収入者への補填から、子育て支援へと変わります。
投稿日:2019/05/21 18:11 ID:QA-0084516
相談者より
ご回答ありがとうございます。昨今の社会情勢を踏まえたご意見、ご指導、大いに参考になりました。制限を取っ払う為に、一方の支給を外すというのも思い切ったやり方で、ハードルが高そうですが、具体的な対策を提示して頂いたことは示唆に富みます。ありがとうございました。
投稿日:2019/05/22 11:42 ID:QA-0084526大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
働き方改革に向けて、労働対価性の低い手当は縮小すべき
▼家族手当を導入している企業では、配偶者には、月ベースで、1万~1万7千円、子ども1人当り、5~8千円ほどの支給額が一般的な金額となっています。
▼高所得者に対する配偶者控除額の逓減から最終的にはゼロといった税制面での公平化措置は進んでいますが、一般感覚からは、その効果は微々たるものかも知れません。
▼本手当の労働対価性は低く、福利的賃金なので、極力、縮小、且つ、フラット化されるのが好ましいと思います。目的は、人件費の引下げ、縮減ではなく、仕事給ウエイトの向上なので、賃金原資の有効活用、不公平感の縮小にも繋がります。
投稿日:2019/05/22 10:40 ID:QA-0084522
相談者より
ご回答ありがとうございます。労働対価性という視点、認識を新たにしました。従業員側からすれば、それはそれ、これはこれと言われそうですが、理論武装として有効なご教授ありがとうございました。
投稿日:2019/05/22 14:31 ID:QA-0084528大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
ご返事下さいまして感謝しております。
ご質問の件ですが、類似の例については直接存じ上げませんが、先の回答の通りそうした例の有無に関係なく自社判断で決められるべき事柄といえます。
投稿日:2019/05/22 11:17 ID:QA-0084524
相談者より
ご回答ありがとうございます。他社事例がなかなかありませんので、あると説得力・納得性が増しますのでお伺いしましたが、先生のご意見は非常に心強く受け止めております。ありがとうございました。
投稿日:2019/05/22 14:40 ID:QA-0084529大変参考になった
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