雇用契約書への残業代が発生する労働時間の記載文言について
いつもお世話になっております。
弊社では1日8時間ではなく、1日の所定労働時間7時間40分を超えた時点より残業代を支払っています。
というのは1年単位の変形労働制を採用しておりますので1年間の法定労働時間は
40(時間)×変形期間の暦日数÷7=変形期間における法定労働時間の上限より、
40(時間)×365日÷7=2,085時間が年間の法定労働時間となりますが、
弊社の年間所定労働日数は264日ですので、もし、1日8時間を超えない限り残業代を支払わないとすると、
1日8時間×264日=2,112時間となり、年間の法定労働時間を超えてしまい、
2112-2085=27時間分の残業代が未払いとなってしまいます。
よって、弊社では7時間40分を超えた時より残業代を支払うように取り決めています。
そうしますと、1日7.666時間×264日=2,023時間となり、法定労働時間2085時間以内になります。
今回、現場より今後、入社するパート社員に関しては、フルパートのような正社員と1日の所定労働時間や週の勤務日数が同じような社員は7時間40分を超えてから残業代を支払う今までの形で良いが、
週3日勤務で1日7時間勤務といったようなパート社員は年間の法定労働時間を超える可能性がないため、1日8時間を超えてから残業代を支払うようにしたいと意見がありました。
この場合、「なぜ、あのパート社員は7時間40分を超えてから残業代が発生するのに、私は8時間を超えてからでないと残業代が発生しないのか?」と不平が出ないようにしたいのですが、
この残業代が発生する時間が7時間40分を超えてからなのか、8時間を超えてからなのかを雇用契約書で定めるには、どのような文言が良いのでしょうか。よろしくお願いします。
投稿日:2015/08/01 16:37 ID:QA-0063211
- newyuiさん
- 神奈川県/その他業種(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、確かに1年単位の変形労働制の場合ですと、変形期間における法定労働時間の上限を超えた時間につきまして時間外労働割増賃金の支払いが必要になります。
しかしながら、逆にいえば1年の労働時間合計で上限を超えなければ時間外労働にはなりませんので、1日7時間40分を超えたからといったその都度時間外労働扱いをされる必要はございません。
また同様に、事前に設定された各日の勤務時間につきましても1日8時間または週40時間を超えても直ちに時間外労働扱いされる必要はございません。
御社のような取扱いですと、変形労働時間制を導入するメリットが全くございません。相当に余分なコストを支払っているものと考えられます。
従いまして、正社員・パート社員の区別に関係なく、原則として上限を超えた時点で時間外労働扱いとする事で統一されるべきです。その旨労使協定や就業規則・労働契約書で定めを置かれるとよいでしょう。
投稿日:2015/08/03 11:38 ID:QA-0063213
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2015/08/03 13:53 ID:QA-0063219大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
1年単位変形について
まず、週3日勤務のパートさんも1年単位変形の対象者としているのでしょうか?
対象者でないのであれば、残業代の扱いが違っても、労務管理が違いますので、
不平はでないでしょう。
次に1年単位変形の残業代の支払いについてですが、少なくとも30日前に
提示しなければならないカレンダーをベースに考えます。
まずは1日をみて、次に1週間、最後に対象期間の法定労働時間枠でみます。
例えば1日であれば、8時間を超える所定労働時間であれば、その時間を超えた時間。
それ以外の日は8時間を超えて労働した時間について割増賃金の支払いが必要です。
もともとの所定労働時間が7時間40分であれば、それを超えた時間については、
8時間までは、通常単価の支払いは確定されます。その上で、1週間をみて
40時間を超えていれば0.25加算されます。
8時間までは法廷内残業で割増までは不要ですが、8時間を超えた部分については法定外残業となり、2割5分以上の割増賃金が必要となります。
投稿日:2015/08/03 12:55 ID:QA-0063217
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2015/08/03 13:55 ID:QA-0063220大変参考になった
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