解雇について
いつも勉強させていただいております。
ありがとうございます。
弊社は電話でエコ商品の営業をしている会社です。
今回の大地震の影響により、50人ものテレフォンアポインター及び管理部社員を
かかえたままでの存続は不可能と判断しました。
そこで大変心苦しいのですが、社員を数人残しそれ以外は全員解雇する方向で考えております。
(残す社員は今後考えている飛び込み営業ができそうな数人のみです。)
このようなことが認められにくいことは承知しておりますが、会社の存続の危機ですので
実行する方向で考えております。
どのようなスキームで行うのがベストかご教示いただけますでしょうか。
アポインターは2ヶ月毎の雇用契約で更新してまいりました。
管理部は正社員です。
何卒宜しくお願い申し上げます。
投稿日:2011/03/16 17:35 ID:QA-0042979
- *****さん
- 東京都/その他業種(企業規模 1~5人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
御相談の件ですが、未だ震災直後の混乱した時期でもありますし、こうした重大な決定につきましてはもう少し先の展望を考え、事業内容についても熟慮された上で冷静な判断の下で行われるべきであり、即断は避けるべきというのが私共の見解になります。
勿論当方の知りえない個別具体的な事情を踏まえた上での判断とは思われますが、事業を行っている限り平時でも一時的に極度の営業不振に陥ることはございますし、折角此処までの規模の会社にされてきたわけですから、大量の解雇といった措置は最後の手段として極力回避する方向で臨まれるべきです。
仮に最悪整理解雇を行うとなりますと、判例上4要件:①解雇自体の必要性 ②解雇回避の努力 ③解雇人員の公平な選定 ④労働者との真摯な交渉 が必要とされています。恐らく現状のままですと、①については詳しい経営事情にもよりますので正直分かりかねますが、②~④まではやはり不十分なものと見受けられます。③につきましては「飛び込み営業ができそうな数人のみ」とございますが、単に営業ができそうといった感覚的な要素ではなく、御社の業務事情に照らし合わせ、誰もが理解出来るような人事評価等の客観的かつ明確な基準によって選定されなければなりません。
また契約社員と正社員がいる場合ですと、原則としては正社員の雇用確保を優先すべきといえます。仮に事業運営上営業部の契約社員を優先して残したい場合ですと、管理部の正社員を解雇する合理的な理由を示す必要がございます。ちなみにこうした場合、管理部の仕事自体が事業縮小により大幅に減少するならば、そうした事情もまた事前に説明されると管理部社員側から退職希望の申し出がなされる可能性もあるものといえます。従いまして、こうした事柄も含めまして、繰り返しになりますが早急な解雇措置を採られる前に考えられうる方策を練った上で対応される事が重要といえるでしょう。
投稿日:2011/03/16 21:53 ID:QA-0042985
相談者より
ご回答ありがとうございます。
参考にいたします。
投稿日:2011/03/18 13:43 ID:QA-0043041大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
- 川勝 民雄
- 川勝研究所 代表者
スキームというほどの定型的手順ではないが・・・
※.「 現状のままでは、会社の存続が不可能 」 という判断に至るまで、解雇対象となる要員は勿論、第三者の理解も得ることができる措置について最大限の努力をされたものと思います。これは、いわゆる、「 整理解雇の四要素 」 といわれる整理判例ですが、「 解雇対象の選別基準が、客観的に見て社会通念上相当なもの 」 といった、普通の人には判断しにくい要素もあり、実践局面では判断基準として使いづらいものです。.
※.定型スキームというのはありませんが、手順の節目としては、次のような流れになると思います。
① 経営が急速に悪化した。.
② 経費、営業、資金、人材面てあらゆる努力行った。.
③ 人件費削減が不可避である。.
④ 希望退職、退職勧奨も行った。.
⑤ 整理解雇を行わざるを得ない。.
⑥ 解雇の条件を検討する。.
⑦ 解雇対象者の基準を決める。.
⑧ すべての段階で、説明会を実施し、決定に至るプロセスを理解してもらう。.
⑨ 一連の段階を通じて、記録を作成、保管しておく。 .
※.純粋な法の精神は尊重しなければなりませんが、当然、身軽になった後も、会社を引っ張る力の強い人には残って貰いたいし、逆の人には、希望退職、退職勧奨の段階で話に乗って貰いたいところです。イメージとしては、残って貰いたいは 3割、退職して欲しいのは 3割、残りの4割は、進退は本人任せといったことになるのでしょうか。
投稿日:2011/03/17 15:22 ID:QA-0042992
相談者より
ご回答ありがとうございます。
参考にいたします。
投稿日:2011/03/18 13:42 ID:QA-0043040大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
通常解雇プロセス
災害の影響ということですが、例えば被災地の中心にあって、幹部の死亡等で事業そのものが物理的に困難、といった明確な理由ではないように拝察いたしました。そうなりますと、単に通常の解雇のプロセスを踏むことになります。
基本は話し合いです。契約社員の方を一斉に直ちに解雇は出来ませんので、次回の更新をしないことを伝え、さらに何らかのパッケージ提案で、「説得」することにになります。また管理部門社員も同様に、会社の危機的状況を理解させ、また退職パッケージで割増退職金提案等をするということになります。
いかなる状況であれ、自動的に社員をクビには出来ませんので、非常に手間と労力と神経を使う、消耗作業になりますが、全員を一人づつ説得するという作業になります。こうした非常に過酷な業務を社員だけではまかなえない時に、人事コンサルタント/アウトプレースメントコンサルタント等を利用する手はあります。
投稿日:2011/03/17 23:09 ID:QA-0043005
相談者より
ご回答ありがとうございます。
参考にします。
投稿日:2011/03/18 13:41 ID:QA-0043039大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
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