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退職金の凍結について

この度グループ会社を合併します。
合併会社である当社には退職金制度がなく、被合併会社(消滅会社)の方には退職金制度が存在します。
合併日は、2010/8/1付けです。
被合併会社の退職金については、2010/7/31付けで凍結&金額確定し、その後積み立ては行わず、従業員退職の際には、2010/7/31付けの金額を支給する形にする予定です。
不利益変更に該当するか否かがわかりません。
各従業員に、個別金額を提示し、同意書にサインをもらう予定です。
他に気をつけなければならない事はありますか?

投稿日:2010/06/14 21:13 ID:QA-0021081

*****さん
東京都/その他業種(企業規模 31~50人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答3

プロフェッショナルからの回答

この回答者の情報は非公開になりました
 

退職金の凍結と支払い

不利益変更は従業員にはありがたくないことですが、労働条件は、全体として決定されるものであり、また、労使の話し合いによって合意を得ていくもので、退職金制度の廃止だけを取り上げて不利益になったから違法だとは言い切れないです。
しかし、退職金制度を前提にライフプランを立てて生活している、人生設計をしている従業員もおり、廃止、凍結することは従業員の会社に対する信頼度を根底から覆すことになりかねないことも事実です。賞与の不支給などとは比較にならない大きなインパクトになるでしょう。

さて、気になるのはまず一括して清算することで生じる所得税です。会社はその点を考慮すべきでしょう。パナソニックなどの例を見ても、前払い退職金の税金は会社が負担しています。

また人件費全体、賃金体系全体から見て、どうしても退職金をなくすべきなのでしょうか?
私の見解に過ぎないですが、退職金制度は一時的な凍結とし、新制度を考えるようにすべきです。退職金は長年の人事考課や功労評価の結果で支払いを決定できる制度で、労務管理の機能が大きいです。

また退職金制度はリストラなどの際にフリクションを最小化する機能もあります。

あまり性急に廃止するのが公平で、合理的とは言えないです。

投稿日:2010/06/14 21:26 ID:QA-0021084

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

御利用頂き有難うございます。

合併においては各々の会社と労働者間で結ばれた労働契約がそのまま継承されることになります。

退職金制度につきましても、消滅会社で同制度が存在している場合には新会社で引き継がれる事になりますので、新会社に制度が無いことを理由に一方的に廃止することはできないものといえます。

但し、会社合併の場合ですと、恐らくは経営事情も絡んでいる事と思われますので、現実問題としまして従前の退職金制度を存続させることは資金的に厳しい場合が多いといえますし、御社もそうしたケースに該当されるのでは?と推察いたします。

文面内容では退職金の精算で話を進め同意を得ることを考えておられますので、その線で労使間で真摯に協議を行い了解を得られるのが妥当といえるでしょう。

投稿日:2010/06/14 22:30 ID:QA-0021094

相談者より

ご教示ありがとうございます。
大変参考になりました。
おっしゃるとおり、退職金制度の存続は資金的に厳しいため、丁寧に説明し、了解を得ようと思います。

投稿日:2010/06/15 22:08 ID:QA-0040415大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

合併効果を挙げるには、相応の出費覚悟も欲しいところ

■ 全体としての留意すべききは、「 合併の法効果として、問題の退職金制度は有効な労働契約である 」 ということ、「 合併効果を上げるための凍結 ( 実質廃止 ) は、不利益変更に当たる 」 という2点です。一般的には、合併後の制度の一元化には、労働者にとって、プラスマイナスがあり、全体のバランスに目配りしながら、設計、提案、交渉を進めていくスタンスが重要です。
■ 個別の観点からは、合併時点における個人別・既得権金額は保証され、不利益変更は将来の積立に限られることになりますが、既得金額の保証は、金融機関等、第三者に信託される訳ではなく、労働者から見れば、些か不安でもあることです。
■ ハッキリ言えば、「 合併時点で、《 退職所得としての優遇税率で計算された手取り金額 》 を保証の上、現金決済して欲しい 」 というのが本音でしょう。一時所得としての課税額と税差額はかなり大きく、経営者としては二の足を踏まれるでしょうが、「 気をつけなければならない事 」 である重要なポイントとして挙げておきます。

投稿日:2010/06/15 10:58 ID:QA-0021099

相談者より

ご教示ありがとうございました。
大変参考になりました。
合併時点の既得金額を個人別に提示し、保証する旨を盛り込んだ合意書を作成しようと思います。

投稿日:2010/06/15 22:09 ID:QA-0040419大変参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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