契約社員の定年と契約期間の短縮について
いつも参考にさせていただいております。
契約社員について以下2点教えていただければと思います。
■契約社員の定年について
弊社は60歳定年でその後については1年の期間を定めて再雇用制度を採用しており、規程にも明記しています。再雇用の条件としては、「会社が必要を認める」かつ「本人が希望する」となっています。
近々定年を迎えるものがおり、本人が再雇用を希望しているのですが、こういった景況感ですので再雇用しない、という方針でいきたいと思っています。
法的に問題ないでしょうか?
■契約社員の契約期間短縮について
今まで1年間の契約期間で契約更新をしていたのですが、今回の契約から契約期間を3ヶ月に短縮したいと考えています。
この契約期間短縮ついても法的に問題はないでしょうか?
以上2点、ご教授いただければと思います。
何卒よろしくお願いします。
投稿日:2009/06/25 16:50 ID:QA-0016559
- マイルドさん
- 大阪府/HRビジネス(企業規模 301~500人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
各々のご質問について回答させて頂きますと‥
①‥ 継続雇用対象者を会社が選定する場合には、通常
①意欲、能力等をできる限り具体的に測るものであること(具体性)
②必要とされる能力等が客観的に示されており、該当可能性を予見することができるものであること(客観性)
の条件が満たされていなければなりません。
御社の「会社が必要を認める」では、こうした高年齢者雇用安定法における継続雇用措置で求められる基準を満たしていないことになります。
但し、有期雇用の契約社員の場合ですと、そもそも定年までの雇用自体が保障されているとはいえませんので、高年齢者安定法上の継続雇用義務が直接には当てはまらないというのが一般的な解釈とされています。
そうなりますと、上記基準もさほど厳格に解さなくてもよいとの見方もあるでしょうが、御社規程で契約社員についても再雇用制度の適用を認めているのであれば、やはり法の主旨に沿って正社員同様の明確な基準を定め周知させた上で選定するのが望ましいのではというのが私共の見解になります。
②‥ 定年後の労働条件については、労使間で話し合いの上新たな雇用契約に基き決める事が可能です。
従いまして、文面のように再雇用について雇用期間を短くする事で不利益変更等の違法行為を問われる事は通常ございません。
投稿日:2009/06/25 20:44 ID:QA-0016567
相談者より
ご回答ありがとうございます。
参考になりました。
追加で質問させて下さい。
■契約社員の定年について
一応は「再雇用の選考基準に関しては別途定める」という表記が規程の中にはありますが、お恥ずかしい話ですがいまだ作成しておりません。
であれば、
・具体性&客観性のある選考基準を定める
↓
・その基準に沿って、希望のあった従業員に対して選考を行う
↓
・再雇用するかどうか判断する
という流れを行った結果、再雇用しないという判断になった場合は問題ないという判断でいいのでしょうか?
■契約社員の契約期間短縮について
質問が言葉足らずで、失礼しました。
「定年後の労働条件」という意味合いではなく、「一般的な契約更新では」という意味での質問となります。
何卒よろしくお願いします。
投稿日:2009/06/26 09:16 ID:QA-0036490大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
再度お答えいたします
こちらこそご返事頂き有難うございます。
各々改めて回答させて頂きますと‥
■契約社員の定年について
― ご認識の通りポイントは「具体性&客観性のある選考基準を定める」にございますので、文面の流れに沿った選考の末再雇用しない場合は通常問題ございません。
■契約社員の契約期間短縮について
― こちらこそ前段のご質問内容と混同してしまい失礼いたしました。「一般的な契約更新では」となりますと、繰り返し契約更新をされている場合には当然従前の契約内容での更新が期待されるものといえますので、契約期間を会社都合で短くする事には問題があるというのが私共の見解になります。
特に1年→3ヶ月と短縮となりますと1年以内の雇止めを念頭に置いての変更と疑われても仕方ないでしょうし、御社への信用や労働者のモチベーションにも悪影響を及ぼす事は避けられません。
厚生労働省の「有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針」でも、「使用者は、有期労働契約(当該契約を1回以上更新し、かつ、雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している者に係るものに限る。)を更新しようとする場合においては、当該契約の実態及び当該労働者の希望に応じて、契約期間をできる限り長くするよう努めなければならない。」とございますので、安易な期間短縮は避けるべきです。
投稿日:2009/06/26 10:36 ID:QA-0016575
相談者より
再度のご回答ありがとうございました。
参考にさせていただきます。
投稿日:2009/06/29 18:45 ID:QA-0036493大変参考になった
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