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突発的な夜間待機業務における断続的労働の取扱いについて

官公庁からの委託業務として、冬季間における道路状況の記録(写真撮影等)を行っています。
通常は業務時間内または降雪時の通勤時間帯に実施していますが、
急激な大雪や道路閉鎖等が発生した場合には、終業時間間際に依頼が決定し、夜間から翌朝にかけて対応が必要となるケースがあります。
当該夜間対応は常態的なものではなく、1シーズンに2~3回程度と限定的・突発的です。
実際の業務内容は、写真撮影等の作業時間は限定的であり、大半は車内での待機となり、交代で仮眠を取ることが可能な勤務形態となっています。
現在、当社としては次の2つの整理方法を検討しています。

① 当該夜間待機業務について、
  労基法第41条第3号に基づく「断続的労働」として位置づけ、
  労基署長の許可を得たうえで運用する方法

② 断続的労働の許可は取得せず、
  夜間対応が見込まれる場合には当日の午後を会社判断で就業免除とし、
  一定の勤務間インターバルを確保したうえで夜間対応を行い、
  当該夜間対応については所定外労働・深夜労働として割増賃金を支給し、
  翌日は就業免除または軽勤務とする方法

発生頻度が少なく、突発的・限定的な業務であることを前提とした場合、
労務管理上および労働基準法上、どちらの整理方法がより適切・妥当と考えられるか、また②の方法を採用した場合に、違反と評価される可能性があるかについて、ご教示いただきたいと考えています。
併せて、②の方法を採用する場合に留意すべき点(勤務間インターバルの考え方、翌日の勤務の扱い等)があれば、ご意見を伺えれば幸いです。

投稿日:2026/02/02 11:01 ID:QA-0163869

みみももさん
新潟県/建築・土木・設計(企業規模 51~100人)

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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

プロフェッショナル・人事会員からの回答

プロフェッショナルからの回答

井上 久
井上 久
井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

ご回答申し上げます。

ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.結論の方向性
ご提示の(2)の方法の方が、労務管理・法的安定性の面でより妥当と考えられます。
(1)の「断続的労働」は制度上可能ではあるものの、本件の業務実態・発生頻度を踏まえると、慎重であるべき制度です。

2.(1) 断続的労働(労基法41条3号)の評価
断続的労働は、
・実作業が極めて少ない
・待機・仮眠が中心
・常態的・継続的にその勤務形態が予定されている
ことを前提に、労働時間規制(時間外・深夜・休憩等)を大幅に外す例外制度です。
本件では、
・1シーズン2~3回程度
・突発的・天候依存
・通常業務とは別枠の臨時対応
という性質が強く、
「常態的な断続勤務」と評価されにくい可能性があります。
また、断続的労働の許可は、
・職種・業務内容を特定
・勤務形態が恒常的であること
を前提に審査されるため、
実態との乖離があると、形式的許可でも否認されるリスクがあります。

3.(2) 所定外・深夜労働として整理する方法の妥当性
(2)の方法は、
・夜間待機も労働時間として評価
・深夜割増・時間外割増を適正に支給
・勤務間インターバルを確保
という点で、労基法の原則構造に忠実です。
発生頻度が低く、突発的であることを考えると、
例外制度に依存せず、通常の労働時間管理で処理する方が、監督署対応・紛争対応の双方で安全です。
この整理を採用したからといって、
直ちに違反と評価される可能性は低く、
むしろ法令遵守姿勢が明確と評価されやすいといえます。

4.(2)を採用する場合の留意点
(1) 労働時間性の整理
・車内待機であっても、業務指示下にある以上「労働時間」
・仮眠可能でも、自由利用性がなければ労働時間
という前提で、全面的に労働時間として管理する必要があります。
(2) 勤務間インターバル
法定義務ではありませんが、
・8~11時間程度を目安
・少なくとも翌日の通常始業を免除
とする運用が、健康配慮義務の観点から望ましいです。
(3) 翌日の勤務の扱い
・就業免除(有給・特別休暇扱い)
短時間勤務・軽作業
など、実質的な回復措置を講じることが重要です。
「深夜対応+翌日フル勤務」は、安全配慮義務違反リスクが高まります。
(4) 36協定・深夜業対応
・36協定の時間外・深夜枠が十分か
・突発対応も想定した上限設定
を事前に確認しておく必要があります。

5.まとめ
・(1)断続的労働は制度上可能だが、本件では適合性に疑義
・(2)通常の時間外・深夜労働処理の方が実態・法令に整合
・(2)を採用しても違反評価の可能性は低い
・重要なのは労働時間認定、勤務間インターバル、翌日の配慮
「頻度が低い突発業務ほど、例外制度より原則処理」が、現在の労務実務では最も安全な考え方です。
以上です。よろしくお願いいたします。

投稿日:2026/02/02 11:29 ID:QA-0163874

相談者より

貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。大変参考になりました。
ご指摘いただいた
「(4)36協定・深夜業対応
・36協定の時間外・深夜枠が十分か
・突発対応も想定した上限設定
を事前に確認しておく必要があります。」
という点について、理解が深まりました。
来年度、同様の業務を受注できるかどうかは現時点では未定ですが、将来の対応に備え、来年度提出予定の36協定(特別条項)について、
事前に検討しておきたいと考えております。
現在は、「気象条件が前提となる調査の集中」を想定し、1日当たりの時間外労働の上限を8時間として設定していますが、今回のようなケースにも適切に対応できるようにするためには、どのような点に留意して協定内容を定めておくのが望ましいでしょうか。
可能でしたら、ご助言をいただけますと幸いです。

投稿日:2026/02/03 08:37 ID:QA-0163932大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

米倉 徹雄
米倉 徹雄
KIZASHIリスキリング社会保険労務士法人 代表社員

回答いたします

ご質問について、回答いたします。

発生頻度が低く突発的な夜間対応であり、実態として労働時間管理が可能であ
ることから、断続的労働の許可取得よりも、時間外・深夜労働として割増賃金
を支給する2の方法が実務上は妥当かと存じます。

2の方法自体が直ちに法違反と評価される可能性は低く、当日の就業免除や翌日
の軽勤務は安全配慮義務の観点からも適切であります。

留意点として、仮眠中であっても指示待ち状態であれば労働時間に該当すること、
勤務間インターバル確保を就業規則等で明確にすることが重要です。

投稿日:2026/02/02 11:42 ID:QA-0163876

相談者より

貴重なご意見ありがとうございました。
参考にさせていただきます。

投稿日:2026/02/03 08:38 ID:QA-0163933大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

増沢 隆太
増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ 人事・経営コンサルタント

対応

コンプライアンスについては、「やりすぎ」る分にはリスクになりませんが、とはいえ発生が稀な事象であれば、少しでも人件費を抑える策もありでしょう。
「2」はその点で現実的かと思いますが、その大前提はあくまで例外であって発生がほとんどないということです。毎月複数回発生する等、常習的な対応にするのは危険です。
またインターバルなども、指揮命令下に無いことを担保する必要があり、不意な呼び出しなどをしないことを徹底して下さい。

投稿日:2026/02/02 13:56 ID:QA-0163886

相談者より

貴重なご意見ありがとうございます。
「インターバルなども、指揮命令下に無いことを担保する必要があり、不意な呼び出しなどをしないことを徹底して下さい。」
その点は留意して進めたいと思います。

投稿日:2026/02/03 08:39 ID:QA-0163934大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

小高 東
小高 東
東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) 

ご質問の件

急激な大雪や道路閉鎖等が発生した場合ということで、
危険業務かつ緊張を強いられる業務ともいえますので、

労基法第41条第3号に基づく「断続的労働」とは認められないと思われますので、
2での対応がよろしいでしょう。

シフトを見ないと、翌日の勤務等、細かい判断はできませんが、安全配慮だけ気をつけてください。

投稿日:2026/02/02 16:01 ID:QA-0163898

相談者より

貴重なご意見ありがとうございます。
注意して進めたいと思います。

投稿日:2026/02/03 08:40 ID:QA-0163935大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 康一
服部 康一
服部賃金労務サポートオフィス代表

お答えいたします

ご利用頂き有難うございます。

ご相談の件ですが、限定的・突発的な業務であれば、いわゆる通常の断続的業務とは判断されない可能性が高いものといえます。

つまり、平素は通常の業務に従事されているわけですし、あくまで臨時に行われている追加的な業務といえますので、労基署に申請されても許可されないものと考えられます。

従いまして、対応としましては後者の方になりますが、36協定の範囲内での労働時間でかつ時間外・休日・深夜等の割増賃金をきちんと支給されていれば、違法性は生じないものといえます。

そそて、勤務間インターバルにつきましては、現状努力義務にとどまっており明確な時間の定め等もございませんので、業務事情を鑑みて御社判断で担当する従業員の疲労に十分と思われる時間を開ける事で差し支えございません。また、そうした観点からしますと、翌日は特別休暇にされるのが妥当といえるでしょう。

投稿日:2026/02/02 20:44 ID:QA-0163914

相談者より

お忙しいところ、ご回答ありがとうございました。
おかげさまで、方向性がはっきりしました。

投稿日:2026/02/03 13:12 ID:QA-0163957大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

服部 高明
服部 高明
服部 社会保険労務士事務所 代表

断続的労働

 以下、回答いたします。

(1)以下の通達(昭63.3.14 基発150号)に鑑みれば、本件には1)の対応はなじまないのではないかと認識されます。
 「法第41条第3号の許可を受けた者については、労働時間、休憩及び休日に関する規定がすべて除外されるのであるから、その勤務の全労働を一体としてとらえ、常態として断続的労働に従事するものを指すのである。したがって、断続労働と通常の労働とが一日の中において混在し、又は日によって反復するような場合には、常態として断続的労働に従事する者には該当しないから、許可すべき限りでない。」

(2)一方、2)については実施可能と考えられます。但し、「夜間対応が見込まれる場合には当日の午後を会社判断で就業免除」とのことですが、この場合、休業手当の支払いの是非が論点としてあげられるのではないかと思われます。

投稿日:2026/02/02 22:18 ID:QA-0163925

相談者より

ご回答、ありがとうございました。
実施に当たっては、ご指摘の点につきましても検討したいと思います。

投稿日:2026/02/03 13:07 ID:QA-0163953大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

井上 久
井上 久
井上久社会保険労務士・行政書士事務所 代表

追加のご質問にご回答申し上げます。

追加のご質問にご回答申し上げます。

来年度提出予定の36協定(特別条項)を事前検討するにあたり、今回のような「想定外の業務集中」にも対応できる内容とするためには、協定理由の設定方法と上限時間の構造設計の両面に留意することが重要です。

まず、特別条項の発動理由(臨時的特別な事情)についてです。
現行では「気象条件が前提となる調査の集中」と限定的に記載されているとのことですが、理由が過度に具体的・狭小である場合、今回のようなケースが「協定の想定外」と評価されるリスクがあります。
そのため、
「気象条件等に左右される業務の集中」
「発注者の要請による突発的な業務量の増大」
「短期間に業務完了を求められる調査・対応業務の集中」
など、業務の性質に即した抽象度を保ちつつ、客観的合理性のある表現に整理しておくことが望ましいと考えられます。
ただし、「恒常的に起こり得る」「常態化を前提とする」印象を与える文言は避け、あくまで例外的・臨時的であることが読み取れる構成が必要です。

次に、1日当たりの時間外労働の上限設定についてです。
現在「1日8時間」としている点自体は直ちに違法ではありませんが、特別条項における上限設定は、
月45時間超が「例外」であること
業務内容・健康確保措置と整合していること
が説明できる必要があります。
将来の不測事態に備える観点では、
1日上限を過度に高く設定するのではなく
月・年単位の上限(特別条項でも年720時間以内、複数月平均80時間以内等)との整合性を重視
し、必要に応じて「○日を超えて連続しない」「深夜業を含めない」等の運用上の歯止めを併記する方法も有効です。

さらに重要なのが、健康確保措置の具体化です。
特別条項発動時に、
医師面接指導の実施基準
勤務間インターバルや代替休養の確保
管理職による業務量・勤務実態の事後検証
などを協定内または別規程で明確にしておくことで、「やむを得ず延長するが、放置はしない」という姿勢を示すことができます。

総じて、来年度に向けた36協定(特別条項)の検討においては、
(1)理由を限定しすぎないが抽象化しすぎないこと
(2)1日上限は月・年の法定枠との関係で説明可能にすること
(3)健康確保措置を形式ではなく実効性ある内容にすること
この3点を軸に設計されるのが望ましいと考えます。
以上、ご参考になれば幸いです。

投稿日:2026/02/03 08:56 ID:QA-0163939

相談者より

引き続きご質問にお答えいただき、ありがとうございます。
詳細なご助言をいただき、大変参考になりました。
来年度提出予定の36協定につきましては、ご指摘いただいた点を踏まえ、作成していきたいと考えております。
お忙しいところ、誠にありがとうございました。

投稿日:2026/02/03 13:06 ID:QA-0163952大変参考になった

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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。



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