懲戒処分の手続きについて
お世話になります。
懲戒処分に関する問い合わせです。
現行の就業規則に、懲戒内容(遵守義務や禁止行為に違反した場合)と、処分内容(戒告~懲戒解雇)が定めれていますが、処分の手続きに関する内容が明確に規定されていません。
実際の処分決定は「経営会議」という会議体にて行われますが、その手続き内容は明確に定める必要は有りますでしょうか。
また、最終決定機関に対する本人の弁明の機会を設けることも謡う事が必要でしょうか。設ける必要があるなら経営会議へ出席し口頭で述べることが必要
か、それとも書面でも良いのか、その辺りのアドバイスをお願いします。
投稿日:2026/07/03 13:09 ID:QA-0169667
- 国宝やまとさん
- 大阪府/医療・福祉関連(企業規模 101~300人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
懲戒処分決定を経営会議と、明記した場合には、経営会議以外の決定は無効と
なってしまいます。
弁明の機会についても同様です。
弁明の機会も特に場所まで、定める必要はありませんので、
必ずしも、経営会議に固定しないのであれば、場所まで記載しない方がよろしいでしょう。
懲戒処分につきましても、必ず経営会議で行うのあれば、明記しても
よろしいですが、ケースバイケースということであれば、明記しないことをお勧めします。
投稿日:2026/07/03 15:27 ID:QA-0169674
相談者より
早速の回答ありがとうございます。
経営会議が懲罰委員会に該当し、懲罰処分は必ず経営会議にて決定することになっています。
その場合は、やはり就業規則に「経営会議の中で懲罰員委員会を開催する」などの旨を明示しなくてはならないのでしょうか。
(貴サイトの「懲戒とは?」の説明では、”明記しなければなりません”となっています)。
先生の回答で、”必ず経営会議で行うのあれば、明記してもよろしい”とありますが、明記は必須ではないのでしょうか。
投稿日:2026/07/03 16:21 ID:QA-0169679大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
対応
経営会議で行うことが明記されているなら、経営会議が責任を持つことになります。
一般的には懲戒委員会のようなものを経営会議や代表が任命し、そこが審査します。
いずれにしても内容により進め方は異なりますので、手続き内容は後で合理性が確認できるように明確に記録しておくことが重要です。事前に決めて明示した場合は、それ以外の手段やプロセスが取りづらくなる恐れがあります。
投稿日:2026/07/03 16:31 ID:QA-0169681
相談者より
ご回答ありがとうございます。
先生方のご意見を参考にさせていただき、適切な対応を取りたいと思います。
投稿日:2026/07/03 16:49 ID:QA-0169683大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件2
懲罰委員会も義務ではありませんが、
懲罰委員会で決定するのであれば、そのことの明記は必要です。
必ず経営会議の中で懲罰委員会を開催するのであれば、
「経営会議の中で」は明記してもいいといいますので、
明記すると手続きとして必須となりますので、
例外なく、必ず経営会議の中で開催であれば、明記してもいいという意味です。
投稿日:2026/07/03 17:20 ID:QA-0169686
相談者より
ご回答ありがとうございました。
内容承知しました。
投稿日:2026/07/06 11:05 ID:QA-0169743大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、懲戒処分に関しましては法令で規定する内容が定められている事柄ではございませんので、各会社が任意で定める事が可能とされています。
但し、手続きについて特に定めが無ければ、実務上支障を生じる可能性が高くなりますし、懲戒措置の妥当性についても疑念が生じかねませんので、やはり明確に定めておかれる事が必要といえます。
そして、示された本人の弁明の機会に関しましても、措置の妥当性を担保される為には不可欠といえますので、手続きに含めて記載されると共に、運営上もしっかりとそのような場を設けられる事が重要です。
投稿日:2026/07/03 21:14 ID:QA-0169698
相談者より
ご回答ありがとうございました。
内容承知致しました。
投稿日:2026/07/06 11:05 ID:QA-0169745大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
ご質問のケースでは、懲戒処分の手続を就業規則に詳細まで規定する法的義務はありません。ただし、懲戒処分は労働契約上の重大な不利益処分であり、手続の公正性は処分の有効性を左右する重要な要素となるため、一定の手続を定めておくことをお勧めします。
まず、処分決定機関については、「懲戒処分は経営会議の審議を経て会社が決定する」などと規定しておけば十分であり、会議の構成員や議決方法などまで就業規則に定める必要は通常ありません。これらは社内の運営ルールとして整理すれば足ります。
次に、本人の弁明の機会ですが、法律上すべての懲戒処分について義務付けられているわけではありません。しかし、裁判例では、特に懲戒解雇や諭旨解雇、長期間の出勤停止など重い処分については、本人に事情説明や弁明の機会を与えていないことが、処分の合理性・相当性を否定する一事情と判断されることがあります。そのため、少なくとも重い懲戒処分については弁明の機会を設ける運用が望ましいと考えます。
また、弁明の方法については、経営会議へ本人が出席して口頭で説明することまで必須ではありません。書面による弁明書の提出でも足りる場合が多く、事案に応じて本人面談を実施し、その内容を記録に残す運用でも問題ありません。重要なのは、「会社が本人の言い分を聞く機会を実際に設けた」という事実が残ることです。
実務上は、就業規則に次のような規定を設ける企業が多く見られます。
「会社は、懲戒処分を行うに当たり、必要に応じて本人に対し事情説明又は弁明の機会を与えるものとする。」
「必要に応じて」と規定しておけば、軽微な戒告等では簡易な手続、重い処分では十分な弁明機会を設けるなど、事案に応じた柔軟な運用が可能です。
したがって、ご質問のケースでは、経営会議を最終決定機関とすること自体は問題ありませんが、懲戒手続の透明性と処分の有効性を高める観点から、決定機関と弁明機会に関する規定を就業規則に追加するとともに、弁明は書面又は面談のいずれでも可能とする運用をお勧めします。これにより、公正な手続を経た懲戒処分であることを客観的に説明しやすくなります。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/07/03 15:36 ID:QA-0169676
相談者より
ご回答をいただきありがとうございます。
非常に詳しく分かりやすいご回答でしたので、よく理解できました。
懲戒手続内容については明確にして、就業規則にその内容を追加したいと考えています。
投稿日:2026/07/03 16:52 ID:QA-0169684大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
懲戒手続について、処分決定機関や手続の詳細を就業規則へ定める法的義務は
ありません。ただし、処分の公正性・透明性を確保し、後日の紛争を防ぐ観点
から、経営会議等で審議・決定することや、本人に事前の弁明の機会を与える
ことを規定しておくことが望ましいといえます。
また、弁明は経営会議での口頭に限る必要はなく、書面による提出でも差し支え
ありません。口頭または書面など、事案に応じた方法を選択できる規定としてお
くと実務上も運用しやすいでしょう。
投稿日:2026/07/03 17:25 ID:QA-0169687
相談者より
ご回答ありがとうございました。
とても分かりやすく理解しました。
投稿日:2026/07/06 11:06 ID:QA-0169746大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
●懲戒処分の手続内容を就業規則に明確に規定する必要があるか
法律上の絶対的義務とまではいえませんが、会社側実務としては明記すべきです。
労働基準法89条では、常時10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則を作成・届出する必要があり、表彰・制裁の定めをする場合には「その種類及び程度」を記載する必要があります。
一方で、労働基準法89条は懲戒処分の「調査方法」「弁明機会」「懲戒委員会・経営会議の構成」「議事録作成」まで必ず就業規則に書くことを明文で求めているわけではありません。
しかし、懲戒処分は、就業規則上の根拠、処分事由、処分の相当性、手続の公平性が後日争われやすい分野です。懲戒処分を行うには、あらかじめ処分の事由、種類、程度を就業規則で定め、労働者に周知する必要があります。
そのため、現在のように「懲戒事由」と「処分内容」はあるが、「手続」が明確でない状態は、違法と直ちに断定されるものではないものの、会社側の防御力が弱い状態と思います。
●最終決定機関を「経営会議」としている場合は明記すべきか
最終決定機関を「経営会議」としている場合は明記すべきと思います。少なくとも、就業規則または懲戒規程に「懲戒処分は経営会議の審議を経て会社が決定する」旨を置くと良いと思います。
●本人へ弁明の機会を設ける必要があるか
法律上の明文義務とまではいえませんが、会社側実務としては原則として設けるべきと思います。特に、減給以上の処分、降格、出勤停止、諭旨解雇、懲戒解雇は必要と思います。
労働契約法15条は、懲戒が「客観的に合理的な理由」を欠き「社会通念上相当」と認められない場合には権利濫用として無効としています。
この「社会通念上相当性」の判断では、非違行為の内容だけでなく処分の重さ、過去の処分例、本人の反省、会社の調査方法、本人に言い分を述べる機会を与えたか、という手続面も問題になります。
したがって、会社としては「就業規則に弁明機会の規定がないから不要」としない方が良いと思います。
●弁明は経営会議への出席・口頭でなければならないか又は書面でもよいか
必ず経営会議に本人を出席させて口頭で弁明させなければならない、とまではいえません。書面による弁明でも足りる場合もあると思います。
本人を必ず経営会議そのものに出席させる必要はありません。むしろ、経営会議は役員等の経営判断の場であり、本人出席により会議運営が難しくなることもあります。そのため、実務上は、事前に人事部門または懲戒審査担当者が本人から弁明を聴取し、その内容を弁明書・聴取記録として経営会議に提出する方法でもよいと思います。
ただし、「経営会議で直接弁明できる」と規程に書いてしまった場合は、実際にもその手続を踏む必要があります。規程で重い手続を定めすぎると、会社自身がその手続に縛られる点に注意が必要です。
●処分の重さによって手続の厳格さに違いを設けてよいか
違いを設けてよいと思います。むしろ、処分の重さに応じて手続水準を段階化する方が実務的と思います。
懲戒処分の重さにかかわらず、すべての処分で同じ重い手続を要求すると、会社の運用が過度に硬直化してしまうと思います。一方で、懲戒解雇のような重大処分で簡易な手続しか取らないと後日無効リスクが高まると思います。
投稿日:2026/07/04 09:03 ID:QA-0169703
相談者より
ご回答ありがとうございました。
詳しくご説明頂き感謝いたします。
先生方のアドバイスを参考に規程内容や手続きを明確にします。
投稿日:2026/07/06 11:08 ID:QA-0169748大変参考になった
人事会員からの回答
- みらい・社労士さん
- 大阪府/その他業種
処分決定を「経営会議」という合議体で行うのはいいとしまして、その手続まで就業規則に記載する法律上の義務はありませんが、ただし、手続の公正性を担保するという意味では、記載しておくのもよろしいでしょう。
本人に弁明の機会を与えるかどうかも会社の判断であって、法律上はその義務はありませんが、与えるのであれば、その旨就業規則に記載しておけばよろしいでしょう。
就業規則への記載例としまして、
第○○条(懲戒処分の決定)
1、懲戒処分を下す場合、原則として経営会議に諮り、代表取締役社長がこれを決定する。
ただし、経営会議で審査する時間がなく、その状況の悪化が予想される場合は、代表取締役一人の判断で懲戒処分を下すことがある。
2、懲戒処分を経営会議で審査する間に、不正行為の再発、証拠隠滅の恐れ等がある場合、処分が決定するまでは自宅待機を命ずることがある。ただし、その間の賃金は支払わない。
3、懲戒処分を行うに際し、必要に応じて書面の提出を求める、あるいは経営会議に出席を求める等の方法で弁明の機会を与えることもある。
といった体で記載しておけば、柔軟に対応できるでしょう。
投稿日:2026/07/05 09:14 ID:QA-0169706
相談者より
ご回答ありがとうございました。
また就業規則の条文例もいただき感謝いたします。
参考にさせていただきます。
投稿日:2026/07/06 11:09 ID:QA-0169749大変参考になった
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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