変形労働時間制(1年単位)における割増賃金について
いつも大変お世話になっております。
変形労働時間制の導入について何度か質問させていただき、都度的確なご回答をいただきありがとうございます。
おかげさまで導入への方向性が定まり、詳細を詰めております。
今回は割増賃金についてお尋ねさせていただきます。
以下のような条件で制度を導入する場合、割増賃金を支払う要件をご教示いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
①1日の所定労働時間 8時間または9時間
(6~12月を1日9時間とするが、土曜日出勤の週は1日8時間)
②週の所定労働時間 多い週で45時間または48時間
③祝日は全休
④7~12月のみ土曜日は隔週出勤
因みに、以下の法定要件はクリアしております。
・1年間の総労働日数は249日
・週の最長所定労働時間は48時間
・1日の最長所定労働時間は9時間
・連続労働日数は最長6日
・対象期間の総労働時間は週平均39時間54分
・48時間を超える週が連続3週・・・ゼロ
・起算日から3か月ごとに区切った各期間における48時間超の週の初日が3回を超えていないか・・ゼロ
投稿日:2026/01/09 09:52 ID:QA-0162919
- こんささん
- 北海道/建築・土木・設計(企業規模 11~30人)
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本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.前提評価(制度設計の適法性)
ご提示の内容を見る限り、
1年単位の変形労働時間制
1日の最長9時間
週の最長48時間
週平均39時間54分
48時間超週・連続制限・3か月制限いずれもクリア
しており、制度設計自体は労基法上の要件を満たしていると評価できます。
したがって、以下は「適法に変形労働時間制が成立している」前提での割増賃金要否です。
2.割増賃金が「発生しない」ケース
(1)1日8時間・9時間以内で、所定どおりの勤務
1日9時間の日に9時間勤務
1日8時間の日に8時間勤務
→ 割増賃金は不要
※ 変形労働時間制では
「法定8時間」ではなく
「その日に定めた所定労働時間」が基準になります。
(2)週45時間・48時間以内で、所定どおりの勤務
多い週で45時間、48時間に収まっている
あらかじめカレンダー等で特定されている
→ 割増賃金は不要
(3)祝日全休
祝日が所定休日であれば
→ 労働させなければ割増問題なし
3.割増賃金が「発生する」ケース(重要)
(1)1日の所定労働時間を超えた場合
例:
所定9時間の日に10時間勤務
→ 超過1時間分は時間外割増(25%以上)
※ この場合、
「9時間→10時間」の1時間は
法定時間外労働になります。
(2)週の所定労働時間(45時間・48時間)を超えた場合
例:
週48時間が所定の週で49時間勤務
→ 超過1時間分は時間外割増
(3)所定休日労働(法定休日でない日)
変形労働時間制では
「所定休日」と「法定休日」は別概念
所定休日に労働させた場合でも、
その週・その日の枠内に収まれば
→ 割増不要
枠を超えれば
→ 時間外割増が発生
(4)法定休日労働
週1日または4週4日の法定休日に労働
→ 必ず35%以上の休日割増が必要
※ 変形労働時間制でも免れません。
(5)深夜労働
22時~5時
→ 深夜割増25%以上は必須
(時間外・休日と重なれば加算)
4.土曜隔週出勤との関係(7~12月)
土曜が所定労働日として組み込まれている週
→ 所定時間内なら割増不要
土曜が所定休日の週に出勤させる場合
→ 週・日枠を超えれば時間外割増
→ 法定休日なら休日割増
5.実務上の注意点(重要)
(1) 「所定労働時間・労働日」が事前に特定されていること
→ 事後変更は変形労働時間制が否定されやすい。
(2) 労働条件通知書・就業規則・年間カレンダーの整合性
→ 特に9時間日・8時間日の区分は明確に。
(3) 残業命令の管理
→ 所定を超えた瞬間から自動的に割増対象。
6.まとめ
適法に導入されている前提では
「所定どおりなら割増なし」
割増が発生するのは
(1) 所定時間超
(2) 所定週時間超
(3) 法定休日労働
(4) 深夜労働
ご提示の条件下では
通常勤務だけで割増が発生する設計にはなっていません。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2026/01/09 10:49 ID:QA-0162929
相談者より
いつもわかりやすいご回答ありがとうございます。
投稿日:2026/01/09 11:27 ID:QA-0162933大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
変形労働時間制における割増賃金は、日、週、対象期間の順に判定します。
まず日単位では、勤務表で9時間と定めた日は9時間、8時間と定めた日は8時間を
超えた分が対象です。
次に週単位では、1日の判定で計算した時間を除き、週48時間や45時間と特定した
時間を超えて働いた分を計算します。
最後に1年間の総労働時間を集計し、法定労働時間の総枠を超えて労働させた時間
のうち、日や週で未計算の分を清算します。
投稿日:2026/01/09 13:36 ID:QA-0162956
相談者より
ありがとうございます。
清算についての考え方を理解できました。
投稿日:2026/01/09 14:41 ID:QA-0162962大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、法定要件をクリアされているという事でしたら、時間外労働に関しましては、通常の1年単位変形労働時間制での割増賃金発生のルールに基きます。
すなわち、
・当初決められた労働日及びその日の労働時間数のままであれば、1日または週の労働時間数に関わらず割増賃金の発生は無
・労働日またはその日の労働時間数に変更が有った結果、新たに1日8時間または週40時間を超える労働時間が発生すれば、超えた時間について割増賃金が発生
・労働日またはその日の労働時間数に変更が有った結果、1年の平均法定労働時間の総枠を超える労働時間が発生すれば、超えた時間について割増賃金が発生
となります。
一方、休日労働に関しましては、通常の労働時間制と同じで、週1日の法定休日に勤務された労働時間について割増賃金が発生します。
投稿日:2026/01/09 15:20 ID:QA-0162970
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/01/21 13:01 ID:QA-0163403大変参考になった
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
1年単位の変形労働時間制における時間外労働は、1日について、1週について、対象期間全体についての順に診ていきます。
①1日については、労使協定で8時間を超える時間を定めたときはその時間を超えた時間が、それ以外のときは8時間を超えた時間が時間外労働。
②1週については、40時間を超える時間を定めたときはその時間を超えた時間が、それ以外のときは40時間を超えた時間が時間外労働。
③対象期間全体については、40×(対象期間の歴日数÷7)を超えた時間が時間外労働となりますが、ただし、①②を除きます。
投稿日:2026/01/10 10:37 ID:QA-0163001
相談者より
ご回答ありがとうございました。
投稿日:2026/01/21 13:01 ID:QA-0163404大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
割増賃金
以下、回答いたします。
(1)「1年単位の変形労働時間制」においては、次の時間については時間外労働となり、割増賃金を支払うことになっています。
【参考:1年単位の変形労働時間制導入の手引(東京労働局)】
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/library/tokyo-roudoukyoku/jikanka/1nen.pdf
1)1日の法定時間外労働
労使協定で1日8時間を超える時間を定めた日はその時間を超えて労働した時間、それ以外の日は8時間を超えて労働した時間
2)1週の法定時間外労働
労使協定で1週40時間を超える時間を定めた週はその時間を超えて労働した時間、それ以外の週は1週40時間を超えて労働した時間(上記1)で時間外労働となる時間を除く)
3)対象期間の法定時間外労働
対象期間の法定労働時間総枠(40時間×対象期間の歴日数/7)を超えて労働した時間(上記1)または2)で時間外労働となる時間を除く)
(2)また、法定休日に労働した場合には、上記(1)とは区分して、別途、割増賃金を支給することになります。
投稿日:2026/01/10 15:38 ID:QA-0163002
本Q&Aは法的な助言・診断を行うものではなく、専門家による一般的な情報提供を目的としています。
回答内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報の利用により生じたいかなる損害についても、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
具体的な事案については、必ずご自身の責任で弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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