「社内監視」: メール内容・WEB履歴の監視について
先日に社内のシステム管理者から報告を受けました。
ある社員は勤務時間中に業務と無関係のWEBサイトを100~300アクセスもしていることが分かりました。実際1日に2時間くらいはサイト閲覧をしている様子です。
他社員でもSNSの掲示板の利用や私的メールなども頻繁に使っていることが確認できました。
全体のうち、限定された社員ではありますが、すぐに名指しで注意することも出来ない状況にあります。
改善策として、業務効率の向上と社内情報のリスク管理の面からも、社内情報をモニタリング(監視行為)することを社員に告知する方法を検討しています。
これらの手順として、社員へは注意説明にとどめておくのがいいのでしょうか?
他に配慮すべきことはありますか?
①従業員全員に「同意書」が必要なのか?従業員の代表者だけでいいのか?
②就業規則や労働協約も追加修正が必要なのか?
③いくらかの罰則規定も含めて、告知したほうがいいのか?
④その他、監視行為に対する双方の理解と納得に至る手法等、
以上の点について、専門家の方や同経験ある方のご指導をよろしくお願い致します。
投稿日:2006/10/03 12:22 ID:QA-0006214
- *****さん
- 東京都/情報処理・ソフトウェア(企業規模 31~50人)
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
人事管理の専門家の立場から回答させて頂きます。
勤務時間中に会社のパソコンを使用してサイト閲覧や私的メール送信等を行うことは、明らかに業務を誠実に履行することに反しますので、労働契約違反になると言えます。
このような行為に対して何らかの規制を設けることは会社として当然必要なことであり、メール等その内容が従業員の個人情報に関わることであっても、モニタリング等による監視を行うことは原則として問題ないといえます。
但し、こうした監視行為につきましては「業務が誠実に履行されているか」を確認するという業務運営上の目的の範囲内でおいてのみ認められることですので、トラブルを回避する上でも社内規定等により目的・手段等を明示しておくべきといえます。
そこで上記の原則に立ちまして、各々個別の質問についてお答えしますと、
① モニタリング等の監視規定を整備し、その内容が合理的であれば、個別の同意書は不要で、過半数組合や労働者代表の同意も必要ないですが、②をふまえますと組合・代表等との事前の協議や意見の聴取は不可欠です。
② 基本的に従業員全体に関わる事ですので、就業規則において定めることが必要(*別規定に分けても構いません)で、労働協約でも定めを置くことが望ましいでしょう(*労働協約の取り決めは、労働者に有利な内容については就業規則に優先します)。
③就業規則に定めますので、従業員全員への周知は当然必要です。
④誤解のないよう、事前に監視内容について十分な説明を行うべきです。
尚、罰則につきましても、懲戒処分等が課せられるよう就業規則にて明記することが必要ですし、特に会社の機密漏洩につながるような悪質行為に関しましては懲戒解雇の事由としても定めておくべきです。
投稿日:2006/10/03 23:11 ID:QA-0006226
相談者より
服部 康一様
このたびは、詳細にわたりご指導を頂きまして、心より感謝いたします。
すべては社員の立場にたって、みなが働きやすく、いかなる事情であれ、
万一の間違いを起こりにくくするための予防策だと考えております。
お互いに不信感が生まれない活気ある職場作りを目指します。
さっそく、社内調整をした上で具体的な改善を図って参ります。
本当にありがとうございました。
投稿日:2006/10/04 16:55 ID:QA-0032577大変参考になった
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