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裁量労働制における深夜残業手当について

裁量労働制において休日と深夜は別扱いとは理解していますが、次の点を教えていただきたく。
<前提条件:1日9時間勤務とみなす。つまり、1日の残業時間は1時間>
1.深夜勤務(22:00-23:00)をさせた場合、この1時間の残業単価の1.25の割増分を支払う必要があるのか、または0.25だけの割増部分だけでよいのか?
2.この日は「裁量労働制」勤務なのか。あるいは深夜残業を申請したので、時間管理ができるということで「通常勤務」なのか?
3.事業場外のみなし労働制では、上記はどう取り扱うのか?

よろしくお願いします。

投稿日:2009/09/09 10:56 ID:QA-0017389

からすみさん
東京都/通信(企業規模 5001~10000人)

この相談に関連するQ&A

プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

藤田 敏克
藤田 敏克
社会保険労務士法人SRグループ 代表

裁量労働制と事業場外みなし労働制について

ご質問ありがとうございます。

ご存じかとは思いますが、
「裁量労働制」とは、法で定められた業務について労使協定
みなし労働時間数を定めた場合には、当該業務を遂行する労働者に
ついては、実際の労働時間数に関わらず協定で定める時間数
労働したものとみなす制度です。

また「事業場外労働のみなし労働時間制」とは、労働者が業務の全部
または一部を事業場外で従事し、使用者の指揮監督が及ばないために
、当該業務にかかわる労働時間の算定が困難な場合に、使用者のその
労働時間に係る算定業務を免除し、その事業場外については「特定の
時間」を労働したとみなすことのできる制度です。

以上を踏まえ、
①裁量労働制で9時間勤務とみなしている場合、
あくまで時間外労働という概念はなく、管理監督者と同様に
時間外労働分もみなして給与に含まれているため、
時間外労働1時間に対し割増はしなくていいことになっています。
従って深夜勤務分の0.25割増賃金のみの対応となります。

②裁量労働制は時間に関しての裁量があるという意味なので、
労働者は、曜日・時間帯に関係なく裁量労働制勤務となります。
しかし深夜勤務は例外的に割増が必要となっており、「通常勤務」
となるわけではありません。

③事業場外のみなし労働制では、時間の把握ができないので
みなし労働制が適用されます。よって事業場外はみなし労働時間
「1日9時間勤務」のみの把握で充分ということになります。
したがって深夜割増は適用されません。

以上、ご参考になれば幸いです。

投稿日:2009/09/10 09:44 ID:QA-0017402

相談者より

ご回答ありがとうございました。
もう少し分からない点があり質問させていただきます。
①の場合:22:00-24:00の場合は「みなし」時間での残業は1時間だが、深夜分は別途把握で、2時間×0.25を払うということでよろしいですか?つまり、この日は1時間×1.25分と2時間×0.25分を払うことになる。
②の場合:曜日に関係ないということで、休日も「みなし」で勤務しても良いが、休日割増分は支払う。つまり9時間×1.25分を払うことになる。(法定休日では1.35分)
なお、③の事業場外のみなし労働の時も同様でしょうか?
③の場合:直行直帰ではない「事業場外のみなし」の場合に、たまたま23:00に帰社した場合も、深夜勤務分は必要ないと言うことでしょうか?
④(新規の質問です。)欠勤した場合は、裁量労働制および事業場外のみなし労働制のときも、給与カットをしてもよろしいでしょうか?
(遅刻早退はカットができないと思いますが)

よろしくお願いします。

投稿日:2009/09/10 10:49 ID:QA-0036797大変参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

藤田 敏克
藤田 敏克
社会保険労務士法人SRグループ 代表

Re:裁量労働制と事業場外みなし労働制について

ご返信ありがとうございます。

もう一度整理しますと、あくまでも裁量労働制とは、労働時間の把握はできても職種上、時間の把握が難しいため、労働時間は本人にゆだね、一定時間労働したものとみなす制度になります。
よって①については時間外労働という概念はないため、1時間×1.25を支払う必要はありません。しかし法律上深夜業務に関しては割増が義務付けられているため2時間×0.25を支払う必要があります。(法律上の瑕疵に当たるかもしれません)

また②については、前述では「曜日に関係なく」と記載しましたが、あくまでもみなし労働制は所定労働日についてのみ適用されるものですので、法定外休日であれば実際の労働時間数×1.25、法定休日であれば労働時間数×1.35の支払が必要となります。
事業場外のみなし労働制においても同様です。
労使協定で法定外休日もみなし労働制とすることは可能ですが、そうすると、例えば休日に1時間だけ労働しても9時間とみなさなければならないため、人件費の面から考えても休日はしっかりと時間管理されることをお勧めします。

③については、そもそも事業場外のみなし労働制とは、時間の把握ができないために、一定時間労働したものとみなす制度であるため、何時に帰社しても労働時間の把握は困難なものと考えられるため、深夜業務に対する割増は必要ありません。もし労働時間の把握が可能となるならば、「事業場外のみなし労働制」自体制度として適用されないことになります。

④について、あくまでも「裁量労働制」も「事業場外のみなし労働制」も所定労働日に勤務することが前提の制度ですので、欠勤という働いていない状態については欠勤控除ということで対応することになります。

以上ご参考になれば幸いです。

投稿日:2009/09/11 10:47 ID:QA-0017433

相談者より

ご回答ありがとうございました。
当方の書き方が正しくなくて恐縮ですが、
①は、1日は9時間とみなしているので、1時間分は残業代として支払うもの、という意味です。
③は、監督署の言い分は深夜は別途把握して、残業代として支払うこと、とのことでしたので、お聞きした次第です。
いろいろ申し上げましたこと、重ねてありがとうございました。

投稿日:2009/09/11 10:57 ID:QA-0036810参考になった

回答が参考になった 0

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