時間短縮勤務の社員の本音

女性活躍推進2.0実態調査の締め切りが迫ってきました。(8/5まで)
現段階で、目標回答数を上回る1,200回答となっています。
実態調査の中でも本音をあぶり出す質問として設定しているのが、
「時間短縮勤務」
についてです。会社側と時短勤務社員、そして時短を利用していない
社員といった、それぞれの本音の傾向は以下のとおりです。
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<会社側>
・時間短縮勤務の社員には、どのように仕事を任せていけばいいのか分からない
・可能であるならば、出来るだけ早くフルタイム勤務に戻ってもらいたい
<時短勤務の社員>
・周りに気を使われて、仕事を与えられないのに危機感を感じている
・時間短縮勤務を解消したいけど、解消するとほぼ自動的に残業しなくてはいけなくなる
<フルタイム勤務の社員>
・時間短縮勤務の人の仕事まで肩代わりしていて割りに合わない
・仕事がしたいなら時間短縮勤務を早く解消して欲しい
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このように、それぞれの立場で交錯する思惑と
行動できないもどかしさが社内のねじれ構造として
問題になっているのではないかと考えられます。
では、どうずればこのねじれ構造を解決できるのでしょうか?
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■会社全体の働き方を見直すチャンス
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私は、会社全体の働き方にそのヒントがあると考えています。
時間短縮勤務に対する様々な思惑が交錯する理由の1つが
まだまだ会社が【限られた時間で仕事をする】といった
働き方になっていないことが大きな要因だと思うのです。
× 仕事が終わるまで時間を費やす
◯ 限られた時間内で仕事を終えるように働く
この意識が根付いているかどうかで、
仕事をやっているかどうかを測るのは時間ではない
という発想になるものではないでしょうか。
つまり、そもそも「時短の人は扱いづらい」といった
問題は起こらなくなるのです。
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■実体験:時短勤務を自ら解消!
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もし、社員全員が残業ゼロで「限られた時間で仕事をしよう」
という発想になると、時間短縮勤務をしている社員にも
変化が現れます。
「残業がなければ、フルタイムに戻しても
やって行けそうだな」
と思えるからです。結果として、自主的に
時間短縮勤務を解消する社員が出てきます。
実際、時間短縮勤務をしていた当時の私の部下
(育児中の女性)も、施策としてチーム全員
残業ゼロで働くことにコミットしたところ、
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「みなさんが定時で仕事を終わるようになったら、
時間短縮勤務だろうが、フルタイムだろうが
仕事の時間にあまり変わりがないということに気づきました。
私もフルタイムに戻してもやって行けそうです。」
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と言って、フルタイム勤務に戻し、仕事も家庭も
良いバランスでイキイキと仕事をするようになりました。
最近では、働き方改革に力を入れている企業も
多いことかと思いますが、
【限られた時間で働く】
というこの根本的なマインドが根付いているかどうかが
成功の分かれ道のように思います。
企業の人事担当者や管理職の方々は今一度、
会社での取り組みを振り返ってみて
いただけたらと思います。
このコラムを書いたプロフェッショナル
細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。

細木聡子(ホソキアキコ)
株式会社リノパートナーズ代表取締役/技術系ダイバーシティ経営コンサルタント/(公財)21世紀職業財団客員講師/中小企業診断士
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
元NTT女性管理職10年、約500名のSE部門における人事育成担当3年の豊富な現場経験を持つ。これまで延べ7,700人以上の技術系企業の女性管理職育成に携わる。技術系企業のジェンダーギャップ解消を突破口としたダイバーシティ経営推進を支援。
得意分野 | 経営戦略・経営管理、モチベーション・組織活性化、キャリア開発、リーダーシップ、マネジメント |
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対応エリア | 全国 |
所在地 | 千代田区 |
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