育児期の柔軟な働き方を実現するための措置の件
	育児期の柔軟な働き方を実現するための措置の導入を検討しております。
 既に育児休業規程の中で、「育児短時間勤務」の規定がされており、子の対象年齢も法令を大幅に上回っております。その場合は、育児短時間勤務の規定はそのままにし、もうひとつ制度を(養育支援休暇等)を導入すればよろしいでしょうか?それとも、もう一度「柔軟な働き方を実現するための措置(育児短時間勤務)」とし「養育両立支援休暇」と2つ規定しなければいけませんでしょうか。
 
 <まとめ>
 ①育児短時間勤務(法令以上)はそのまま残し、養育両立支援休暇のみを新設
 ②柔軟な働き方を実現するための措置とし、育児短時間勤と養育両立支援休暇
  を2つを新設。
 
 上記、①と②どちらで対応すればよろしいでしょうか。
 ご意見頂ければ幸いです。宜しくお願い致します。    
投稿日:2025/08/21 18:54 ID:QA-0156986
- CR7さん
- 東京都/広告・デザイン・イベント(企業規模 301~500人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
                ご相談いただきまして、ありがとうございます。
 ご相談の件は、2025年4月施行の育児・介護休業法改正(「柔軟な働き方を実現するための措置」の義務化)に関わるものですね。既に御社では「育児短時間勤務」を法令以上に整備済みとのことですので、整理してご説明申し上げます。
 1. 法令上の要件
 事業主は、3歳から小学校就学前の子を養育する労働者について、
 「柔軟な働き方を実現するための措置」を1つ以上講じる義務があります。
 選択肢は次のいずれかです。
 始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ
 育児短時間勤務
 フレックスタイム制
 委託・在宅勤務
 その他これに準ずる措置(例:養育両立支援休暇 など)
 つまり、上記のうち1つ以上を就業規則等に規定しておけば、法令上の義務はクリアします。
 
 2. 御社の現状
 すでに「育児短時間勤務」を導入済みで、対象年齢も法定(3歳まで)を大きく超えて設定済み。
 → この時点で、法令の義務(1つ以上導入)を満たしています。
 
 3. 選択肢の検討
 (1)「育児短時間勤務(既存)」はそのまま残し、追加で「養育両立支援休暇」を新設
 この方法で十分に法令対応が可能。
 就業規則上は「育児休業規程」の中に「育児短時間勤務」条文をそのまま残し、別条として「養育両立支援休暇」を規定すれば足ります。
 行政的にも「柔軟な働き方を実現するための措置」は 既存制度(育児短時間勤務)で充足済みと説明できます。
 (2)「柔軟な働き方を実現するための措置」と明記して、育児短時間勤務と養育両立支援休暇の両方を規定
 「柔軟な働き方を実現するための措置」という見出しを設け、その下に
 1. 育児短時間勤務
 2. 養育両立支援休暇
  の2本立てで整理する方法。
 条文構造としては分かりやすいが、必須ではありません。
 
 4. 実務上のおすすめ
 (1)の方法(既存の短時間勤務は残し、新たに養育両立支援休暇を追加)で十分です。
 ただし、就業規則を改定する際には「この制度が育児介護休業法第24条の2の柔軟な働き方を実現するための措置に該当する」旨を規定や解説文に添えておくと、法令適合性を明確に示せます。
 
 5.まとめ
 御社は既に「育児短時間勤務」で法定要件をクリア済み。
 よって (1)の対応(既存制度+養育両立支援休暇新設)で問題なし。
 条文を整理したい場合のみ(2)の形をとるのが望ましい。
 
 以上です。よろしくお願いいたします。                
投稿日:2025/08/22 09:15 ID:QA-0157006
相談者より
                早速ご回答いただき誠にありがとうございました。
育児休職規程に新たに、追加で短時間勤務制度も設けないといけないかと、悩んでいたので大変助かりました。
一点、確認ですが、「就業規則を改定する際には「この制度が育児介護休業法第24条の2の柔軟な働き方を実現するための措置に該当する」旨を規定や解説文に添えておくと、法令適合性を明確に示せます。」とございますが、以前、労基の方に確認した際に、従業員に周知する際に「弊社の柔軟な働き方を実現するための措置は、育児短時間勤務と養育両立支援休暇です。」と案内すれば問題ないと、言ってたのですが、いかがでしょうか?                
投稿日:2025/08/22 09:41 ID:QA-0157012大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
改めてのご質問にご回答申し上げます。
                改めてのご質問をいただきまして、ありがとうございます。
 次の通り、ご回答申し上げます。
 考え方等につきましては、ご説明申し上げました通りです。
 改めてのご質問
 「従業員に周知する際に「弊社の柔軟な働き方を実現するための措置は、育児短時間勤務と養育両立支援休暇です。」と案内すれば問題ないかあるかの最終的な判断は、
 所轄の労働基準監督署の判断となります。
 つきましては、所轄の労働基準監督署の監督官にご確認されることをお勧め申し上げます。よろしくお願いいたします。                
投稿日:2025/08/22 09:48 ID:QA-0157014
相談者より
                承知致しました。
周知詳細部分に関しては、管轄の労基の方に再度確認させていただきます。
お忙しい中、ご確認いただきありがとうございました。                
投稿日:2025/08/22 09:57 ID:QA-0157016大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
                ご質問について、回答いたします。
 
 |育児短時間勤務(法令以上)はそのまま残し、養育両立支援休暇のみを新設
 
 上記の対応で十分です。
 育児・介護休業法では、育児のための柔軟な働き方を実現する短時間勤務制度
 とは別に、事業主が努力義務として定めるべき労働者の育児に関する利益の保護
 及び福祉の増進について配慮しなければならないという規定があります。
 この努力義務は、短時間勤務制度の対象とならない労働者(短時間勤務制度の適用
 除外者)や、制度をさらに充実させたい場合に、育児目的の休暇制度や在宅勤務制
 度などを導入することで満たすことができます。
 したがって、既に法令を上回る手厚い育児短時間勤務制度があるため、それをその
 まま残し、さらなる柔軟な働き方を実現するための措置として、養育両立支援休暇
 制度を新設することは、法の趣旨に沿った対応と言えます。                
投稿日:2025/08/22 09:52 ID:QA-0157015
人事会員からの回答
- オフィスみらいさん
- 大阪府/その他業種
                柔軟な働き方を実現するための措置等として、”記載された5つの選択して講ずべき措置の中から、2つ以上の措置を選択して講ずる必要がある” とされています。
 
 御社の場合、育児短時間勤務制度は既に導入されているわけですから、①の対応で大丈夫です。
 
 あえて②で対応する必要はありません。                
投稿日:2025/08/22 10:26 ID:QA-0157023
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
                2です。
 
 従来の育児短時間は、所定労働時間が6時間以下の短時間労働者は、
 適用除外となっているケースがほとんどですが、
 育児期の柔軟な働き方を実現するための措置については、
 
 形式上、所定労働時間が6時間以下の短時間労働者は適用除外できません。
 よって、2つの措置を明確にするためにも、2つを新設してください。                
投稿日:2025/08/22 12:36 ID:QA-0157033
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
                ご利用頂き有難うございます。
 
 ご相談の件ですが、既に措置の要件を満たした育児短時間勤務制度を導入されているという事でしたら、重ねて同じ種類の措置を採られる必要はございません。
 
 従いまして、もう一つの措置としまして、養育両立支援休暇を導入すればよい事になります。                
投稿日:2025/08/22 19:00 ID:QA-0157057
    回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
    回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
    ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
    
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