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となりの人事部
第23回 楽天株式会社
人材本部 人材企画部 部長
三枝 吏さん

“成長したい人が成長できる”人事制度とは? [ 1/1ページ ]

人事部にとって、人事制度の策定は大きな課題の1つである。特に、賃金・評価については、業務内容や働き方、仕事に対する考え方が多様化している現在、慎重に対応していく必要があるのは言うまでもない。そうした中、楽天では「人材育成」を目的として、昨年から新しい人事制度を導入した。コンセプトとして「成長したい人が成長できる制度」を明確に掲げ、「成果能力主義」の考え方の下、「結果だけではなくプロセス(過程)を重視」「ビヘイビア(態度)評価を昇格の要件とする」など、そのユニークな取り組みが注目されている。何より、成長志向を強く意識した制度の導入は、どのような効果を社内にもたらしたのだろうか。人事制度導入に尽力された人材企画部部長の三枝 吏さんに、詳しいお話を伺った。
(聞き手=HRMプランナー・福田敦之)
プロフィール
人材本部 人材企画部 部長 三枝 吏さん さいぐさ・つかさ◆1967年生まれ。92年に三井生命保険へ入社。スタッフとしてのキャリアを生かすべく99年にグッドウィル・グループに入社、その後人事部門の責任者。2003年に楽天へ入社。急激な人員増加に伴い、「次の10年」を目指すための新しい人事マネジメントのあり方が求められていた同社において、人事の「実務家」として制度改革などを担当、現在は人材企画部部長。ビジネススクールに通う学生でもある。

人材に関わるスタッフは、約80名という大所帯

―― 最初に、楽天に入社された経緯について教えてください。

楽天に入社したのは、今から5年前のことです。当時は、社員数がまだ300人くらいでした。その前はグッドウィル・グループで4年間、人事関連の仕事を担当していました。グッドウィルが上場したばかりの頃で、最初は総務や採用の仕事をしていましたが、徐々に教育・人事企画など仕事が広がっていきました。以降、現在までずっと人事畑を歩んでいます。その前は三井生命保険に新卒で入社し、7年半ほど在籍しました。ここでは、総務や営業事務といったミドルオフィスの仕事が中心でした。

グッドウィル・グループにいた頃は、採用から人事制度企画、労務管理と、それこそ人事業務全般の仕事を行っていたわけですが、人事担当者としてのキャリアをレベルアップしたいと考え、縁あって楽天に入社しました。楽天へ来てからは、これまでの実務者としての経験を活かしながら、採用・研修以外の人事労務関連の仕事に関わってきました。

現在は人材本部の人材企画部に所属し、人事制度の企画・運用や国際人事、社内のコミュニケーションを司る業務などを担当しています。人材本部ではこの他に、人材管理部があります。スタッフは人材企画部が15名、人材管理部が20名という所帯です。

ちなみに、当社の従業員数は単体で約2500人強、連結でも4000人弱と、この1年間でみても、急激に社員数が増えています。新卒は今年、168名採用しました。中途採用も多い月では100人程入社してきます。来年度はさらに新卒採用人数を増やす予定です。組織が拡大傾向にあるため、採用と人材育成は経営の重要課題となっており、人材本部とは別に、採用推進本部、教育研修本部を設け、採用と教育研修を専門に行っています。

―― まさに成長企業ならではの勢いを感じます。実際、人材に関わるスタッフ数はどのくらいになりますか。

派遣社員まで全て合わせますと、約80名になります。採用や教育に力を入れている時期でもあり、同規模の企業と比べると従業員数に対する割合は、多いのではないでしょうか。

多様化したカルチャーを、人事制度によりまとめ上げる

―― ところで、会社の急成長に合わせて急激に社員が増加したため、社内インフラや各種制度が人員規模に追いつかなくなってきたと聞きました。新しい人事制度も、こうした背景から生まれてきたのでしょうか。

楽天の創業は1997年ですが、当時はまだ給与水準も高くなく、評価と報酬を結び付ける確かな制度がありませんでした。2002年頃には一旦人事制度を改めましたが、まず報酬のレベル感を上げることが主目的でした。ただし、これをやり続けると「下方硬直性」が強くなってしまいます。さらには大型のM&Aがあるなど、組織として制度の整合性を取らなければならない状況に置かれました。それで、評価・報酬のあり方を見直そうという機運になったのが2003~04年にかけて。実際には、2005年から人事制度改革に着手し始めました。

その中で大きなテーマとして出てきたのが、カルチャーの問題です。創業時からの生え抜き社員だけではなく、M&Aによる転籍者のほか、新卒採用や中途採用など、社員の属性が非常に多様化してきました。その結果、当社の理念やビジョンが浸透しにくくなっていると感じました。新たに人事制度を導入するに当たっては、そうした文化や組織風土も一緒に整えていこうと考えたわけです。

会社の理念やビジョンというものは、何よりもトップが伝えていくことが重要ですが、それを担保し、支える制度が整っていないとダメだと思います。トップである三木谷が明確に言う部分と制度として機能する部分。人事制度を見直し、浸透させていくには、この両者のバランスをいかに取っていくかが重要です。

社内の意識調査を行い、人事の「基本方針」が明確に

―― まずは、どのようなことからアプローチしていったのでしょう。

最初に行ったのは、従業員に対する意識調査です。約1000人に対して行った調査の回答率は99%に上り、関心が非常に高いことが分かりました。結果を分析した結果、大きく2つの傾向が現れました。1つは、楽天の「ブランドコンセプト」や、社員が成長し楽天のビジネスを成功に導くための指針となる「成功の5つのコンセプト」については、非常によく理解していること。そしてもう1つは、楽天で働く理由について、何よりも「成長する企業の中で自分自身も成長していきたい」という強い意欲があったこと。この2点については、社員から非常に高いスコアが出ました。

楽天:成功の5つのコンセプト

―― そこが「出発点」となったわけですね。

制度の導入に当たっては、人事の基本方針として「Keep Growing成長する人、成長する会社」ということを打ち出しました。会社としては常に成長していきたい、世界一を目指すのだという思いがあります。一方、社員には仕事を通じて成長したい、一流になりたいという思いがあります。これをつなぐものが人事制度です。そのことを、トップ自ら明確に宣言してもらいました。

―― トップが人事制度に強い関心を持つことは、いろいろな意味で影響力が出てきますよね。

当社では、人の育成や抜擢、処遇に対してはトップである三木谷がかなり気を配っています。トップが会社も個人も成長することが大事であると明確に言えば、人事制度を導入していく上でも大きなドライブがかかります。

成果を出し続けるための「発揮能力」を評価する

―― 新しい人事制度の特徴として、何が挙げられますか。

以前の制度では、パフォーマンス部分に大きなウエートを置いていました。目標を掲げた上で徹底してやって結果を出すというのは、楽天が持っている本来の良さです。これは今でもそう。ただ、それをやりすぎると成果至上主義に陥る危険性があります。目先の業績達成に固執し、結果だけを優先することになりかねません。

そこで、中長期に渡って継続的に利益を出していくには、何をしたらいいのかを考えました。その結果、「楽天30年の計」ではありませんが、「骨太の施策」を講じる必要があるとの結論に至ったのです。「成果」を追求することだけではなく、「成果を出し続けること」をより大事にしたいと考えたわけです。

そのために、パフォーマンスの評価だけではなく、プロセスを見ていくことにしました。仕事の進め方や能力が高まれば良いパフォーマンスが出るという考え方から、能力評価を正しく行うことにしたのです。

三木谷も、「発揮能力」と「潜在能力」は違うという考えです。成長していくためには、発揮能力が重要だと以前からよく言っていました。結局、継続的な結果達成には、そうした能力の裏付けが不可欠なのです。成果とそれを実現するために発揮された能力が、まさに成果能力ということになるわけです。それを、我々は「成果能力主義」と呼ぶことにしました。

報酬は成果を元に決めますが、継続的に成果を達成するには能力の裏付けが必要です。そのような成果創出に至るプロセス(過程)とビヘイビア(態度)を重視しているのです。能力が向上したらそれを会社が認め、昇格するという制度にし、役職への登用とは区別して運用しています。

楽天:制度の仕組み:報酬の考え方

求める能力は大項目→中項目→小項目へと、具体的に記していく

―― 見た限りでは、「職能資格制度」と似た部分があるように思います。

基本的には、格付制度ですからね。私見ですが、世間で言われる職能資格制度も、きちんと運用していけば年功にはならず、下火になることもなかったと思います。職能の部分が発揮能力になっていれば、うまく機能したのではないでしょうか。そして、実際に能力が発揮されたかどうかの「アウトプット」に対する評価を的確にしていけば、とても良い制度になったと思います。当社の制度も、多分にそうした要素が反映されています。

新制度では、求められる発揮能力に基づき、全社員を7段階の資格区分に分けています。具体的には、管理職層として最も高いAAAから、AA、Aの3階層があって、一般職層ではBBB、BB、B(新卒レベル)の3階層を格付けしています。そしてその下に、派遣スタッフから社員となるといった層のCというランクを設けています。

―― 格付けの差というのは、求められる発揮能力のレベル差、または発揮能力の項目の違いということになるわけですか。

はい。格付における昇格とは、能力を発揮して、成果を出した人に対する会社の認知ということを意味しています。

発揮能力を測るものとして、プロセス評価があります。プロセスに関する項目については、能力発揮につながるスキル別に、「ビジネス要素」「マネジメント要素」「テクニカル要素」の3系統に分解し、それぞれについて評価を行います。

「ビジネス要素」は、職種、所属ビジネスユニットに関係なく、ビジネスパーソンとして成果を発揮するために必ず身に付けるべき普遍的な職務遂行能力・スキル。「マネジメント要素」は、組織や人をマネジメントするための管理能力。そして、「テクニカル要素」は職種、所属ビジネスユニットにより異なる、個別の専門的な知識・技能・経験などのスキルを指します。これらは、職能資格制度とは違った能力の捉え方だと思います。

「ビジネス要素」「マネジメント要素」で求める能力については、大項目→中項目→小項目と3つのレベルで捉えています。具体的には、大項目として「考える」という能力がありますが、次の中項目として例えば「クリティカルシンキング(ができる)」があります。さらに、「クリティカルシンキングができるとはどういうことか」については、小項目としてコンピテンシーディクショナリーのように細かく具体的に記されていきます。

小項目については、「何々ができている状態」を記してあるわけですが、抽象的にならないよう、「できていない(不足)状態」と「できすぎている(偏重)状態」を具体的に記すなど、能力が発揮できている「ストライクゾーン」を明確にしたのが特徴です。ちなみに、大項目としては「チームワーク」「リーダーシップ」「組織運営」といった能力が8個用意され、各々に対して中項目が1~5個記されます。

―― 評価のプロセスは、どのようになっていますか。

人事評価については、パフォーマンス評価で成果を、プロセス評価・ビヘイビア評価で発揮能力を判定することで、社員の「成果能力」を基準とした処遇を徹底します。これらの評価は、月例給と業績賞与、そして格付のレベル判定に反映されます。

楽天:人事評価のプロセス

「組合」がないため、人事が経営と従業員の間の「調整役」を果たす

―― 人事制度を導入するに際して、苦労された点はありますか。

新しい制度を進めるに当たっては、“手応え”を見ながら進めていかなければならない点に苦労しました。楽天には労働組合がありません。そのため、人事が組合のような機能をもった調整役を担わなければならなかったのです。事実、社員の立場で会社側に意見を言わなければならないことも多々ありました。

今回の制度導入に関して言えば、まず経営陣の意向を取りまとめ、それを社員に伝えるという作業があるわけですが、事前に社員からある程度の了解を得るという作業は欠かせないものでした。

その際、人事はどちらを向いて話をすればいいのかに一番苦労しました。実際問題として、「経営陣がこういうことを考えていて、こうしようとしているのだが、どう思うか」というセッションを何度か行い、社員の意見を細かく聞きながら話を進めていったわけです。その上でおおむね了解を得て、これで行こうと決めたら、今度は全社員に向けての説明会をやり続けるわけです。これがまたパワーのいる作業でした。

――  大きな制度改革を行うわけですから、慎重かつ細心の配慮が必要となりますね。

もちろん、社員のために行うという信念については、一分の迷いもなかったわけですが、やはり正しく理解してもらうためにはさまざまな面で工夫と努力が不可欠でした。

今まで慣れ親しんだ制度が変わることに対する不安は、誰にでもあることです。だから、説明会では上からの目線で言うことは絶対にしないよう注意しました。もちろん何度か反発や反対意見も出ましたが、言いたいことを言ってもらうことで、結果としてお互いに自己開示ができたように思います。だからこそ、その後の導入も比較的スムーズにいったのだと思います。

「ビヘイビア(態度)」を重視する理由

――  その他、何か特徴的なことはありますか。

人材本部 人材企画部 部長 三枝 吏さん「ブランドコンセプト」「成功の5つのコンセプト」と「コンプライアンス」から導き出された姿勢や意欲、価値観に対する「ビヘイビア(態度)」を評価項目に置いた点が特徴だと思っています。評価上のウエートは高くはありませんが、当社の価値観と社員とのマッチングを評価するもので、これは昇格の際の拠り所となるものです。

―― ビヘイビア評価とは、楽天における価値観に対して明らかに反する人物の昇格を防止するための、ある種スクリーニング機能を果たしているわけですね。/p>

はい。多様なバックボーンを持った人が集まるわけですから、この点を外すわけにはいきません。実際、賃金については、昇格に合わせて大きく昇給します。また、格付が決まると、基準となる賃金水準も分かるようになっています。このように新人事制度では、昇格することに大きな意味合いを持たせています。この点は非常に分かりやすい構造ではないかと思います。

ただし、格付けはクローズにしています。フルオープンにしていたずらに競争を煽るようなことはしたくないと考えているからです。とはいえ、これまではこうした格付をベースとした管理は行っていなかったわけですから、自分がどこに位置付けされたのかが明らかになったことについては、よかったと思っている人が多いようです。

現在、新人事制度を導入して1年が経過しました。導入する際にものすごいエネルギーを割いたわけですが、導入した後にも人がどんどん入ってきています。その人たちに向けて制度への理解を促し、浸透を続けていかなければなりません。

―― それは、成長する企業の宿命でもありますね。

実際、制度を導入した後で、1000人近い人が入社しています。ですから、評価を行うマネジャーに対する教育も重要です。

マネジャーに対する評価者トレーニングでは、まず、人事制度をもう一度復習してもらうことから始めます。そして、評価することの意味とその具体的な進め方について、ロールプレイングによって学んでいきます。マネジャーのレベルはそれぞれですが、全員統一の基準で行っています。

まだ、評価することへの認識不足が目立つ

―― 評価については新制度が導入されてから、ここまで3回行われているわけですが、評価する側とされる側とで、どのような反応がありましたか。

まず評価をされる側については、制度に対する不満を言ってくる人はあまりいませんでした。ただ、フィードバックが少なかったという人はいました。しかし、それはマネジャー側の問題ですから、そういう場合は面談の仕方について逐一指導していきました。

評価する側からは、フィードバックの問題も含めて、「人事は細かいことを言ってくるな」という反応がありました。中には、「評価すること自体がとても大変だ」という意見もありました。そういう点では、マネジャーとしての役割について、まだ十分に認識できていない人もいるようです。

―― 人を評価すること、育成することがマネジャーの仕事だということが、まだ腹に落ちていない人もいるわけですね。

そうです。「面接する時間がない」という人もいますが、面接する時間を作るのもマネジャーの仕事であって、そういう部分も含めた運用の仕方については、これからの課題だと思っていまして、関連する研修の強化も進めているところです。まあ、非常に忙しい人たちですから、愚痴が出るのは仕方がないことかもしれません。

人事制度導入の成功のカギを握る「人事情報システム」

今回の制度導入に合わせて、人事情報システムを入れ替えました。これには評価システムも組み込み、評価を紙ではなくWeb上で行えるようにしたのですが、その結果、評価の進捗状況をシステムで追えるようになりました。

つまり、本人が自己評価を行い、それを上長が見てコメントを付し、最終評価にたどり着くといった一連の評価のサイクルを、システムとして管理することができるようにしたのです。さらに、評価がフィックスした後には、機械的に本人に返すようになりました。もちろん、評価内容については口頭で伝えるようにしていますが、それを補足するものとして、本人が書いた内容について上長がどのようにコメントしているかを本人がすぐに見られる形となったわけです。

さらに、評価は報酬に反映するわけですが、3回目の評価となる今回から、その結果について、Web上で見られるようにする予定です。こうしたやり取りができるようになった結果、「言った」とか「聞いていない」とか、「言いにくい」といったことが少なくなりました。少なくとも、「フィードバックをしていない」「受けていない」といったレベルの問題は解消したと思います。

―― システム化することで、「スピード化」と同時に「見える化」を実現し、フィードバックに関する言い訳がなくなったというわけですか。

今回、人事制度の導入に合わせて人事情報システムを一気に導入したのは、それなりの狙いがあったからです。正直、作業的には苦労が多かったのも事実ですが、結果として、制度導入の成功のカギを握るのはこうしたデータベースにかかっているということを再確認しました。制度ができても、その内容をキャッチアップするためには、やはりデータベースの存在はなくてはならないものです。

「楽天の10年目の社員は優秀」と言われるようになりたい

―― 今後、楽天の人事としてどのような課題があると考えていますか。

評価と報酬の仕組みについては一応、形ができましたから、今後は人材の育成、そしてキャリアパスについて、力を入れていきたいと考えています。

何よりも社内的に格付ができたことで、横断的な人事異動が可能になりました。また、人事情報システムの整備により、自己申告などについてもシステマチックにできるようになりました。こうした点を踏まえて、社員にはこの先10年のキャリアを自ら見通せるようにしていきたいと思っています。

これも私見ですが、楽天に新卒で入って10年経つと、他の会社にとっては喉から手が出るほど欲しい社員に育っている。楽天の10年目の社員は優秀…。人事担当者としては、楽天がそういう人材輩出企業にもなってほしいと思っています。そのような人材が育ってくれれば、人事冥利につきます。

―― 成長したい人が成長できる企業とは、まさにそういうことなのでしょうね。今日はお忙しいところ、ありがとうございました。

人材本部 人材企画部 部長 三枝 吏さん
取材を終えて 福田敦之

個々の社員の自立的な成長が会社の成長を促し、会社はそれに必要な機会と舞台を提供する。そのための評価の仕組みとシステムを、確かに助走期間はあったものの、わずか半年間で作り上げた三枝氏をはじめとする楽天の人事スタッフの「技量」に、まずは驚いた次第である。そして、成果の根拠を「発揮能力」とし、それに「ビヘイビア(態度)」を加えたことも、個人的にはとても感心した。成長の実感が「格付」へとつながり、それがまたさらなる成長へとつながっていく。そうしたスパイラルを経て、楽天の社員はどのように成長していくのだろう。三枝氏ではないが、10年後の楽天の姿にも注目したいと思っている。
(取材は2008年4月9日、東京・品川区の楽天本社にて)

ふくだ・あつし●静岡県清水市(現静岡市)生まれ。編集プロダクションにて、人材関連の雑誌編集・制作、調査企画などに関わる一方、「人事マネジメントセミナー」をプロデュースしたことで知られる。1992年独立し、株式会社アール・ティー・エフを設立。HRMプランナーとして、人材・教育関連の専門誌へと執筆する傍ら、単行本の企画、企業に対する人事・採用・教育コンサルティング、大学等での臨時講師などを務めている。

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