企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

キーパーソンが語る“人と組織”
日本の人事部「HRアワード2017」受賞者インタビュー

出る杭を伸ばす組織を目指して
大企業病に挑む若手・中堅有志団体One JAPANが、
人事に求めること(後編)

濱松 誠さん
(One JAPAN 共同発起人・代表/パナソニック株式会社)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
濱松誠さん One JAPAN 共同発起人・代表/パナソニック株式会社
多くの企業が抱える「大企業病」の課題を、若手・中堅社員たちの手で変えて行こうとする、若手・中堅有志団体「One JAPAN」(前編参照)。所属するメンバーたちは、各企業の社員が持つ力を終結させ、共創を生むコミュニティー作りを目指していますが、時には「本当にビジネスにつながるのか」といった、厳しい言葉を受けることもあるそうです。どのように所属企業からの理解を得て、活動に臨んでいるのでしょうか。後編では、濱松誠さん(パナソニック株式会社)のほかに、共同発起人である山本将裕さん(東日本電信電話株式会社)にも電話で参加していただき、お話をうかがいました。
Profile

濱松 誠さん(One JAPAN 共同発起人・代表/パナソニック株式会社)
はままつ・まこと● 1982年京都府生まれ。大学卒業後、2006年パナソニックに入社。海外営業、インド事業企画を経て、本社人材戦略部に異動。グループ採用戦略や人材開発を担当。2012年、若手主体の有志団体「One Panasonic」を立ち上げ、組織の活性化やタテ・ヨコ・ナナメ・社外の交流に取り組む。2016年には同社初となるベンチャー企業(パス株式会社)への派遣人材に抜擢。現在は、同社家電部門にて、IoT家電事業の事業開発に従事。

山本 将裕さん(東日本電信電話株式会社/O-Den発起人)
やまもと・まさひろ● 1987年東京都生まれ。2010年NTT東日本入社。石巻、先代で法人営業を経験後、現在のビジネス開発本部で勤務。石巻では東日本大震災を被災、ホームレスになりながら復興活動に取り組む。2015年にNTTグループの有志団体「O-Den」を立ち上げ、NTTグループを横串にして、人と人との縁を繋ぐことで、会社を変え・社会を変えるべく活動を行っている。

メンバー一人ひとりが得意分野を活かして貢献

―― 発足後、そのつながりと技術力を生かして、さまざまな挑戦を行われてきたOne JAPAN。組織が拡大していく中で、ビジョンの共有や活動報告などはどのように行っているのでしょうか。

濱松:代表者会議という集会を、1ヵ月に一度開催しています。現在は参画団体から一名ずつ、だいたい40名くらいが集まっています。ここでは、思い描いている方向性の共有や、各団体の取り組み紹介、そこから出てきたナレッジ・情報のシェア、議論などをしています。参画団体の約半分は立ち上げから1年ほどの比較的新しい団体なので、今まさに成長痛を感じているところ。代表者から、ぶつかっている壁について話を聞き、かつて同じ悩みを経験した私や大川さん(共同発起人。富士ゼロックスで、有志のゆるいネットワーク「秘密結社わるだ組」を設立)が、過去の事例を紹介する。各団体に気付きを持って帰ってもらえれば、と思っています。

―― 共同発起人の3名も、各団体の代表の方々も、本業がある中での有志団体の活動に時間をとるのは大変ですよね。仕事環境が異なるメンバーが一緒に活動していく上で、役割分担はどのようにされているのでしょうか。

濱松:まさに時間を捻出することに苦労しています。メンバーの平均年齢は32歳。20代後半~30代半ばのメンバーが多いため、ちょうど結婚や出産が自分事になってくる年代で。グループチャットやオンライン通話も活用しながら、効率的にコミュニケーションをとるようにしています。

具体的な役割分担としては、広報担当やデザイン担当、ソーシャルダイバーシティ担当を担う「事務局」があります。また、決まった役割の他にも、それぞれのメンバーが得意なことを活かしてOne JAPANに貢献しています。例えば、私はOne Panasonicでの経験を活かしながら、実現したい事を提案したり、発信したりします。大川さんは、「イノベーション担当」のような立場で、実践的なアウトプットを推進してくれています。先ほどのマインドフルネスロボットも、その一つです。山本さんは、場所の確保や費用の交渉などといった、総務周りのことを率先してやってくれています。

「共同発起人」というと、リーダーとして周りに指示する役割のようですが、そればかりではとてもうまく行きません。イノベーションマインドも大切ですが、日常はもっとベタな活動が行われていて、泥臭いことの連続です。組織を運営する上では、たとえコアメンバーであっても自分たちが動き、活動を円滑に進めるための気配りを行うことが、とても重要なのです。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事にコメントする

この記事に対するご意見・ご感想のコメントをご投稿ください。
※コメントの投稿をするにはログインが必要です。

※コメントのほか、ニックネーム、業種、所在地(都道府県まで)がサイト上に公開されます。

※投稿をしたコメントは、『日本の人事部』事務局で確認後、掲載されます。投稿後すぐには掲載されませんので予めご了承ください。

キーパーソンが語る“人と組織”のバックナンバー

濱松誠さん:
出る杭を伸ばす組織を目指して
大企業病に挑む若手・中堅有志団体One JAPANが、人事に求めること(後編)
多くの企業が抱える「大企業病」の課題を、若手・中堅社員たちの手で変えて行こうとする、若手・中堅有志団体「One JAPAN」。所属するメンバーたちは、各企業の社...
2018/01/25掲載
濱松誠さん:
出る杭を伸ばす組織を目指して
大企業病に挑む若手・中堅有志団体One JAPANが、人事に求めること(前編)
「大企業病」――意思決定のスピードが遅く、変化を好まない組織風土。そこで働く若手社員たちは、近年の急速な経済環境の変化の中で、変革の必要性を感じながらも、身動き...
2018/01/18掲載
廣井悠さん:
大災害が起きた時に社員の安全を守る
人事が知るべき「帰宅困難者対策」とは(後編)
「首都直下地震」などの災害時に社員を帰宅させない、帰宅困難者対策。社会的問題への対応、また自社のBCP(事業継続)の点でも非常に重要であることを「前編」では確認...
2017/12/20掲載

関連する記事

森下仁丹株式会社:
オッサンも変わる。ニッポンも変わる。
第二の人生を賭けたチャレンジ求む 森下仁丹の「第四新卒採用」とは
2017年3月1日、一般新卒採用の解禁日に合わせて掲載されたある求人広告が、大きな注目を集めました。「オッサンも変わる。ニッポンも変わる。」というインパクトある...
2018/02/16掲載となりの人事部
サイボウズ株式会社:
「100人いれば、100通りの働き方」を実現
サイボウズでの仕事を複(副)業とする人材を募集する「複業採用」とは
価値観が多様化し、これまで誰もが当たり前だと捉えられていたことにも疑問が呈される時代になりました。「特定の会社に100%コミットして働く必要があるだろうか」とい...
2018/01/22掲載となりの人事部
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社:
P&Gは「スキル」に着目したプログラムを、なぜ他社に無償で提供するのか?――「ダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」発足の背景と活動内容とは(後編)
日本の人事部「HRアワード2016」で企業人事部門 特別賞に輝いた、P&Gジャパン。前編では、「ダイバーシティ&インクルージョン」先進企業である同社が早い時期か...
2017/03/08掲載となりの人事部
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社:
P&Gは「スキル」に着目したプログラムを、なぜ他社に無償で提供するのか?――「ダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」発足の背景と活動内容とは(前編)
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&Gジャパン)株式会社は、25年前という早い段階からダイバーシティを推進してきた、ダイバーシティ先進企業です。「ダイ...
2017/03/01掲載となりの人事部
島田由香さん:
人事は世の中でもっとも面白い仕事 注目の新制度「WAA」に込めた、
人と組織への熱く深い思いとは(後編)
日本の人事部「HRアワード2016」企業人事部門 個人の部 最優秀賞に輝いた、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス取締役人事総務本部長の島田由香さん。働く場所...
2017/02/23掲載キーパーソンが語る“人と組織”
女性活躍推進特集

会員として登録すると、多くの便利なサービスを利用することができます。

高尾の森わくわくビレッジ

記事アクセスランキング

注目コンテンツ


組織活性化特集

本特集では、組織活性化をはかるためのセミナーやサービス、資料をご紹介いたします。ぜひ貴社の変革を促すヒントを見つけてください。


【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


「日本一いい会社」を目指すために<br />
社内で「産業カウンセラー」を育成するメリットとは

「日本一いい会社」を目指すために
社内で「産業カウンセラー」を育成するメリットとは

健全な職場環境づくりのプロフェッショナルとして、あるいは社内外の信頼関...


人を採り、定着させる人材戦略を「昼食」が支える!<br />
単なる福利厚生ではない「食事補助システム」の活かし方とは?

人を採り、定着させる人材戦略を「昼食」が支える!
単なる福利厚生ではない「食事補助システム」の活かし方とは?

近年、社員を取り巻く生活環境や価値観・就労観の変化などにより、企業にお...