住宅手当について(持ち家の有無での対応)
転勤時の持ち家のある社員についての住宅手当について改定を検討しております。
旧案では、
「本人名義の持ち家のある社員が、持ち家のある地域を離れて赴任するときは」、
転勤の日から2年間に限り、職能給の0.12~0.08か月分を毎月支払うことにしていました。
これを、
「本人名義の持ち家のある社員が、その同居扶養家族を同伴して持ち家のある地域を離れて赴任するときは」、
住宅手当として、赴任先住居の家賃全額を毎月支給する。
と改定することを検討しています。
ちなみに、現行規定・改定案とも単身赴任手当の規定は存在しています。(現行:月額3万、改定案:月額5万)
改定案では持ち家のある独身者(同伴家族の無い者)は完全に住宅手当の適用外となってしまうのですが、
やはり問題があるでしょうか? (現行案との差が大きい)
過去にはもちろん、現行規定に則り、独身者で持ち家のある社員には住宅手当を払っていたこともあります。
また、問題としては別になりますが、当社では上層部の都合であまりにも頻繁に規程類が改定される現状にあります。
(この度もどうやら、住宅手当を払いたくない者が出ることになっため、改定の指令が出たようです。ちなみについ3ヶ月前も改定がありました。)
会社としてこのような姿勢はいかがなものかと思うのですが、仕方ないことと割り切るしかないのでしょうか?
以上、2点になりますが、是非ご意見をお聞かせ頂きたく、よろしくお願いいたします。
投稿日:2007/07/10 14:21 ID:QA-0009040
- *****さん
- 広島県/情報処理・ソフトウェア(企業規模 51~100人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
労務政策は公正さの確保が肝要
ご相談を拝見し、ご連絡差し上げます。
標題の趣旨から、いずれの点についてもお考えの通りが公正さを維持する方向と拝見いたします。
その旨を上申されるのが賢明と存じます。
特に、特定社員を狙い撃ちにした不利益変更は、企業倫理上行うべきでないことに加え、過去の判例からも違法と認定される可能性が極めて高い内容です。
※例えば、個人を特定せず、特定層(中高年層等)だけを対象とする賃金切り下げでも、違法になった判例があります。
以上、ご参考まで。
投稿日:2007/07/10 15:35 ID:QA-0009043
相談者より
ご意見、まことにありがとうございます。まさに「特定社員を狙い撃ちにした不利益変更」に他ならず、本気で上層部への上申をしていかねばならないと実感いたしました。合わせて「正しくない事にはNO」と言える社内環境を構築して参りたいと思います。ありがとうございました。
投稿日:2007/07/11 08:57 ID:QA-0033616大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
住宅手当も労基法上の「賃金」に該当しますので、文面のように会社側が一方的に代替措置も無く手当支給条件を変えることによって減給等不利益を被る従業員が出ることは、法的にも容認し難い事態と言えます。
こうした会社による恣意的な労働条件の変更は、該当従業員の不満及びそれに基く労使間トラブルのリスクを高めるのみならず、会社への信頼感を低下させ、ひいては優秀な人材の流出を招きかねません。
今の時代は、従業員の間でも世間動向に敏感な方が増えており、常に少しでも好条件で就業する機会を求めている方が多くなっているといえます。
恐らく上層部の方々は人事管理に関する古いイメージ、つまり「会社の決めた事に不合理があっても従業員は従わざるを得ない」といった考え方を持っているのではと思われます。会社を守る為にも、厳しいお立場とは察しますが、コンプライアンス及び人材処遇の重要性を説かれることを願っております。
投稿日:2007/07/11 00:46 ID:QA-0009045
相談者より
大変分かりやすくアドバイスいただき、まことにありがとうございました。当社はいわゆる「ワンマン」経営でして、管理職はトップの一声に日々振り回され、怯えながら仕事をしております。ご指摘の通り近年では優柔な人材の流出も多くなり、会社とのして人事制度含めトータルな改革が必須となりつつあります。会社・社員を守るためにも改革の第一歩として、まずトップの意識改革が最重要課題ではないかと認識いたしました。この度は大変参考になるアドバイス、本当にありがとうございました。
投稿日:2007/07/11 09:07 ID:QA-0033618大変参考になった
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