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請負契約について

以前のご回答文(製造業への派遣及び二重請負)のなかで下のような一文がありました。
「請負労働者の場合、労働基準法が適用されないため・・・」
労働保険料や社会保険料を支払わなくても良いのが「請負契約」の特徴・・・」
なぜ、労働者でも請負だと労働基準法が適用されないのか、労働保険料、社会保険料を支払わなくても良いのか、わかりません。教えていただけたらと思います。

投稿日:2007/03/08 09:14 ID:QA-0007754

*****さん
長野県/その他業種(企業規模 6~10人)

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プロフェッショナル・人事会員からの回答

全回答2

プロフェッショナルからの回答

川勝 民雄
川勝 民雄
川勝研究所 代表者

偽装請負契約の問題点

■民法の典型契約(13種類)では、労務供給を目的とする契約としては次の3種類があります。
① 請負→目的は「仕事の完成」で労務提供者は「請負人(事業主)」例:建築業者、運送業者
② 委任→目的は「事務処理」で労務提供者は「受任者(事業主)」例:弁護士
③ 雇傭→目的は「労務の提供」で労務提供者は「労務者(労働者)」例:一般の会社員
■雇傭契約では、目的は「労務の提供」であるため使用者と労働者の間に雇用関係が生じます。労基法等の各種労働法、労働保険は労働者保護の観点から、社会保険は使用者による費用の部分負担と便宜供与などはすべて、雇用関係の存在を前提にしています。
■それに対し、請負契約や委任契約では発注者・受注者の間に雇用関係は生じません。従い、雇用関係の存在を前提とする労働法等は適用されません。ご引用の「請負労働者」(前回の回答は弊職のものかどうかは分かりませんが)をそのまま「雇用関係の生じる請負契約」とすれば、それは存在しえないことになります。多分、「請負個人事業主」のことだと思います。(例:トラック一台を個人所有して運送契約を結ぶ)
■ここで間違いやすいのは、請負契約が会社間で締結され、請負会社が、自己が雇用する労働者に作業指示を行って、目的の「仕事の完成」をさせる場合です。極く普通のケースです。この場合は、請負会社とその労働者の間には雇用関係が存在するので、当然、各種労働法の適用、社会・労働保険料の支払義務が起きます。
■派遣先(A社)と派遣元(B社)で正規の労働者派遣契約結ばずに、B社派遣社員(Cさん)を個人事業主として(B社と派遣労働者間に雇用関係をなくし、労働法、保険料の適用や負担を免れる)、A社からの偽装請負契約を中抜きしてCさんにまる投げする、但し、実態は、派遣先の指揮命令を受ける派遣先のための就労といった事例もあります。この事例では、 Cさんは個人事業主として労働者としての保護を受けることができません。偽装請負はいろいろな形をとりますし、大手企業も含めて摘発事例は後をたちません。

投稿日:2007/03/08 13:52 ID:QA-0007765

相談者より

ありがとうございました。

投稿日:2007/03/08 16:38 ID:QA-0033127参考になった

回答が参考になった 0

プロフェッショナルからの回答

畑中 義雄
畑中 義雄
有限会社人事・労務

ご質問の件

 こんにちは。畑中です。
 よろしくお願いいたします。

 「請負契約」とは、当事者の一方がある仕事を完成することを約束し、
 相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束するような契約
 をいいます。
 「請負契約」では、労務の供給そのものが目的ではなく、
 仕事の完成が目的である点に最大の特徴がある。

 請負契約は仕事の完成が目的であって、労働契約の文言に出てくる
 労働者という定義自体がありません。労務の提供・供給が目的では
 ないので賃金・給与という考え方もありません。

 しかし、企業によっては社会保険料および労働保険料を支払いたくない
 ため、実態は労働者であっても、業務請負というように処理している
 企業はあります。

 業務請負とするのであれば、しっかり契約書を締結しましょう。
 また、給与明細書を渡しているようであれば、止めたほうがよろしい
 かとおもいます。人によっては、監督署、社会保険事務所に相談する
 方もいるからです。

 ありがとうございました。

投稿日:2007/03/08 14:38 ID:QA-0007766

相談者より

 

投稿日:2007/03/08 14:38 ID:QA-0033128参考になった

回答が参考になった 0

回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。



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